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住宅ローンの基礎知識[2019年]
【第15回】2019年8月9日公開(2019年12月3日更新)
淡河範明
淡河範明

淡河範明(おごう・のりあき)氏:日本興業銀行(現・みずほ銀行)出身で、過去10年で延べ5000件の住宅ローン相談実績を誇っています。2006年に設立したホームローンドクターにて、「住宅ローン借り換えクリニック」を運営しており、住宅ローンの借り換え・新規借入に、様々な相談に対応しています。

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転職後の人や、個人事業主が、住宅ローン審査に通るための注意点は?住宅ローンの基礎知識 第15回

転職すると住宅ローン審査に通りにくい、という話は一般的によく知られています。住宅ローンは返済期間が長期にわたるため、収入の安定性が重視されているからです。しかし、近年は顧客獲得競争の激化や非正規社員の増加などにより、審査基準に特徴を打ち出す銀行が増えていて、融資を受けるチャンスが広がっています。そこで今回は、転職したばかりの方や個人事業主でも、住宅ローン審査に通るためのポイントと注意点を紹介します。

住宅ローンの審査基準は銀行によってさまざま

転職後でも、住宅ローンを借りるには?
転職後や個人事業主でも、住宅ローンを借りられる 出所:PIXTA

 ひと昔前であれば、会社員はおおむね「勤続年数3年以上、前年度年収300万円以上」が住宅ローンを借りられる最低基準でした。ところが、現在は年収による単純な返済能力を重視する傾向が出てきて、転勤から3年経過していなくても申し込みできる銀行が増えています。

 例えば、ソニー銀行や楽天銀行は、住宅ローンの審査にあたって、勤続年数による制限を設けていません。メガバンクや信託銀行などの大手銀行でも、勤続年数については門戸を広げつつあり、三井住友銀行やみずほ銀行は、勤続年数による制限はありません。フラット35も同様です。

 そのほかにも、イオン銀行は「勤続年数6か月以上」、りそな銀行は「勤続年数1年以上」で、両行とも「前年度年収100万円以上」と、審査のハードルをかなり下げています。このように、銀行を選べば、転職したばかりでも審査を受けることは十分可能になっています。

 また、転職回数を審査対象にするかどうかや、借り換えについての扱いも銀行によって異なります。転職回数が多いこと自体は問題になりにくいですが、あまりに短期間で何度も転職していたり、関係のない業種を転々としている場合には、安定性がないと判断されることもあります。借り換えについても新規借入と同様で、これも銀行を選べば審査を受けることは可能です。

勤務年数を問わない銀行の注意点

 「勤続年数を問わない」銀行は、それまでもらった給与明細をもとに返済負担率(=ローンの年間返済額÷年収)を計算するのが一般的です。ですから、転職した直後でも審査を受けられるとはいえ、基本的には1カ月以上勤務してからの方が望ましいでしょう。

 その際に気をつけたいのは、給与の締め日です。仮に毎月20日締めなら、月初から丸々1カ月間勤務しても、20日分の給与明細しか手にすることができません。

 例えば、正規の給与が月35万円だとすると年収は420万円。ローンの毎月返済額が12万円だとすると、年間返済額は144万円です。本来ならば、ローンの年間返済額144万円÷年収420万円=返済負担率約34%となり、フラット35であれば、年収400万円以上の返済負担率の基準である35%をクリアします。

 ところが、月収35万円だとしても20日分しか給料をもらえていない場合、給与が24万円になってしまいます。返済負担率を審査するときは、24万円×12カ月=年収288万円として計算されます。そのため、ローンの年間返済額144万円÷年収288万円=返済負担率50%という結果になってしまい、基準をクリアできません。

 また、転職後に数カ月間「試用期間」がある場合には、正式採用となるまで、本来より低い額の給与を受け取ることになります。この場合も、低い給与をベースに年収が算出されるため、返済負担率をクリアするのが難しくなります。基本的には、申し込みができるようになるまで、数カ月単位で待つしかありません。

 細かいことですが、このように転職したてのときは、給与の締め日や、初回給与の水準も考慮したうえで、ローンの申し込みを行うようにしましょう。

 ただし、銀行によっては、採用時から1年間の見込み年収額で、審査してくれるところもあります(転職先が発行する「年収見込証明書」などが必要)。それまでの職務経歴によって対応が異なる銀行もありますので(まったく違う職種への転職は不利)、まずは問い合わせてみましょう。

転職直後だと、保証料が高くなる可能性も

 勤続年数が短いと、一括支払い型の保証料が高くなる可能性がある点にも注意しましょう。保証会社によって、一括支払い型の保証料の算出方法はさまざまです。ある銀行では、勤続年数によって5つのランクに分けてベースの金額が決まっていて、そこに申込者の勤務先や収入などの属性や担保評価によって加算して決めています。一番上のランクと最下位のランクでは、ベースとなる保証料に4~5倍の違いがあり、加算分についても同様です。

 例えば、一番上のランクで超過のない人の保証料(20年保証)が100万円あたり約6500円のところが、最下位ランクでかつ属性が悪いと、じつに約15万5000円まで跳ね上がることもあります。

