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住宅ローンの選び方[2020年]
【第19回】2018年3月23日公開(2018年3月23日更新)
千日太郎

千日太郎(せんにち・たろう)氏:住宅ローン、不動産分野で人気の高いブロガー。住宅ローンの選び方・借り方、不動産の購入のノウハウなどを、持ち前の分析力を駆使して紹介します。
 公認会計士であるため、金融商品の分析力については定評があり、データを駆使して、本当にお得な住宅ローンや、その使い方をあばいていきます!「千日なら、こういう選び方、返し方をします」「こういう人にはメリットが大きい」といった具体的な活用法やメリットを、様々なシミュレーションを駆使しながら紹介します。ブログ「千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える」を運営。

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住宅ローンの融資実行までに突発的に金利が上昇しても、「一部の地銀」なら心配なし!

住宅ローンに申し込みしているが、融資実行までに突発的に金利が上昇したら嫌だなあ、そう考えている方に朗報です。一部の地銀や信金の住宅ローンで行っている、「申込時と融資時の低い方の金利が適用されるサービス」を活用すれば、金利上昇リスクを銀行に押し付けることができるのです。地銀の住宅ローンでも、「当初固定金利」ならかなり金利は低いので、リスクヘッジしたい人にとっては検討に値するのではないでしょうか。

 こんにちは、千日太郎です。最近、アメリカの長期金利が上昇しており、金融市場に不穏な影を落としています。そもそもの発端はFRBのパウエル議長(日本でいう日銀総裁)が利上げに対して強気な発言をしたことにある、と言われています。金融市場の長期金利は将来の期待というものがダイレクトに反映しますので、中央銀行のトップの発言に対して過敏に反応することは、よくあることです。

 この長期金利の上昇は住宅ローン金利の上昇にもつながります。アメリカの公的融資である連邦住宅抵当公社(フレディマック)の30年の住宅ローン金利は4.40%と2014年以来の高水準を記録しています。

 これと同じようなことが、この先、日本で起こらないとは言えません。具体的には、以下のような連鎖が起これば、日本の住宅ローン金利が突発的に上昇する可能性があります。

  • ・たまたまその時に金融市場がヒステリックに反応して金利が上がった
  • ・たまたまその月に住宅ローンの実行日が重なった。
  • ・そのために35年の住宅ローンの金利が高い金利になってしまった。

 この2018年に住宅ローンを借りる人なら、こうした「想定外の事態」が起こることを「ある程度は想定」しておかなければならないのかもしれませんよね。

申込時点と実行時点で、低い方の金利を適用

 そこでおすすめなのが、一部の地銀や信金の住宅ローンで行っている、「申込時点と融資時点で、低い方の金利が適用されるサービス」です。

 これは嬉しいサービスですよね。申込日から実行日までの金利変動リスクを銀行が負ってくれるのです。しかし残念なことにあまり知られていません。

 金利が安いと言えばメガバンクやネット銀行の住宅ローンが目に付くと思うんですが、こうしたサービスをしているメガバンクやネット銀行は皆無です。

 地銀や信金でも、全てがやっているわけではなく、たまーにある感じです。

 「その分少し金利が高いんでしょ?」と思われるかもしれませんが、なかなかどうして、メガバンクやネット銀行とそん色の無い低金利の銀行もありますよ! ただし変動金利ではなく当初固定金利が主です。

 下表は申込時と融資時で低い方の金利が適用されるサービスを行っている地銀の2018年3月適用金利をまとめたものです。ネットで少し検索しただけでこれだけ出てきました。お近くの地銀、信金を調べてみてください。地域で1番、2番くらいの地銀、信金が狙い目です。

申込時と融資時のどちらか低い方の金利を選べる主な地銀
(当初固定年数ごとの2018年3月金利、単位: %)
金融機関名 固定金利期間
2年固定 3年固定 5年固定 10年固定
東京都民銀行   1.20% 1.35% 1.20%
北越銀行   0.65% 0.85% 0.85%
北國銀行 0.40% 0.50%    
広島銀行   0.85% 1.05%  
伊予銀行       0.72%
香川銀行   0.80% 0.90% 1.10%
鹿児島銀行 0.80% 0.85% 0.90% 1.10%
琉球銀行     3.00% 3.30%

