返済中の住宅ローン・変動金利の引き上げに向けて銀行が水面下で打つ布石とは? 現役銀行員が銀行のリアルを報告!

【第30回】2024年6月28日公開(2024年6月28日更新)
加藤隆二:金融ライター(現役銀行員)

返済中の住宅ローン金利引き上げのカウントダウンが着実に進む中、銀行内部で一つの指示が発せられました。それは目前に迫る「金利のある世界」への布石とも言えるものです。前回に引き続き、「返済中の住宅ローンの変動金利上昇に向けて銀行がすでに動き出している」と現役銀行員が考える理由についてお伝えします。(金融ライター・加藤隆二、現役銀行員)

返済中の住宅ローン金利引き上げに向けて動き出した銀行

 前回の「返済中の住宅ローン金利引き上げへのカウントダウンは始まっている! 銀行員が予想するシナリオとは」でも申し上げた通り、2024年6月現在、返済中の変動金利を引き上げた銀行はありません。また、私が勤務する銀行でも、金利引き上げなどの具体的な指示は出ていない状況です。

 しかし、銀行員の私の目には、「金利上昇に向けて、すでに銀行が動き出している」としか映らないのです。

返済中の住宅ローン金利上昇
銀行が住宅ローン金利の引き上げに向けて動き出した(出所:PIXTA)

 なお、今回のお話は、あくまで私の勤務する銀行の中の、しかも、私が個人的に感じている「空気感」といったものに過ぎません。とはいえ、バブル崩壊から現在に至るまでの30年以上、金利や社会情勢などを見つめ続けてきた「銀行の中の人」として、真剣に感じている内容をお伝えしたいと思います。

 金利の今後について、現場からの実況報告。「信じるか信じないかは、あなた次第」です。

 ※なお、注釈のない限り、記事中の「金利」は「返済中の住宅ローンの変動金利」を意味しています。

「金利のある世界」はすぐそこまで来ている

 すぐ目の前に「金利のある世界」(参考1)が来ている、あるいは、すでにその世界になっているのではないか。まずは、私がそのように考える根拠をご説明します。

参考1:
「金利ある世界」に家計は入念な備えを|日本経済新聞[社説]
日銀正常化で迫る「金利のある世界」、市場や家計に起こる変化に注目|ブルームバーグ

すでに「金利上昇局面」になっている?

 一般に、金利は景気が良くなれば上昇し、不景気になると下がります。そして、金利が上昇する局面では、主に以下のような条件が必要となります。

<景気が良いとき〜金利上昇局面>

給料やボーナスが増える
・おこづかいやお年玉が増える
お金を使いたくなる
旅行やレジャーなどに行こうと思う
預貯金の金利が上がる
・お金を借りるときの金利が上がる
求人が増える
株価が上がる
ものの値段が上がる
 

参考2:景気が良い、悪いってどういうこと?|日本銀行金融広報中央委員会/暮らしに役立つ身近なお金の知恵・知識情報サイト「知るぽると」/お金のやくわり道場(小学3・4年生)

 上記は日銀が監修した小学校3・4年生向けの金融教材ですが、大人にもわかりやすいので使用しました。

 下線をした「給料やボーナスが増える」「求人が増える」「株価が上がる」「ものの値段が上がる」については、連日報道されているように、現在すでにこうした状況だと言えます。

 また、「お金を使いたくなる」「旅行やレジャーなどに行こうと思う」というのも、コロナ禍終息の反動が加わっているとしても、ある程度は当てはまると思われます。

 そして、「預貯金の金利が上がる」についても、一部の銀行預金は急上昇しています。

 今が好景気であるか否かは微妙なところかもしれません。しかし、上述のように並べてみると、金利が上昇する条件はほぼそろっていて、残されたのは「お金を借りるときの金利が上がる」だけだと考えられるのではないでしょうか(なお、小学生教材らしい「おこづかいやお年玉が増える」は、とりあえず置いておきます)。

