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住宅ローン相談室
【第14回】2018年2月10日公開(2019年5月10日更新)
淡河範明
淡河範明

淡河範明(おごう・のりあき)氏:日本興業銀行(現・みずほ銀行)出身で、過去10年で延べ5000件の住宅ローン相談実績を誇っています。2006年に設立したホームローンドクターにて、「住宅ローン借り換えクリニック」を運営しており、住宅ローンの借り換え・新規借入に、様々な相談に対応しています。

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共働き夫婦が住宅ローンを借りるなら、
「連帯保証」を選んでいけないのはなぜ?
連帯債務、連帯保証、ペアローンを徹底比較!

共働き夫婦で住宅ローンを借りるケースが増加しています。特に配偶者であれば、正社員でなく、パートやアルバイトであっても、収入合算も認めているところがほとんどです。契約形態は、「連帯債務」、「連帯保証」、「ペアローン」の3つがありますが、住宅ローン減税や、団体信用生命保険に加入する上で、制約もあります。住宅ローンアドバイザーの淡河範明さんに、共働き夫婦が住宅ローンを借りる上で気をつけるべき点をアドバイスしてもらいました。

収入合算でも、ペアローンでも、
夫婦の返済義務は同じ

相談内容:
読者 夫が住宅ローンの借り換えを検討中です。現在、3つの銀行の事前審査に通過しました。ただし、そのうち金利の一番低い銀行は希望額の9割程度しか融資できないとの回答でした。妻である私との収入合算であれば、全額借りられるとのことなのですが、その場合、リスクはないでしょうか? 調べたところ、収入合算だと、私が連帯保証人につくことになりそうなので不安です。

 室長の淡河  本相談室の第10回でも取り上げたように、年収不足により住宅ローンが融資希望額に届かない場合、収入合算は有力な解決手段です。ここでは相談内容に合わせて、夫と妻のケースでポイントやリスクを見ていきましょう。まず、収入合算には以下の3つの契約方法があります。

収入合算するための3つの契約方法とは?
(1)収入合算<連帯保証型>
「債務者(たとえば夫)+連帯保証人(妻)」
(2)収入合算<連帯債務型>
「主債務者(たとえば夫)+連帯債務者(妻)」
(3)ペアローン
「債務者(たとえば夫)+債務者(妻)」

 (1)収入合算<連帯保証型>は、夫婦の一人が債務者、もう一人が債務者の連帯保証人になるものです。債務者の返済が滞ったとき、連帯保証人は残債を全額肩代わりすることになります。返済に応じられなければ、最悪、家を手放すことになります。

 一方、(2)収入合算<連帯債務型>は、夫婦の一人が主債務者、もう一人が連帯債務者となって、夫婦二人で返済していくものです。契約書の借主の欄にも、夫婦二人の名前が記載されます。引き落とし口座は一つにまとめられるのが一般的で、どちらがいくら返済しているかは問われません。見方を変えれば、夫が返済できないときは、妻が全額返済しなければならないということです。

 もう一つの方法としては、(3)ペアローンがあります。

 (2)収入合算<連帯債務型>とよく似ていますが、両者の違いは契約する住宅ローンの数です。収入合算はいずれも夫婦の収入を合算して申請し、二人で1本の住宅ローンを組みますが、ペアローンは夫婦それぞれが収入に応じた住宅ローンを個別に組む(合計2本)という違いがあります。夫婦でお互いの連帯保証人となるので、どちらか一方が返済不能になれば、相手が肩代わりします。

 結局、夫婦の収入をベースに住宅ローンを借りる場合、どの契約方法を取っても、妻は返済義務から逃れられないということです。

【関連記事はこちら】
⇒ 「年収不足で、住宅ローンを借り換えできない?! 収入合算、返済期間延長の裏技を使おう!」

メリットがない連帯保証型!
ペアローン、連帯債務型は住宅ローン減税に対応

 では、(1)連帯保証型と(2)連帯債務型、(3)ペアローンの間に違いはないのかというと、そんなことはありません。妻の返済義務は同じですが、「住宅ローン減税」や「団体信用生命保険(新機構団信)」の対象になるかどうかで違いがあります。下の表をご覧ください。

 夫婦で住宅ローンを借りる際の、契約形態の違い
 (夫を中心に借りるケースを想定)
  (1)連帯保証型 (2)連帯債務型 (3)ペアローン
契約本数 1本 2本 1本
契約形態 夫 債務者
妻 連帯保証人
夫 主債務者
妻 連帯債務者
夫 主債務者
妻 主債務者
住宅ローン減税 夫 ◯
妻 ×
夫 ◯
妻 ◯
夫 ◯
妻 ◯
団体信用生命保険
(新機構団信)
夫 ◯ 
妻 ×
夫 ◯ 
妻 ×(フラット35は加入可能)
夫 ◯
妻 ◯
住宅の所有権 夫 ◯
妻 ×
夫 ◯
妻 ◯
夫 ◯
妻 ◯
収入合算 フルに合算できないケースあり(妻の年収の半分までなど、銀行によって違う) 収入合算可能 それぞれの年収で借入額を計算
対象となる主な商品・銀行 イオン銀行
じぶん銀行
新生銀行
住信SBI銀行
ソニー銀行
みずほ銀行(店頭のみ)
三井住友信託銀行
三菱UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行
フラット35
楽天銀行
三井住友銀行
イオン銀行
じぶん銀行
新生銀行
住信SBI銀行
ソニー銀行
みずほ銀行
三井住友信託銀行
三菱UFJ銀行
三菱UFJ信託銀行