 これほどの差があることを知らないでいると、住宅ローンの審査は通っても、保証料の支払い額が想定していたよりも高額になるケースが出てきます。勤続年数が短いことで、不利になることがあるということも知っておいた方が良いでしょう。

一度審査に通っても、転職したら再審査が必要

 なお、新築マンションなどの購入では、契約から引き渡しまでに1年以上かかることもあります。一度審査を通っていても、その後、転職した場合、改めて再審査が必要になります。万が一、新たな勤務先での収入証明書の取得などが間に合わず、再審査を受けられないような場合、契約違反となり、違約金や遅延損害金を求められることもあります。

 だからといって、転職の事実を隠していると、銀行によっては融資実行の直前に勤務先に電話を入れて在籍を確認するところもあるので危険です。これから転職する可能性のある人は、審査とのタイミングをよく考えて実行してください。

個人事業主は、3期黒字が原則だが相談の余地はある

 では、個人事業主やフリーランスなど、いわゆる自営業者の住宅ローン審査はどう行われるのでしょうか。著名な作家や芸能人でも、審査に通らなかった話を耳にしたことのある人も多いと思います。実際、自営業者や小さな会社の経営者は収入が不安定であるとみなされ、会社員よりも審査基準は厳しくなっています。

 自営業者や小さな会社の経営者が審査を受ける場合、直近3期分の決算書や確定申告書の提出を求められます。日々の仕事の忙しさから、確定申告書や決算書の作成が手つかずになっている人がたまにいますが、その場合、申し込みすら行うことができません。また、直近の3期のうち1期でも赤字だと、収入の安定性がないと判断されて、審査に通らない銀行もあります。3期連続黒字を達成するまで待つのが基本です。

 ただし、銀行によっては決算内容を精査して、節税の工夫で赤字決算にしている場合などには、審査を通してくれるところもあります。また、個人事業主の減価償却費や専従者給与、青色申告特別控除などについても経費とみなさず、プラスにカウントして、黒字かどうか見てくれるところもあるので、まずは相談してみましょう。

 以下の表に個人事業主の審査基準をまとめました。

 個人事業主の審査基準(事業年数、年収)
 銀行名 個人事業主
事業年数 (前年度)年収
 じぶん銀行 200万円以上
 ソニー銀行 400万円以上
 楽天銀行 400万円以上
 auカブコム証券
 新生銀行 2年以上 300万円以上
(2年平均)
 イオン銀行 3年 100万円以上
 住信SBIネット銀行 安定かつ継続した収入がある人
 三井住友銀行
 三菱UFJ銀行
 りそな銀行 3年以上
 みずほ銀行 安定した収入がある人
 三井住友信託銀行 安定した年収が見込まれる人
 フラット35(アルヒ) 返済負担率が基準を満たしている人
 ※「-」は約款に記載されていないため要問合せ。

【関連記事はこちら】>>「勤続年数6ヵ月」「年収100万円」でも住宅ローンは借りられる!? 主要14銀行の審査基準を徹底比較

絶対にしておくべき未納の税金類の処理

 一方、税金や社会保険料に滞納がある人はほぼ一発アウトになります。日々の業務で手が回らなかったり、資金繰りの都合などによって、気軽に対応しがちな自営業者の人も多いと思いますが、審査に申し込む前に必ず支払いを済ませておきましょう。滞納額がいくらかは問題ではありません。「この程度の金額も払えないのか」「だらしない。完済できるとは思えない」と、審査側は判断するからです。

まとめ 銀行によって審査基準は違う

 以上が、転職した人や自営業者の審査の注意点です。以下、重要なポイントをまとめたので参考にしてください。

・転職直後でも審査を受けられる銀行はあるので、諦めずに探す。
・転職直後の場合、できれば、まるまる1カ月分の給与明細が出てから審査に申し込む。
・自営業者は3期連続黒字を原則に各銀行に相談。税金や社会保険料は完納が絶対条件。

【住宅ローンの基礎知識 リンク集】

◆基本編◆
(1)住宅ローン選びで最も大事なのは「金利」!
(2)「○○金利」…頻出ワード、用語を解説
◆住宅ローン選びの実践法◆
(3)諸費用込みの「総支払額」で比較しよう!
(4)変動金利なら「金利上昇リスク」の想定を
(5)固定金利は、固定期間終了後に注意!
(6)借入金額、借入期間、金利タイプ決め方は?
(7)正しい「ランキングサイト」の見分け方
(8)「シミュレーションサイト」の使い方
◆申し込み手続き 成功法◆
(9)「申し込み」から「融資実行」までの流れ
(10)借り換えは1カ月以内の実行を目指そう
(11)借り換え審査は複数銀行へ同時に申し込もう
(12)ネット・郵送だけで手続きできる銀行も登場
(13)委任状を作れば、書類集めがスピーディに!
(14)必要書類集めで、よくある失敗と注意点
◆審査のツボと対応法、ローン選びの注意点◆
(15)転職後や個人事業主が審査時に気を付けること
(16)借金は、上手に整理すれば審査に通る!?
(17)ローン遅延は要注意!信用情報を確認しよう
(18)今さら聞けない「団信」の基本!タイプや保障は?
(19)夫婦で住宅ローンを借りる3つの方法とは?
 