大原則:「預ける利息が上がれば、借りる金利も上がる」

 すでに一部の預金金利は「急上昇」しています。ゼロ金利解除をきっかけとして、メガバンクから地銀・信金・ゆうちょ銀行など多くの金融機関が、普通預金(ゆうちょ銀行などは「普通貯金」)の金利を、これまでの年0.001%から年0.02%へと20倍に引き上げました

 ただし、20倍の金利引き上げとはいっても、100万円を1年預けて税引き後8円だったものが税引き後160円になるだけで、実際に魅力に感じる人は多くないことでしょう。

 その証拠に、金利引き上げを機に銀行へ預金を預ける人が殺到することもなく、相変わらず預金窓口は閑散としています。この引き上げについては、銀行が「どうせ誰も預けないと踏んで、とりあえず世の中に気に入られようとしている」のではないかと私は考えています。

 とはいえ、預金金利が上昇しているのは一つの事実です。つまり、「預ける利息が上がれば、借りる金利も上がる」という、誰もが知る大原則が動き出している――もっと言えば、預金金利の引き上げは銀行がローン金利を上げるための準備段階と捉えることもできるのです。

銀行が打つ「布石」

 最近、私が勤務する銀行内部で、変動金利の事業資金融資(*)に関して、次のような指示が発せられました。

《銀行からの指示》
「変動金利事業資金融資は、今後金利上昇局面を迎えた場合に、取引先ごとにリスクや取引内容などから個別に採算性を計算し、必要に応じて金利引き上げを交渉する必要がある。そのときに備えて、金利引き上げ交渉の経験がない若手に対し、支店長や役職者が指導し、金利のある世界に備えておくこと」

*事業資金融資

銀行が法人や個人事業主に融資を行う融資。その多くは変動金利になっており、事業資金融資で用いられる基礎的な金利が「プライムレート」である。住宅ローンの変動金利もこのプライムレートを基準にして、プライムレートの上下動に連動する「プライムレート連動型変動金利」としている銀行が多数派。いっぽう一部のネット銀行には、プライムレート基準ではない独自の金利体系のところもある。

 事業資金融資では、業況からリスク度などを点数化(「自己査定」「信用格付け」などと呼ばれる)して採算性を計算します。その結果、リスクの高い取引先ほど融資が不良債権化する可能性が高いという論法で、点数に応じた融資金利を決めます。その後で、業況悪化などにより金利が採算割れすると銀行が判断した場合には、返済中の融資金利を引き上げることになりますが、これは昔から現在まで行われてきたことです。

 しかし、長く低金利が続いたことやコロナ禍などもあり、バブル崩壊から今に至るまで、銀行は大々的に事業資金融資の金利引き上げを行うことを避けてきました。そのため、若手銀行員に未経験者が多い。そうした状況を踏まえて発せられたのが、上記の指示となります。

 つまり、銀行が「金利を引き上げる体制づくり」を始めたということ。これは返済中住宅ローンの変動金利の一斉引き上げという事態に備えた「布石」に他ならない、と私は感じています。

銀行で若手への指導指示が出た
銀行は今、若手銀行員に金利引き上げの交渉術などを学ばせている(出所:PIXTA)

まとめ

 あくまで推論ではありますが、若手銀行員に金利引き上げの交渉術などを学ばせているのは、金利一斉引き上げという未曽有の大変動に備えているからではないでしょうか。ちなみに、私は事業資金融資で個別に金利引き上げをした経験があるため、支店長や若い管理職からいろいろ聞かれたり、講師役を頼まれる可能性があると言われたりもしています。こうしたことからも、周囲が金利引き上げに向けて突き進んでいると感じます。

 とはいえ、バブル崩壊後から現在まで住宅ローン金利の一斉引き上げなどという事態はありませんでしたので、ここから先は私自身も想像すらしてこなかった未知の領域です。そのため、自分自身がその一員として動くことになったらと考えると、「気が重い」というのが正直な気持ちです。

