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銀行に支払う住宅ローンの保証料ってなに?
保証料を取らないネット銀行の続出で、
問われ始めた保証料を取ることの意味

2019年10月1日公開(2020年2月12日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

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銀行から住宅ローンを借りる際に、多くの銀行で条件とされているのが「住宅ローン保証会社」との契約だ。多額の保証料を支払っており、万が一の事態に陥った場合には、何か手助けをしてくれるのでは、と考えるだろう。しかし残念ながら、住宅ローン保証会社が、住宅ローン破綻に陥った借り手のために救いの手を差し伸べてくれることはないので、勘違いしないようにしたい。

 そもそも住宅ローン保証会社の仕事とは何かを、おさらいしておこう。

 かつて、住宅ローンなどの高額ローンを組む際には、一般的に「連帯保証人」が必要だった。銀行は、借り手が返済不能に陥った時には、連帯保証人に返済を迫ることで、回収していたのだ。ただし、連帯保証人をお願いできる親族や知人がいないという人は、なかなか借りられないという問題も発生していた。

保証会社は、銀行の味方でしかない
借り手からローンを取り立てる存在

 その「連帯保証人」に代わって登場してきたのが、「保証会社」だ。保証会社が、どんなものかを図解したのが下図だ。

 住宅ローンの借り手は、契約時に保証会社に対して一定の保証料を支払う。この保証の内容は、「借り手が破綻した場合には、保証会社がローン残債を銀行に支払う」という内容だ。これを、業界用語で「代位弁済」という。つまり、住宅ローンが破綻すると、銀行は住宅ローン債権をら保証会社に売却して、資金を回収する。そして、住宅ローン債権を購入した保証会社は、今後は銀行に変わって、住宅ローンの返済を借り手に迫るのだ。

借り手からしたら、たまったものではない。「保証料」を払っているのに、実はなにも保証されていないのだ。

 つまるところ、住宅ローンにおける保証会社の役割は、銀行のリスクを減らすために存在しているもの。保証料を支払っている借り手が、ローンを返済できなくなったとき、助けてくれる頼もしい存在では決してないのだ。この点を勘違いしている人は多いだろう。

 さらに、保証会社(または、債権回収会社)から残債の請求が来るのだが、一括で支払うように求められる。毎月の支払いが滞る状況なのだから当然支払えず、物件は競売にかけられることになる。

 ちなみに、保証会社は、その銀行の子会社であることが多い。考えればみば、債権回収業務を子会社にやらせているようなものであるのだから、もったいぶって「保証料」などといって借り手から徴収せず、最初から金利や手数料に含めておけばいい話なのだ。

 米国などの住宅ローンは、「ノンリコースローン」といわれる住宅ローンが主流で、住宅ローンを支払えなくなった際は、担保となる不動産さえ手放せば、残債があったとしても支払わなくていいという仕組みになっている。こうした仕組みであれば保証料を払ってもいいが、借り手を守ってくれないのに保証料を払うというのは、納得できないことだろう。

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最近はむやみに「競売」はせず、
「任意売却」も認める方向に

 とはいえ、住宅ローン保証会社が借り手の相談に一切耳を貸さないという訳ではない。

 保証会社は、破綻した住宅ローンから可能な限り残債を回収することが次の任務となる。借り手にとっては、保証会社は債権回収のプロとして怖い存在に映るかもしれない。しかし、すでに破綻してしまった住宅ローンの借り手に対して、保証会社の担当者が執拗に返済を迫っても回収可能性は低いため、悪質な取り立てを行うということはない。

 借り手がローンを支払えず、そのまま破綻状況を放置すれば、保証会社は「競売」によって担保の不動産を売却して残債を充当することになる。ただし、競売は手続きが複雑で、売却価格も非常に低い。そこで最近は、より高額に不動産を売却できるのであれば、「任意売却」など別の方法による処理についても、保証会社が積極的に認めてくれることも増えている。任意売却であれば、債権カットの交渉がしやすい、競売のように他人に知られないで手続きを進められる、などのメリットがある。

 「競売」や「任意売却」によっても住宅ローンを返済しきれない場合は、どうなるのか。多くのケースでは、残債の一部は免除されて、残りのローンを数年間支払うことで許されることになる。ただし、あまりにも残債が大きい場合は、借り手は自己破産を余儀なくされることもある。

