住宅ローンのランキングサイトの見分け方とは?
若林健次さんの4コマ漫画「住宅ローンは五里霧中」⑩
【第10回】2021年2月28日公開(2021年3月29日更新)
ネット上には、多数の住宅ローンランキングサイトや比較サイトが存在します。今回は、ランキングサイトなどの使い方や見分け方を紹介しましょう。
意味がないランキング?
【参考記事はこちら】>>乱立する住宅ローン比較サイトを上手に使うためのノウハウを教えて!
登場人物紹介
伊藤さん家族は、夫(35)、妻(32)、長女メイ(3)の3人家族。家が手狭になり、娘が"イヤイヤ期"に差し掛かってきたことから、生活を一新するために住宅の購入を検討し始めた。ただ、住宅ローンの知識が何もないので、悪戦苦闘することになる。
その相談に乗ってくれるのが、ファイナンシャルプランナーの麻美さん(年齢不詳)。東京出身で、小さい頃に父親が会社を潰して苦労したことがあるだけに、お金についてはシビアに判断する。フリーで活動しており、歯にきぬ着せぬ物言いで、相談者の悩みをズバズバ解決していくが、たまに暴走することも…。
「ランキング」の落とし穴
【参考記事はこちら】>>乱立する住宅ローン比較サイトを上手に使うためのノウハウを教えて!
ランキングが多すぎて…
◆FP麻美さんの解説
ランキング、比較サイトは多数ありますが、最も重視すべきなのは「実質金利」や「総支払額」の比較サイトです。もっともお得な住宅ローンを見つけられます。
【参考記事はこちら】>>住宅ローンを金利で選ぶなら、「実質金利」がわかる「ランキングサイト」を活用しよう
住宅ローンサイトの利用上の注意点
住宅ローンを提供する銀行・金融機関は日本に数百もあります。これを自分で調べて比較するのは大変な作業です。そこで、ネットでランキングサイトや比較サイトを利用する人は多いでしょう。
ただし、ランキングサイトにもいろいろあるので、利用する際は注意する必要があります。
まず、「銀行」ランキングというのは、あまり当てになりません。というのも各銀行は、得意とする金利タイプがあります。ネット銀行は主に変動金利が低い銀行が多く、メガバンクやモーゲージブローカーは、長期固定金利を得意とする金融機関が多めです。全ての金利タイプが優れているという銀行はありませんので、「銀行」ランキングは誰にでも通用するランキングではないのです。
また、掲載している銀行数が少ないランキングサイト・比較サイトもあまり当てになりません。商品数についても、多いに越したことはありません。
住宅ローンを比較する際に最も重視すべきは、「実質金利」または「総支払額」でしょう。実質金利は、借入金利に手数料・保証料などを加味したもので、総支払額とほぼ同じものです。金利と手数料・保証料セットで考えることで、各銀行の住宅ローンを正確に比較することができます。(編集協力・株式会社ゲネシス)
【参考記事はこちら】>>乱立する住宅ローン比較サイトを上手に使うためのノウハウを教えて!
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[新規借入] |
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[借り換え] |
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新規借入2025年10月最新 主要銀行版
住宅ローン変動金利ランキング
※借入金額3000万円、借入期間35年で試算
要介護3以上などでローン残高が0円になる「安心保障付団信」が無料
- 実質金利(手数料込)
- 0.722%
- 総返済額 3387万円
- 表面金利
- 年0.590%
- 手数料(税込)
- 借入額×2.2%
- 保証料
- 0円
- 毎月返済額
- 79,074円
おすすめポイント
①保証料など0円サービスが充実
②新規借入の場合は自己資金10%以上で金利優遇あり
③最大3億円まで借入可能
口コミ・団信・審査基準などを表示 
- 要介護状態になると住宅ローン残高がゼロになる「安全保障付団信」が無料
- 長期固定には「ステップダウン金利」と「長期固定金利」がある。ステップダウン金利タイプは、10年後以降、5年ごとに金利が当初金利の10%分ずつ下が理、長期で借りる人はお得
- 手数料(税込)
- 借入残高×2.2%
- 保証料
- 0円
- 繰上返済手数料(一部)
- 0円(1円以上1円単位)
- 繰上返済手数料(全額)
- 0円。電話にて連絡
- 借入額
- 500万円以上3億円以下(10万円単位)
(ステップダウン金利タイプは、2000万円以上、3億円以下)
- 借入期間
- 5年以上35年以内(1年単位)
(長期固定金利タイプまたはステップダウン金利タイプの場合は、21年以上35年以内)
- 融資を受けられるエリア
- 全国
- 使い道
- 本人または家族が居住するための、
●戸建・マンション(中古物件を含む)の購入資金
●戸建住宅の新築資金
●戸建・マンションにかかる他の金融機関で現在借入中の住宅ローンの借換資金
●戸建・マンションのリフォーム資金
●上記にかかる諸費用
●延床面積で50平米以上(マンションの場合は専有面積30平米以上)
●住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分(店舗・事務所)は、自己使用であるものに限る)であるもの
- 年収
(給与所得者)
- 300万円以上
- 勤続年数
(給与所得者)
- 2年以上
- 年収
(個人事業主等)
- 300万円以上(2年平均)
- 事業年数
(個人事業主等)
- 2年以上
- 年齢
(借入時)
- 20歳以上65歳以下
- 年齢
(完済時)
- 80歳未満
- その他条件
- ・SBI新生銀行が指定する団体信用生命保険への加入資格を有すること
・日本国籍または永住許可を有すること(永住許可を有していない場合は、配偶者が日本国籍または永住許可を有し、かつその配偶者が連帯保証人になること)
・その他SBI新生銀行所定の資格・要件を満たしていること
- 無料の団信
- 一般団信(加入時年齢:65歳以下)
安心保障付団信(加入時年齢:65歳以下)
死亡・高度障害と診断された場合
要介護3以上。または、所定の状態が180日超と診断された場合、ローン残高が0円
- オプション
(特約)の団信
- ガン団信(借入時年齢:50歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円
閉じる 
頭金10%以上で変動金利が低くなる!