 まず、契約方法は各銀行で決められていて、借りる側が選択することはできません。民間銀行のほとんどは(1)連帯保証型、フラット35は(2)連帯債務型です。(3)ペアローンの取り扱いは民間銀行のみで、フラット35にはありません。

 ではマイナスとなるポイントはどこでしょうか。

・「住宅ローン減税」は、(1)連帯保証型の妻は受けられない(夫の税金が少ない場合、1人では1%減税を使い切ることができない)
・「団体信用生命保険」は、(1)連帯保証型の妻、(2)連帯債務型の妻ともに受けられない(フラット35では「デュエット(夫婦連生団信)」を選択すれば、保障を受けられる)

 こうしてみると、3つの中で最もおトクな契約方法は(3)ペアローンです。「ペアローン」であれば、夫婦二人とも住宅ローン減税を受けられ、それぞれ団体信用生命保険にも加入できます。ただし、団信については、妻側からするとデメリットになります。夫が死亡した場合、(1)連帯保証型や(2)連帯債務型では、残債すべてが保険料でまかなわれますが、「ペアローン」では夫の残債分しか支払われないからです。妻の住宅ローンについては引き続き返済していくことになります(ただし、前記「デュエット」に加入した場合、妻の残債分も支払われます)。

 逆に一つもメリットのないのが、(1)連帯保証型です。契約上の立場は連帯保証人でも、家計が一つであれば、妻の収入もめぐりめぐって返済に回っているはずです。にもかかわらず、住宅ローン減税などの恩恵を受けられない。連帯保証人は「人」を担保に取った人質制度と言ってもいいかもしれません。

 ちなみに海外では、日本ほど連帯保証人を付けるように要求されません。日本が特別と言っていいかと思います。

夫婦で借りた後に離婚する場合、
財産分与の処理が複雑になるデメリットも

 共働き夫婦で借りているケース全般に言えるのですが、万が一、離婚することになると、財産分与の処理や連帯保証人を外すという作業必要になることがあります。この作業はかなり厄介で、もめることも多いのがデメリットです。

 そもそも、融資希望額に届かないために収入合算等を利用する場合、本審査に通っても、返済額に対して収入がギリギリであることを忘れてはいけません。夫婦のいずれかが働けなくなった途端、返済が一気に厳しくなります。

 このように融資枠を広げるという面ではおすすめの「収入合算」や「ペアローン」ですが、大きなリスクを伴うことを忘れずに、利用する場合はより念入りな検討が必要です。相談者のようにリスクが気になる場合は、多少金利が高くても安心を優先して、夫に単独で借り換えてもらうのも選択肢としてあり得ます。

【関連記事はこちら】
⇒ 「年収不足で住宅ローンが借りられないときの裏技!「親子リレーローン」の上手な活用法とは?」

「借り換え」には様々な制約あり!
持ち分の贈与なども含めて損得を考える

 なお、「借り換え」で収入合算やペアローンを利用する際は、以下のような制約があることに注意しましょう。

■単独ローンを連帯債務型やペアローンで借り換えた場合、後から加わった債務者は住宅ローン減税を受けられない

 住宅ローン減税は、住宅ローンを借り入れて住宅を取得する場合に、取得者の金利や負担の軽減を図るための制度です。そのため、購入当初からの債務者は借り換え後も住宅ローン減税の対象となりますが、借り換えによって新たに加わった債務者には適用されません。

■すでにペアローンを利用している人は夫婦同時でないと借り換えられない

 ペアローンを利用中の場合、夫の住宅ローンだけ借り換えるようなことはできません。二つのローンともいったん完済させないと、借り換えに際して、新たな抵当権を金融機関が設定できないからです。
ちなみに、ペアローンを夫婦どちらかを債務者として一本にまとめることは可能です。ただし、贈与税などに注意が必要です。

 このほかにも、夫婦間の融資比率によって、持ち分の贈与の問題が絡んでくるケースがあります。せっかく低い金利で借り換えても、別にかかる費用が大きければ本末転倒です。専門家のアドバイスを仰いだほうがいいでしょう。

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(費用等含む)
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(費用等除く)
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(税込)
事務手数料
(税込)

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0.415%
0円
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0.578% 0.45% 0円 借入額×2.16%
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0.585%
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0.585%
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3位
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0.585%
全疾病+がん50%
0.457%
0円
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