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住宅ローンが破綻したら「任意売却」の検討を!「競売」よりも高値売却が可能でメリット大

保証料の相場と計算方法は?
一括支払いと、金利上乗せから選ぶ

 では、保証料の相場はいくらなのか。「一括支払い」「金利上乗せ」の2つの支払い方法があるので、それぞれ見ていこう。

住宅ローンの保証料率(りそな銀行の場合)

 「一括支払い」は、住宅ローンの借入時に一括して支払う方法。保証料率は以下の通りで、借入期間が35年なら約2.06%、20年なら約1.48%となる。借り入れ期間が短くなるほど、保証料は安くなる計算だ。保証料率は各銀行でほぼ同じ保証料率となっている。なお、審査によって個人の支払い能力に問題があるとみなされると、保証料をアップされることがある。

 借り入れ金額100万円、借入期間35年の場合、100万円×2.06%=2.06万円を一括で支払うことになる。

 「金利上乗せ」という支払い方法も選択できる銀行が多い。多くの銀行が、「金利を0.2%上乗せ」することで、借入時の一括支払いは不要となる。

 どちらの支払い方法がいいかは銀行によって異なるが、通常は一括支払い方式の方が割安になることが多い。

保証料が無料の銀行を選ぶのではなく、
トータルコストが安い銀行を選ぶべき

 最近は、「借り手を保証してくれないのに、保証料は借り手が払う」という不思議な慣習に、疑問を呈する銀行も出てきた。

・保証料を取らない銀行
イオン銀行新生銀行auじぶん銀行住信SBIネット銀行楽天銀行ソニー銀行ジャパンネット銀行
・保証料を取る銀行(手数料型の商品も持つ銀行がある)
三菱UFJ銀行みずほ銀行三井住友銀行りそな銀行三井住友信託銀行三菱UFJ信託銀行アルヒ(フラット35)

 上記のように、イオン銀行、新生銀行、auじぶん銀行など、保証料は取らないという方針を打ち出している銀行も増えている。保証料が不要であり、コストも安いので、住宅ローンとしても魅力的で一考の余地がある。ただし、こうしたネット銀行は「保証料が無料」である代わりに、「手数料が保証料よりも割高」というケースもあり、どちらが本当にお得なのか分かりにくい。

 そこで、最もお得な住宅ローンを探すのであれば、手数料や保証料を加味した「実質金利」や、総支払額で比較することをおすすめする。ダイヤモンド不動産研究所では、実質金利でのランキングも作成しているので参考してほしい。

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実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1
◆auじぶん銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン(新規借入、じぶんでんきセット割引)>
0.510%
全疾病+がん50%
0.380%
0円
借入額×2.2%
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【関連記事】auじぶん銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
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1
◆ジャパンネット銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン(自営業、市街化調整区域は不可)>
0.510%
0.380%
0円
借入額×2.2%
【ジャパンネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
ネット銀行のジャパンネット銀行は2019年7月末に住宅ローンの貸し出しをスタート。最大の特徴は、業界最低水準という低い金利で、特に「変動金利」「10年固定金利」に強みがある。オプションの団体信用生命保険も豊富に取りそろえる。
【関連記事】ジャパンネット銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
3
◆住信SBIネット銀行 <住宅ローン 通期引下げプラン(新規借入、ネット専用)>
0.540%
全疾病保障付き
0.410%
0円
借入額×2.2%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、変動金利の低さではトップクラス。通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、おとくな商品と言える。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。審査結果によっては、表面金利に年0.1%を上乗せする。
【関連記事】住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
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3
◆SBIマネープラザ <ミスター住宅ローンREAL・通期引下げプラン(店舗相談、新規借入)>
0.540%
全疾病保障付き
0.410%
0円
借入額×2.2%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ。支店において対面で相談できるので、初心者でも安心だ。変動金利が低い「ミスター住宅ローンREAL」(住信SBIネット銀行の商品)と、全期間固定金利が低い「ARUHIのフラット35」を取り扱っているので、2種類の住宅ローンを比較して申し込みできる。
【関連記事】SBIマネープラザの住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。固定期間終了後は変動金利を選択(現在の水準が継続と仮定)。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要18銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の協力で作成。

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