- 実質金利(手数料込)
- 0.762%
- 総返済額 3410万円
- 表面金利
- 年0.630%
- 手数料(税込)
- 借入額×2.2%
- 保証料
- 0円
- 毎月返済額
- 79,611円
おすすめポイント
①低金利の上、がん50%団信無料
②無料で全疾病保償&12カ月の就業不能保償を付帯
③金利+0.1%で、がん100%団信も付帯OK
口コミ・団信・審査基準などを表示 
- 割引サービスなどを併用しなくても、変動金利は業界最低水準
- 審査結果によって金利が上がることがない、安心の一律金利
- がん100%保障団信が、わずか0.1%の上乗せで加入できる
- 手数料(税込)
- 借入金額×2.20%
- 保証料
- 0円
- 繰上返済手数料(一部)
- ホームページでの手続き:無料
電話での手続き:5,500円(税込)
- 繰上返済手数料(全額)
- 手数料:33,000円(消費税含む)
PayPay銀行住宅ローンセンターに電話で申し込み
- 借入額
- 500万円以上2億円以下(10万円単位)
- 借入期間
- 1年以上35年以内(1ヶ月単位)
- 融資を受けられるエリア
- 全国
- 使い道
- 本人が住む住宅に関する以下の資金
・戸建またはマンションの購入(中古物件を含む)
・戸建の新築・現在借入中の住宅ローンの借り換え
・上記に伴う諸費用
- 年収
(給与所得者)
- 200万円以上
- 勤続年数
(給与所得者)
- ー
- 年収
(個人事業主等)
- 原則、利用不可
- 事業年数
(個人事業主等)
- ー
- 年齢
(借入時)
- 20歳以上65歳未満
- 年齢
(完済時)
- 80歳未満
- その他条件
- ー
- 無料の団信
- 一般団信(借入時年齢:65歳未満)
+一般団信プラス(借入時年齢:51歳未満)
+がん50%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
+全疾病保障&入院保障(借入時年齢:51歳未満)
一般団信プラス(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、100万円の給付金。または、がん先進医療を受けた場合は、通算1000万円まで給付金)
がん50%保障団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。また、がんと診断された場合、ローン残高が半分)
全疾病保障&入院保障(けが・病気により入院した場合、毎月返済が無料になる他、就業不能状態が12ヵ月継続すると、住宅ローン残高がゼロ円に)
- オプション
(特約)の団信
- がん100%保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.10%
死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金
11疾病保障団信(借入時年齢:51歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害、がんと診断された場合。10種類の生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金。病気やけがで入院が連続5日以上の場合、10万円の給付金
ワイド団信(借入時年齢:65歳未満)
金利+0.30%
死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円
ペア連生団信
(一般団信、借入時年齢:65歳未満)
金利+0.20%
(連帯債務で借り入れを行う二人のどちらかが、死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)ペア連生団信
(がん100%、借入時年齢:51歳未満)
金利+0.40%
(連帯債務で借り入れを行う二人のどちらかが、がんと診断及び死亡・高度障害になった場合、ローン残高が0円)
閉じる 
店舗での対面相談のみに対応
- 実質金利(手数料込)
- 0.782%
- 総返済額 3421万円
- 表面金利
- 年0.650%
- 手数料(税込)
- 借入額×2.2%
- 保証料
- 0円
- 毎月返済額
- 79,880円
おすすめポイント
①店舗相談でも、低金利商品あり
②新規借入なら、注文住宅で必要な「つなぎ融資」に対応!
