住宅ローン金利の引き上げを自分だけ回避する方法! 銀行のマニュアルに記された「金利を据え置きにしてもよい顧客」とは?

【第26回】2024年4月26日公開(2024年4月26日更新)
加藤隆二:金融ライター(現役銀行員)

住宅ローン金利引き上げの動きが高まり、住信SBIネット銀行は実質的な変動金利の引き上げを発表しました。こうした中、銀行のマニュアルには「金利を据え置きにしてもよい顧客」が記されています。住宅ローン金利の引き上げを個人で回避する方法について、現役の銀行員が解説します。(金融ライター・加藤隆二、現役銀行員)

最近の住宅ローン金利の動向

 「ゼロ金利解除」後、住宅ローン金利上昇への不安の高まりと合わせるように、「住宅ローン・金利上昇」といった記事が増えてきました。住宅ローンを返済中のみなさんや、 これから住宅ローンを組もうと計画している人は、将来の金利について不安になっているのではないでしょうか。

 まずは、最近の金利に関する動きを振り返りつつ、金利の基本事項を確認しておきましょう。

現在までの金利の動き

 日銀総裁の交代、そしてゼロ金利政策の解除。大きく変化する情勢の中、これまで何年も無風状態だった住宅ローン金利にも変化が表れてきています

 たとえば、新規の固定金利は、日銀総裁交代の前後でわずかに上昇。変動金利では、ゼロ金利解除後の2024年4月現在、新規の金利を引き下げた金融機関もある一方、住信SBIネット銀行は実質的な変動金利の引き上げを発表しました。

【関連記事はこちら】>>返済中の住宅ローン変動金利がついに上昇へ!住信SBIネット銀行の短プラ引き上げは、他行に波及する?

 なお、返済中の住宅ローン変動金利が一斉に引き上げになる事態にはなっていません。

 以上が昨年末から最近までの金利に関する動向です。なお、下記グラフは1986年から現在に至るまでの変動金利(基準金利)の推移を示しています。返済中の借り手は、この変動金利(基準金利)と連動して変更されますが、ここ三十年近く、ほとんど変更されていません。

長期推移
※転載フリー。転載時は出典の明記を。変動金利は、大手銀行の代表的な金利。店頭金利は、日本銀行「金融経済統計月報」など

住宅ローン金利の仕組みを再確認

 続いて、住宅ローン金利の仕組みについて改めて確認しておきましょう。

 まずは変動金利についてです。変動金利では、基準となる金利が上昇すれば、連動して自分の住宅ローン金利も上昇します。以下に基本事項をまとめました。

<変動金利の基本事項>
• 基準金利(店頭金利、標準金利とも)

 住宅ローンにおいて基準となる金利のこと。顧客の金利(適用金利)は基準金利から引き下げたものとなり、基準金利に連動して上下する。この引き下げになる金利差(優遇幅)は最初に借りるときに決定され、原則としてこの幅が縮小されることはない。

 次に、固定金利についての基本事項です。

<固定金利の基本事項>
• 金利が固定
 固定金利の期間中は金利が変わらない。
• 変動金利より固定金利の方が高め
 一般的に、同じ時期に借り入れをする場合、変動金利より固定金利の方が金利は高くなる。

 基本的に銀行は、変動金利ならば「基準金利に連動」していることを、固定金利ならば「基準金利から〇%優遇」していることを強調しています。

 これは、これから金利上昇の局面を迎えた場合、銀行が「基準となる金利が上昇したので、あなたの金利も上昇することになりました」と、仕方なく引き上げたことを説明するためでもあります。

住宅ローン金利引き上げを自分で防ぐ方法

 さて、本題に入りましょう。住宅ローン金利引き上げを防ぐ方法について解説していきます。もっとも、この方法で絶対に金利上昇を防げるわけではありません。しかし、銀行員として「この人の金利引き上げはできない」「それを言われると勝てない」となってしまう行動があることは事実です。

 以下が、その方法となります。

<住宅ローン金利引き上げを回避する方法>

1. 銀行員に「引き上げを回避する方法」を尋ねる

2. 銀行の「お得意様」になる

3. 「本気モード」で借り換えを検討する

1. 銀行員に「引き上げを回避する方法」を尋ねる

 これはチャレンジ的な方法なのですが、一斉に金利が引き上げられるなどの連絡があった場合に、「引き上げは嫌だ。引き上げされないために、自分は何をすればいいか教えて」と銀行に質問をぶつけてみる、というものです。