 返済中の住宅ローン金利が一斉引き上げになる日はいつなのか。予想はできませんが、「その日」がヒタヒタと近づいていることを一人の銀行員として感じています。

 今から情報収集をしてその日に備えるなど、この記事が参考になれば幸いです。

  • RSS最新記事
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[新規借入]
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[借り換え]
住宅ローン返済額シミュレーション 借入可能額シミュレーション

 

【金利動向】おすすめ記事 【基礎】から知りたい人の記事
【今月の金利】
【来月の金利】
【2025年の金利動向】
【変動金利】上昇時期は?
【変動金利】何%上昇する?
【基礎の8カ条】
【審査】の基礎
【借り換え】の基礎
【フラット35】の基礎
【住宅ローン控除】の基礎
おすすめ記事はこちら 
【金利】132銀行の住宅ローン金利推移をプロが比較(毎月更新)
【金利】変動金利が上がる時期を予測!
【金利】変動金利は今後、何%上昇する?
【読み物】年収700万円台世帯は破綻必至!?
【借り換え】多くの人は「高い変動金利」で損している! 
【借り換え】メリット額が分かる返済額シミュレーション
【諸費用】手数料・引越し代も借りられる銀行は?(17銀行比較)
【審査】「審査基準」を17銀行で比較(年収、勤続年数)

新規借入2025年4月最新 主要銀行版

住宅ローン変動金利ランキング

※借入金額3000万円、借入期間35年で試算

要介護3以上などでローン残高が0円になる「安心保障付団信」が無料
実質金利(手数料込)
0.540%
総返済額 3287万円
表面金利
年0.410%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
76,688円
おすすめポイント

保証料など0円サービスが充実
②新規借入で変動金利の場合は自己資金10%以上で金利優遇あり
③最大3億円まで借入可能

口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 要介護状態になると住宅ローン残高がゼロになる「安全保障付団信」が無料
  • 長期固定には「ステップダウン金利」と「長期固定金利」がある。ステップダウン金利タイプは、10年後以降、5年ごとに金利が当初金利の10%分ずつ下が理、長期で借りる人はお得

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

SBI新生銀行の住宅ローンは、10年固定、15年固定、20年固定といった金利が低い点が特徴です。

 

商品も特徴的で、介護状態を保障する団信や、長く借りていると金利が下がっていく「ステップダウン金利」があるのも主要銀行ではここだけです。

 

審査はオーソドックスに行なっている感じです。住宅ローン処理センターで集中審査しているので、窓口のかたの力量があまり問われず、公平に審査されるという印象です。

 

なお、相談から審査、契約の手続きまでネットで完結できるようになりました。不安な方には、ビデオ通話で自宅から気軽に相談ができるので、コロナ禍の現状では最適な方法が用意されているようです。

関連記事 SBI新生銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
借入残高×2.2%
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
0円。電話にて連絡
借入額
500万円以上3億円以下(10万円単位)
(ステップダウン金利タイプは、2000万円以上、3億円以下)
借入期間
5年以上35年以内(1年単位)
(長期固定金利タイプまたはステップダウン金利タイプの場合は、21年以上35年以内)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が居住するための、
●戸建・マンション(中古物件を含む)の購入資金
●戸建住宅の新築資金
●戸建・マンションにかかる他の金融機関で現在借入中の住宅ローンの借換資金
●戸建・マンションのリフォーム資金
●上記にかかる諸費用
●延床面積で50平米以上(マンションの場合は専有面積30平米以上)
●住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分(店舗・事務所)は、自己使用であるものに限る)であるもの
年収
(給与所得者)
300万円以上
勤続年数
(給与所得者)
2年以上
年収
(個人事業主等)
300万円以上(2年平均)
事業年数
(個人事業主等)
2年以上
年齢
(借入時)
20歳以上65歳以下
年齢
(完済時)
80歳未満
その他条件
・SBI新生銀行が指定する団体信用生命保険への加入資格を有すること
・日本国籍または永住許可を有すること(永住許可を有していない場合は、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、かつその配偶者が連帯保証人になること)
・その他SBI新生銀行所定の資格・要件を満たしていること
無料の団信
一般団信(加入時年齢:65歳以下)
安心保障付団信(加入時年齢:65歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合
要介護3以上。または、所定の状態が180日超と診断された場合、ローン残高が0円
オプション
(特約)の団信
ガン団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
住宅ローン金利優遇割で、金利最大年▲0.15%
2位