(注)北越銀行は申込時から融資時までの期間で最も低い時の金利を選べます。

 地銀というと、金利が高いというイメージがありますが、意外とそうでもありませんね。

 それぞれの固定期間で最低の金利を拾っていくと、2年固定は0.4%、3年固定は0.5%、5年固定は0.85%、10年固定は0.72%とかなり低い金利です。中でも北越銀行は今のメガバンクの10年固定と同じくらいの金利で、しかも申込時から融資時までの期間で最も低い金利が選べますのでさらに有利ですね! そして伊予銀行はメガバンクの10年固定よりも安い金利です。

 この3月に申込をした場合、融資時の金利が高くなってしまっていても、上記の金利で住宅ローンを借りることが出来るのです。そしてもし仮に融資時の金利がこれよりも下がっていた場合には融資時の安い方の金利で住宅ローンを借りられます。絶対にこの金利以下の金利で借りられることを保証してくれるのですよ! 少しくらい金利が割高でも、その対価だと思えば納得の金利になっているものもあると思います。

 こういう商品があまり知られていないのは、もったいないですよね。金融情勢が不安的な今こそ、光るメリットだと思います。

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今、最低金利でも、実行月に最低金利とは限らない!

 住宅ローンの金利ランキングなどで最低金利の住宅ローンというのは、あくまでその月に最低金利という意味です。

 固定金利よりも変動金利の方が低い傾向はあります。しかし、各金利タイプの中で、今、最低金利の銀行が、融資の実行時にも最低金利とは限らないのです。

 あらゆる銀行・金融機関の住宅ローンの金利は月ごとに設定されます。大抵、毎月の第一営業日かその前日にその月に適用される住宅ローンの金利が発表されるのですね。

 なので、その月になってみなければ「自分が借りる住宅ローンの金利が何%になるのか?」が分からないんですよ!

銀行の住宅ローンの金利の決まり方とリスク

 銀行は、資金を外部から調達して貸しています。資金を調達するには、コストがかかります。分かりやすく言えば銀行もお金を借りたら利息を払わないといけないということです。

銀行が調達する時の金利が安ければ、貸すときも安く貸せます。
銀行が調達する時の金利が高ければ、その分高い金利で貸さないと儲けがありません。

 案外、単純なビジネスなんです。

 なので、銀行が資金を調達するときの金利が上がったときor上がりそうなとき、というのは銀行が住宅ローンの金利を上げる大義名分がそろうときでもあるのですね。

住宅ローンの変動金利の調達金利=日銀の政策金利
住宅ローンの固定金利の調達金利=金融市場の長期金利

 このように覚えておきましょう。日銀の政策金利は文字通り日銀が政策的に決める金利です。これは2008年のリーマンショック以降、ずっと0.1%で動いていません。なので当分動かないと見ていいでしょう(ただし、千日は5年後くらいには上昇に転ずる可能性があると見込んでいます)。

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 これに対してよく動いているのが金融市場の長期金利です。ニュースなどで日々上がったとか下がったとか報道されているものであり、予想外の刺激にヒステリックに反応して乱高下する傾向がありますので、心臓に悪いのです。

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“北朝鮮リスク”で長期金利は再びマイナス! 今後の住宅ローンの金利動向はどうなる?

金利変動リスクを取ってくれる地銀・信金にも注目

 なので、申込日~実行日までの間で最も低い金利を選べる地銀や信金のメリットは、金融情勢が不安定なときほど大きいのです。

 もちろん、中には確かにメガバンクやネット銀行と比べて、すこし高めの金利設定となっている銀行もあります。しかし、実際に自分が借りるタイミングでは、これを超える金利水準になっていることだって十分に有り得ることです。

 これらの地銀や信金は、そのリスクを取ってくれるという点で、メガバンクやネット銀行には無いメリットがあります。上記の地銀の多くは、東京にも支店を出しており、東京でも住宅ローンを借りられる地銀もあります。「シンプルに今、調べた金利が低い」ということだけで銀行や金利タイプを一つに絞ってしまうのは、実はすごくリスクのあることなのです。

 1月31日に千日太郎の著書「家を買うときに『お金で損したくない人』が読む本」が発売されています。こちらの著書では、目の前の金利だけに引っ張られない住宅ローンの正しい組み方について詳しく書いています。将来のリスク、自分のライフプランに合わせた最適な住宅ローンを組むためのヒントです。合わせて参考にしてもらえれば幸いです。

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