 この質問は、引き上げに対処する銀行員からすると「願ったりかなったり」でもあります。顧客から希望をぶつけてくれているので、その後の対応も考えやすくなるからです。

 銀行は金利を引き上げなければならない半面、黙って他銀行へと借り換えをされることが一番怖いのです。たとえば私の銀行でも、金利引き上げ時の想定マニュアルで「引き上げに不満だと主張する顧客は、取引にもよるが他の人より引き上げ幅を少なくするとか、引き上げしないなどの対応で、なるべく反発を起こさないようにすること」といったような文言が記載されています。

2. 銀行の「お得意様」になる

 住宅ローンを返済している銀行で、投資信託に代表される資産運用などの取引があると、銀行にとっては取引が充実しているお客様(「メイン顧客」などと表現)となりますので、他の顧客よりも重要視します

 投資や運用などで銀行にとっての「お得意様」になっていれば、一律に金利を引き上げるような事態の時でも特別扱いしてもらえる可能性があります。

 実際、私の勤務する銀行でも、変動金利の一斉引き上げを想定したマニュアルの中で「取引内容で◯◯の人は、顧客から申し出があれば金利の引き上げをせず据え置きにしてもよい」といった内容があります。

 銀行などの金融機関も商売であり、お得意様は他の顧客より重視して当然なので、超優良客と見做された場合、銀行から直接「あなただけは金利引き上げをしませんから!」などと連絡をしてくることも、もしかしたらあるかもしれません。

3. 「本気モード」で借り換えを検討する

 方法1・2のように取引中の銀行と交渉するのが面倒である、あるいは交渉はしたが難航するような場合には、銀行に対して借り換えを検討しているとアピールしてみることをおすすめします。

 ただし、「金利を引き上げるなら借り換えしますよ」と口で言っただけでは効果が薄いでしょう。なんといっても借り換えには費用が必要です。金利差によっては借り換えの費用でメリットが無くなってしまうことも珍しくありません。

 借り換えの検討を本気であると銀行に理解させるには、借り換え提案書を他の銀行に作らせることが最も効果的です。「本気モード」だと認識すれば、金利の引き上げの免除なども含めていろいろと対応をしてくることでしょう。

おすすめできない回避交渉

 他方、金利の一斉引き上げが現実のものとなった場合に、おすすめできない交渉方法があります。それは「聞いていない」「説明を受けていない」といった言葉を使用してしまうことです。これらは銀行との交渉における禁句と言えます。

 たとえば、自分が変動金利一斉引き上げの対象となった際、「変動金利で基準金利に連動するとは聞いていない」などと言っても、交渉においてプラスにはなりません。

 なぜなら、基本的な内容は住宅ローンの契約時に銀行員から説明を受け、理解・納得したうえで署名・捺印していることになっているのです。

 たしかに、住宅ローンの新規契約時には書類も多く、また説明されることもたくさんあるので、聞いていなかったと不満を持つかもしれません。しかしながら、住宅ローンはすべて契約に基づいている世界。実印を押して自署していたからには、「説明を受けていない」「聞いていない」などの言い分は通らないのです。

まとめ

 今回は金利引き上げを自分で防ぐ方法について、銀行員の立場から解説しました。

 銀行員の一人としてお伝えしたいのは、とにかく焦って行動するのが一番まずいということです。借り換えを検討するにしても、自分にとって本当にメリットがあるのかしっかり考えるなど、緊張感は持ちつつも、慎重に動くようにしてください。

【関連記事はこちら】>>住宅ローン金利(132銀行・1000商品)の金利推移・動向は? 金利タイプ別の相場、選び方も解説【2024年最新版】

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新規借入2025年4月最新 主要銀行版

住宅ローン変動金利ランキング

※借入金額3000万円、借入期間35年で試算

要介護3以上などでローン残高が0円になる「安心保障付団信」が無料
実質金利(手数料込)
0.540%
総返済額 3287万円
表面金利
年0.410%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
76,688円
おすすめポイント

保証料など0円サービスが充実
②新規借入で変動金利の場合は自己資金10%以上で金利優遇あり
③最大3億円まで借入可能

口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 要介護状態になると住宅ローン残高がゼロになる「安全保障付団信」が無料
  • 長期固定には「ステップダウン金利」と「長期固定金利」がある。ステップダウン金利タイプは、10年後以降、5年ごとに金利が当初金利の10%分ずつ下が理、長期で借りる人はお得