auじぶん銀行

住宅ローン 全期間引下げプラン(新規借入、頭金20%以上)・変動金利

実質金利(手数料込)
0.766%
総返済額 3412万円
表面金利
年0.634%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
79,665円
おすすめポイント

「がん・4疾病50%+全疾病+月次返済保障」が無料!
②住宅ローン金利優遇割ならダントツの低金利
③KDDIグループのインターネット銀行で全国に対応

2025/4/1現在の金利であり、実際の借入日の金利により変動する。審査の結果によっては保証付金利プランとなり、上記とは異なる金利になる。 保証付金利プランは固定金利特約が3年、5年、10年に限定され、審査の結果、保証会社を利用する場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されるが、別途、保証料の支払いは不要。住宅ローン金利優遇割は、au回線、じぶんでんき、J:COM NETまたはコミュファ光、J:COM TVをセットで利用した場合、金利引下幅は最大▲年0.15%。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割は戸建のみ対象。J:COM NET優遇割、J:COM TV優遇割、コミュファ光優遇割は適用条件充足後、3ヶ月後から適用開始。なお、変動金利は住宅ローン金利優遇割を最大適用した金利で、他の金利タイプは適用なし。変動金利(新規借入)は、物件価格の80%以下で借入れた場合の金利。また、50歳以下の方が一般団信を選択し、物件価格の80%以下で借入れた場合の金利は年0.344%。
口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • KDDIグループのネット銀行で、変動金利は業界トップクラスの低金利
  • 無料団信が充実しており、「がん・4疾病50%保障団信」「全疾病保障」「月次返済保障」が無料で付帯
  • ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短当日回答、本審査は最短2~3営業日で回答など、審査スピードも速い

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

auじぶん銀行の魅力は、業界トップクラスの変動金利です。変動金利が大好きな人なら、最上位にすすめたいですね。最大2億円まで借りられるのも大きなポイントです。

審査に関しては、めちゃくちゃ早いです。申し込んでから基本的には1ヶ月以内に融資実行ができるので、急いでいる場合にはありがたい。「今月中に融資して欲しい」とアピールすれば、審査がスムーズに運びやすいです。

団信では「がん・4疾病50%保障団信」が無料で付いているので、通常の団信より手厚いと言えます。通常、保障を厚くするのであれば、金利を上乗せする必要がありますが、無料でつくのは魅力です。

関連記事 auじぶん銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
融資額×2.20%(税込)
保証料
0円(審査の結果、保証会社を利用する場合があるが、保証料相当額は金利に含まれており、別途、保証料は発生しない)
繰上返済手数料(一部)
0円(1円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
・変動金利/0円
・固定金利/3万3000円(税込)
借入額
500万円以上、2億円以下(10万円単位)
借入期間
1年以上35年以内(1ヶ月単位)
融資を受けられるエリア
全国
使い道
本人または家族が住むための以下の資金
・戸建・マンション(中古物件含む)の購入資金
・戸建の新築資金
・他の金融機関で現在借入中の住宅ローンのお借換え(住宅ローンとリフォームローンの一括での借り換えを含む)資金
・上記に伴う諸費用
年収
(給与所得者)
200万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
200万円以上
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
満18歳以上〜満65歳未満
年齢
(完済時)
満80歳の誕生日まで
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳以下)
+がん・4疾病50%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+全疾病保障団信(借入時年齢:50歳以下)
+月次返済保障団信(借入時年齢:50歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分)。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高が半分に。
オプション
(特約)の団信
がん100%保障団信(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.05%
死亡・高度障害状態、がんと診断された場合、または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。4疾病50%保障は付帯せず。
がん100%保障団信プレミアム(借入時年齢:50歳以下)
上乗せ金利年0.15%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。ローン残高が0円。急性心筋梗塞、脳卒中を発病し60日以上労働制限等が継続または手術を受けた場合、肝疾患または腎疾患で60日以上入院した場合、ローン残高がゼロ円に。
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
上乗せ金利年0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
がん50%団信、がん診断給付100万円が無料付帯
実質金利(手数料込)
0.779%
総返済額 3419万円
表面金利
年0.647%
手数料(税込)
借入額×2.2%
保証料
0円
毎月返済額
79,840円
おすすめポイント