③3大疾病の50%保障が無料付帯!
③無料で、3大疾病50%保障&就業不能保障&就業不能保障を付帯する
※こちらの商品は住信SBIネット銀行の住宅ローンです。上記は新規借入で物件価格80%以内で借入れの場合。新規借入で変動金利タイプをご選択の場合、物件価格の80%超~100%以内でお借入れした場合は表示金利に年0.09%、100%超でお借入れの場合は表示金利に年0.16%上乗せ。借り換えの場合は融資率にかかわらず、金利は一律となります。
口コミ・団信・審査基準などを表示 
- SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ
- 全国10支店において対面で相談できるので、初心者でも安心
- 変動金利が低い「住宅ローン」(住信SBIネット銀行の商品)と、全期間固定金利が低い「フラット35」を取り扱っており、2種類の住宅ローンを比較して申し込める
- 手数料(税込)
- ■自社商品
融資額×2.20%
■フラット35
融資額×2.20%
- 保証料
- ■自社商品
0円
■フラット35
0円
- 繰上返済手数料(一部)
- ■自社商品
0円(1円以上1円単位)
■フラット35
0円(10万円以上)
- 繰上返済手数料(全額)
- ■自社商品
0円(固定金利特約期間中は3万3000円)
■フラット35
0円
- 借入額
- ■自社商品
500万円以上、2億円以下
■フラット35
100万円以上8,000万円以下
- 借入期間
- ■自社商品
・新規借入の場合:1年以上50年以内
・借換の場合:[35年-借換対象となる住宅ローンの経過期間]が上限。当初35年超で借入れした住宅ローンの借換えの場合は、その住宅ローンの残存期間が上限
- 融資を受けられるエリア
- ■自社商品
日本国内全域。ただし、借地上・保留地・共有仮換地上の物件、離島にある物件については、取扱いできない
■フラット35
-
- 使い道
- ー
- 年収
(給与所得者)
- ■自社商品
-
■フラット35
総返済負担率が、
年収400万円未満は30%以下
年収400万円以上は35%以下
- 勤続年数
(給与所得者)
- ■自社商品
-
■フラット35
-
- 年収
(個人事業主等)
- ■自社商品
-
■フラット35
総返済負担率が、
年収400万円未満は30%以下
年収400万円以上は35%以下
- 事業年数
(個人事業主等)
- ■自社商品
-
■フラット35
-
- 年齢
(借入時)
- ■自社商品
-
■フラット35
70歳未満
- 年齢
(完済時)
- ■自社商品
-
■フラット35
80歳未満
- その他条件
- ー
- 無料の団信
- 【満50歳以下】
一般団信
+3大疾病50%保障
+就業不能保障
+全疾病保障
+先進医療特約
【51歳以上】
一般団信
+就業不能保障
+全疾病保障
+先進医療特約
一般団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)
3大疾病50%保障(がんと診断確定された場合、ローン残高が50%に。急性心筋梗塞、脳卒中で手術、または60日以上後遺症が継続するなどの状態でローン残高が50%に)
就業不能保障(就業不能状態なら毎月のローン返済を最大12カ月保障。8大疾病以外は24カ月保障、当初3カ月免責)
全疾病保障(8疾病で就業不能状態が12カ月超の場合。または、8疾病以外のすべてのけがや病気で就業不能状態が24カ月超の場合、ローン残高が0円 )
先進医療特約(通算1000万円まで)
- オプション
(特約)の団信
- 3大疾病100%保障【40歳未満】
金利+年0.2%3大疾病50%保障【40歳以上】
金利+年0.25%3大疾病100%保障【40歳以上】
金利+年0.4%ワイド団信
金利+年0.3%
閉じる 
※実質金利は、借入金額3000万円、借入期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。
実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。
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住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る
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今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。
【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とする
アンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。
変動金利ランキング完全版はこちら

保証料や団信などの諸費用がほとんど無料
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※サイト内の金利はすべて年率で表示
プロの評判・口コミ
淡河範明さん
SBI新生銀行の住宅ローンは、10年固定、15年固定、20年固定といった金利が低い点が特徴です。
商品も特徴的で、介護状態を保障する団信や、長く借りていると金利が下がっていく「ステップダウン金利」があるのも主要銀行ではここだけです。
審査はオーソドックスに行なっている感じです。住宅ローン処理センターで集中審査しているので、窓口のかたの力量があまり問われず、公平に審査されるという印象です。
なお、相談から審査、契約の手続きまでネットで完結できるようになりました。不安な方には、ビデオ通話で自宅から気軽に相談ができるので、コロナ禍の現状では最適な方法が用意されているようです。