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

SBI新生銀行の住宅ローンは、10年固定、15年固定、20年固定といった金利が低い点が特徴です。

 

商品も特徴的で、介護状態を保障する団信や、長く借りていると金利が下がっていく「ステップダウン金利」があるのも主要銀行ではここだけです。

 

審査はオーソドックスに行なっている感じです。住宅ローン処理センターで集中審査しているので、窓口のかたの力量があまり問われず、公平に審査されるという印象です。

 

なお、相談から審査、契約の手続きまでネットで完結できるようになりました。不安な方には、ビデオ通話で自宅から気軽に相談ができるので、コロナ禍の現状では最適な方法が用意されているようです。

関連記事 SBI新生銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
借入残高×2.2%
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
0円。電話にて連絡
借入額
500万円以上3億円以下(10万円単位)
(ステップダウン金利タイプは、2000万円以上、3億円以下)
借入期間
5年以上35年以内(1年単位)
(長期固定金利タイプまたはステップダウン金利タイプの場合は、21年以上35年以内)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が居住するための、
●戸建・マンション(中古物件を含む)の購入資金
●戸建住宅の新築資金
●戸建・マンションにかかる他の金融機関で現在借入中の住宅ローンの借換資金
●戸建・マンションのリフォーム資金
●上記にかかる諸費用
●延床面積で50平米以上(マンションの場合は専有面積30平米以上)
●住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分(店舗・事務所)は、自己使用であるものに限る)であるもの
年収
(給与所得者)
300万円以上
勤続年数
(給与所得者)
2年以上
年収
(個人事業主等)
300万円以上(2年平均)
事業年数
(個人事業主等)
2年以上
年齢
(借入時)
20歳以上65歳以下
年齢
(完済時)
80歳未満
その他条件
・SBI新生銀行が指定する団体信用生命保険への加入資格を有すること
・日本国籍または永住許可を有すること(永住許可を有していない場合は、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、かつその配偶者が連帯保証人になること)
・その他SBI新生銀行所定の資格・要件を満たしていること
無料の団信
一般団信(加入時年齢:65歳以下)
安心保障付団信(加入時年齢:65歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合
要介護3以上。または、所定の状態が180日超と診断された場合、ローン残高が0円
オプション
(特約)の団信
ガン団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
住宅ローン金利優遇割で、金利最大年▲0.15%
2位

auじぶん銀行

住宅ローン 全期間引下げプラン(新規借入、頭金20%以上)・変動金利

実質金利(手数料込)
0.766%
総返済額 3412万円
表面金利
年0.634%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
79,665円
おすすめポイント

「がん・4疾病50%+全疾病+月次返済保障」が無料!
②住宅ローン金利優遇割ならダントツの低金利
③KDDIグループのインターネット銀行で全国に対応

2025/4/1現在の金利であり、実際の借入日の金利により変動する。審査の結果によっては保証付金利プランとなり、上記とは異なる金利になる。 保証付金利プランは固定金利特約が3年、5年、10年に限定され、審査の結果、保証会社を利用する場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されるが、別途、保証料の支払いは不要。住宅ローン金利優遇割は、au回線、じぶんでんき、J:COM NETまたはコミュファ光、J:COM TVをセットで利用した場合、金利引下幅は最大▲年0.15%。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割は戸建のみ対象。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始。なお、変動金利は住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利で、他の金利タイプは適用なし。変動金利(新規借入)は、物件価格の80%以下で借入れた場合の金利。また、50歳以下の方が一般団信を選択し、物件価格の80%以下で借入れた場合の金利は年0.344%。
口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • KDDIグループのネット銀行で、変動金利は業界トップクラスの低金利
  • 無料団信が充実しており、「がん・4疾病50%保障団信」「全疾病保障」「月次返済保障」が無料で付帯
  • ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短当日回答、本審査は最短2~3営業日で回答など、審査スピードも速い

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

auじぶん銀行の魅力は、業界トップクラスの変動金利です。変動金利が大好きな人なら、最上位にすすめたいですね。最大2億円まで借りられるのも大きなポイントです。

審査に関しては、めちゃくちゃ早いです。申し込んでから基本的には1ヶ月以内に融資実行ができるので、急いでいる場合にはありがたい。「今月中に融資して欲しい」とアピールすれば、審査がスムーズに運びやすいです。