◆住宅ローン金利ランキング[新規借入] 借り換えはこちら

住宅ローン返済額シミュレーション 借入可能額シミュレーション

 

 最低水準の変動金利!ジャパンネット銀行の住宅ローン(スポンサーコンテンツ) 

【金利動向】 【住宅ローンの基礎】
>>【最新版】金利動向
>>【翌月の金利】を予想
>> 2019年の金利動向
>> 変動金利の上昇時期は?
>> 基本「8カ条」
>>「審査」の基本
>>「借り換え」の基本
>> フラット35はどの銀行がいい?
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金利】変動金利が上がる時期を大胆予測! 2023年?
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借換】多くの人は「高い変動金利」が適用!300万円もうかる人も
【諸費用】手数料・引越し代なども借りられる銀行は?18銀行で比較
【審査】「審査基準」を18銀行で比較!年収100万円、勤続6カ月で大丈夫?
【団信】じぶん銀行が住宅ローンの無料団信を拡充!<スポンサーコンテンツ><
【2019年12月最新版】競争が激しく、過去最低水準の低金利!
◆「変動金利」住宅ローン金利ランキング(新規借入)
※借入金額2500万円、借り入れ期間30年
順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1
◆ジャパンネット銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン>
0.545%
0.415%
0円
借入額×2.2%
【ジャパンネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
ネット銀行のジャパンネット銀行は2019年7月末に住宅ローンの貸し出しをスタート。最大の特徴は、業界最低水準という低い金利で、特に「変動金利」「10年固定金利」に強みがある。オプションの団体信用生命保険も豊富に取りそろえる。
【関連記事】ジャパンネット銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
2
◆新生銀行 <住宅ローン 変動金利半年型タイプ・変動フォーカス(新規借入)>
0.581%
0.450%
0円
借入額×2.2%
【新生銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
2019年7月の商品改訂に伴い、金利を大きく引き下げた。「変動フォーカス」は他の商品と違って、手数料は借入金額×2.2%と高めだが、金利が低いため、競争力がある。過去に繰り上げ返済で期間短縮した場合、入院時などにその期間だけ元本返済を止められるサービスもある。
【関連記事】新生銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
3
◆じぶん銀行 <住宅ローン 全期間引下げプラン(新規借入)>
0.588%
全疾病+がん50%
0.457%
0円
借入額×2.2%
【じぶん銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三菱UFJ銀行とKDDIが共同で立ち上げたネット銀行。変動金利の競争力が高く、業界トップクラスの低金利となっている。がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料付帯。ネットだけで契約を完了でき、仮審査は最短即日回答、契約は最短10日とい短期間での契約が可能だ。
【関連記事】じぶん銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
3
◆ソニー銀行 <変動セレクト住宅ローン(新規借入、頭金10%以上)>
0.588%
0.457%
0円
借入額×2.2%
【ソニー銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
外貨預金などで有名なソニーグループの銀行。「変動セレクトローン」は変動金利向けの商品で、手数料は借入額の2.2%かかるものの、表面金利が低いので、実質金利でも競争力がある。新規借入で頭金が10%以上あれば、借り換えよりも低い金利が適用される。
【関連記事】ソニー銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
ソニー銀行のお申し込みはこちら
3
◆住信SBIネット銀行 <住宅ローン 通期引下げプラン(新規借入、ネット専用)>
0.588%
全疾病保障付き
0.457%
0円
借入額×2.2%
【住信SBIネット銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
三井住友信託銀行とSBIホールディングスが設立したネット銀行で、変動金利の低さではトップクラス。通常の団信に加えて、全疾病保障(8疾病+病気・ケガ)を無料で付帯しているので、おとくな商品と言える。女性には、がんと診断されると30万円が支給される保障も無料で付けている。三井住友信託銀行の口座を開設した場合、金利を0.01%引き下げる特典あり。
【関連記事】住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
3
◆SBIマネープラザ <ミスター住宅ローンREAL・通期引下げプラン(新規借入)>
0.588%
全疾病保障付き
0.457%
0円
借入額×2.2%
【SBIマネープラザの住宅ローンのメリット・おすすめポイント】
SBIマネープラザは、証券、保険、住宅ローンなどを取り扱う、SBIグループのマネー相談プラザ。支店において対面で相談できるので、初心者でも安心だ。変動金利が低い「ミスター住宅ローンREAL」(住信SBIネット銀行の商品)と、全期間固定金利が低い「ARUHIのフラット35」を取り扱っているので、2種類の住宅ローンを比較して申し込みできる。
【関連記事】SBIマネープラザの住宅ローンの金利、手数料、ポイント、注意点は?
公式サイトはこちら
※実質金利は、借入金額3000万円、借り入れ期間35年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。固定期間終了後は変動金利を選択(現在の水準が継続と仮定)。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要18銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の協力で作成。

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