①がん50%団信が無料付帯!
手数料4.4万円〜と安く、自己資金が少なくてもOK
③ミックスローンに対応しており、最大3つまで組み合わせOK

口コミ・団信・審査基準などを表示

特徴・評判

諸費用

審査基準

団体信用
生命保険

  • 「がん」になった場合は住宅ローン残高が半分になる「がん団信50%団信」が無料で付帯
  • ミックスローンに対応しており、3つまで組み合わせOK<

プロの評判・口コミ

淡河範明さん
住宅ローンアドバイザー
淡河範明さん

ソニー銀行の住宅ローンは、手数料が4.4万円〜で超安く、金利も低いのでバランスがすごくいいと思います。借入額は最大2億円と高額です。

 

審査は一言でいえば厳しめ。なかなか通らないですね。年収基準が400万円以上ある必要があります。さらに、例えば夫婦で年収合算をして借りようとすると、原則としてそれぞれが年収400万円以上でなければ審査基準を満たしません。仮に夫が600万円で、妻が350万円なら通りません。年収が高いダブルインカムのパワーカップルにはいいでしょうね。

 

低金利の商品が多いだけでなく、ソニー銀行はミックスローンに対応しており、しかも3つまで組み合わせもOKです。しかし、3つの組み合わせはマニアックすぎて、専門家としてもそこまで必要なのかと悩んでしまいます。

 

いずれにしても条件があえばぜひ検討したい銀行の一つ。手数料が低いので、借り換えを検討するのもいいでしょう。

関連記事 ソニー銀行の金利推移、審査基準、注意点は?
手数料(税込)
■変動セレクト、固定セレクト
融資額×2.2%
■住宅ローン
44,000円
保証料
0円
繰上返済手数料(一部)
0円(1万円以上1円単位)
繰上返済手数料(全額)
0円
借入額
500万円以上、2億円以下(10万円単位)
借入期間
住宅ローン・変動セレクト住宅ローン:1年以上35年以下(1ヶ月きざみ)
固定セレクト住宅ローン:10年以上35年以下(1ヶ月きざみ)
融資を受けられるエリア
日本国内全域の市街化区域
使い道
本人が住む新築物件の購入、中古物件の購入、住宅の新築、増改築のための資金。借り換えにも利用可能
年収
(給与所得者)
400万円以上
勤続年数
(給与所得者)
年収
(個人事業主等)
400万円以上
事業年数
(個人事業主等)
年齢
(借入時)
満20歳以上満65歳未満
年齢
(完済時)
85歳未満(ワイド団信の場合は81歳未満)
その他条件
無料の団信
一般団信(借入時年齢:65歳以下)
+がん団信50(借入時年齢:50歳未満)
死亡・高度障害と判断された場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分に
オプション
(特約)の団信
がん団信100(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円)
3大疾病団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.20%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、急性心筋梗塞、脳卒中で手術または、労働の制限等が60日超継続した場合、ローン残高が0円
生活習慣病団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.20%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
金利+0.20%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
閉じる
※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。

住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る

 今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。

【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする

 アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。

【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。

変動金利ランキング完全版はこちら

住宅ローンおすすめ比較

 

 132銀行の住宅ローンを比較

>>返済額シミュレーションで、全銀行の金利を一気に比較・調査

※サイト内の金利はすべて年率で表示

TOP