団信では「がん・4疾病50%保障団信」が無料で付いているので、通常の団信より手厚いと言えます。通常、保障を厚くするのであれば、金利を上乗せする必要がありますが、無料でつくのは魅力です。

関連記事 auじぶん銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
融資額×2.20%(税込)
保証料
0円(審査の結果、保証会社を利用する場合があるが、保証料相当額は金利に含まれており、別途、保証料は発生しない)
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
・変動金利/0円
・固定金利/3万3000円(税込)
借入額
500万円以上、2億円以下(10万円単位)
借入期間
1年以上35年以内(1ヶ月単位)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が住むための以下の資金
・戸建・マンション(中古物件含む)の購入資金
・戸建の新築資金
・他の金融機関で現在借入中の住宅ローンのお借換え(住宅ローンとリフォームローンの一括での借り換えを含む)資金
・上記に伴う諸費用
年収
(給与所得者)
200万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
200万円以上
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
満18歳以上〜満65歳未満
年齢
(完済時)
満80歳の誕生日まで
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳以下)
+がん・4疾病50%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+全疾病保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+月次返済保障団信(借入時年齢:50歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分)。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高が半分に。
オプション
(特約)の団信
がん100%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.05%
死亡・高度障害状態、がんと診断された場合、または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。4疾病50%保障は付帯せず。
がん100%保障団信プレミアム(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.15%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。ローン残高が0円。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高がゼロ円に。
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
上乗せ金利年0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
がん50%団信、がん診断給付100万円が無料付帯
実質金利(手数料込)
0.779%
総返済額 3419万円
表面金利
年0.647%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
79,840円
おすすめポイント

①がん50%団信が無料付帯!
手数料4.4万円〜と安く、自己資金が少なくてもOK
③ミックスローンに対応しており、最大3つまで組み合わせOK

口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 「がん」になった場合は住宅ローン残高が半分になる「がん団信50%団信」が無料で付帯
  • ミックスローンに対応しており、3つまで組み合わせOK<

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

ソニー銀行の住宅ローンは、手数料が4.4万円〜で超安く、金利も低いのでバランスがすごくいいと思います。借入額は最大2億円と高額です。

 

審査は一言でいえば厳しめ。なかなか通らないですね。年収基準が400万円以上ある必要があります。さらに、例えば夫婦で年収合算をして借りようとすると、原則としてそれぞれが年収400万円以上でなければ審査基準を満たしません。仮に夫が600万円で、妻が350万円なら通りません。年収が高いダブルインカムのパワーカップルにはいいでしょうね。

 

低金利の商品が多いだけでなく、ソニー銀行はミックスローンに対応しており、しかも3つまで組み合わせもOKです。しかし、3つの組み合わせはマニアックすぎて、専門家としてもそこまで必要なのかと悩んでしまいます。

 

いずれにしても条件があえばぜひ検討したい銀行の一つ。手数料が低いので、借り換えを検討するのもいいでしょう。

関連記事 ソニー銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
■変動セレクト、固定セレクト
融資額×2.2%
■住宅ローン
44,000円
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
0円(1万円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
0円
借入額
500万円以上、2億円以下(10万円単位)
借入期間
住宅ローン・変動セレクト住宅ローン:1年以上35年以下(1ヶ月きざみ)
固定セレクト住宅ローン:10年以上35年以下(1ヶ月きざみ)
融資を受けられるエリア
日本国内全域の市街化区域
使い道
本人が住む新築物件の購入、中古物件の購入、住宅の新築、増改築のための資金。借り換えにも利用可能
年収
(給与所得者)
400万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
400万円以上
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
満20歳以上満65歳未満
年齢
(完済時)
85歳未満(ワイド団信の場合は81歳未満)
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳以下)
+がん団信50(借入時年齢:50歳未満)
死亡・高度障害と判断された場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分に
オプション
(特約)の団信
がん団信100(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円)
3大疾病団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.20%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、急性心筋梗塞、脳卒中で手術または、労働の制限等が60日超継続した場合、ローン残高が0円
生活習慣病団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.20%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
金利+0.20%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。

住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る

 今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。

【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする

 アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。

【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。

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