住宅ローンを借り換えようと銀行に申し込んだものの、1カ月近くも審査で待たされた挙句、結局NGとなり、また一から手続きをやり直す。こうした問題に直面しないよう、タイプの異なる3つの銀行に同時に申し込むのがおすすめです。スピーディで、悔いの残らない借り換え先を選ぶためのポイントを紹介します。
審査基準は銀行ごとに異なるもの、
複数の銀行への申し込みでスピードアップを

住宅ローンの借り換えの審査は結構時間がかかるものです本審査が終わるまで1カ月以上かかる銀行は多い。この銀行がダメだったらまた別の銀行に申し込み直して、ダメだったらまた次……、などとやっているうちに、あっという間に半年が経過してしまったというケースは珍しくありません。
特に、金利の安い銀行は希望者も多く、借り入れ希望者を選り好みできるため、収入面で安定している公務員などでない限りは、審査に時間がかかります。
借り換えをスピードアップするのに最も効果的な方法が、第一希望だけでなく、第二、第三希望くらいまで、同時期に複数の銀行へ申し込みをしておくことです。
住宅ローンの金利は、申し込み時点の金利が適用されるのではなく、実際の借り入れ時(融資実行時)の金利が適用される銀行が大半です。これでは、いくら低い金利の銀行を探しても、借りるころには状況が大きく変わってしまっている可能性があり、これまでの努力が水の泡になってしまいます。
だからこそ、複数の銀行へ同時に申し込んでおくことが重要になってくるのです。手間だと感じるかもしれませんが、そうすることで、融資実行時に最も低い金利で借りられる可能性が高くなります。
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審査期間や審査の厳しさは銀行によって違うので、
「メガ、ネット、フラット35」に同時に申し込もう
複数の銀行に住宅ローンを申し込む場合、銀行選びのポイントは、「タイプの異なる銀行を選ぶこと」です。審査にかかる期間や審査の通りやすさは銀行ごとに異なり、主に次の3タイプに分けられます。
①メガバンク系
敷居が高いイメージのあるメガバンクですが、意外にも審査スピードは早く、審査に落ちる可能性もそれほど高くありません。メガバンクは職員数が多く、また積極的に住宅ローンを積み上げたいと考えているところも多いため、審査基準が比較的緩いのです。
②ネット銀行・信託銀行系
実店舗を持たないネット銀行や、ローンの申し込みをネット限定にしている信託銀行は、いずれも店舗数が少なく、職員数も多くないため経費がかからず、その分金利を安く設定することが可能になります。
それだけに人気が高く、審査に2、3カ月かかるということもざら。さらに、融資が下りたとしても満額は無理というケースがよく見られます。
③フラット35
短期の金利商品はありませんが、全期間固定金利の安さは特筆すべきものです。また、審査のスピードは比較的早く、個人事業主や転職してから間もない人でも受け入れることで、顧客獲得を狙っています。
ネット銀行・信託銀行系ばかりだと全滅の可能性がありますし、メガバンクばかりだと審査は通るものの、借り換えメリットに差がなく複数申し込む意味が少なくなってしまいます。
もし、あなたが個人事業主であったり転職したてだったりする場合には、フラット35なども選択肢に入れて保険をかけておくと、金利探しやシミュレーションにかけた時間と手間を無駄にせずに済むでしょう。
以上の3タイプの銀行にそれぞれ申し込んでおけば、まず間違いなく借り換えることができ、また借り換えに時間がかかるということもないではずです。
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金利は日に日にアップデート、
損をしないためにスピード重視で決める
3タイプの銀行に審査を申し込んだら、最初に審査結果が出た銀行に決めてください。金利の安さは重要ですが、審査が速いというのも一つの価値です。
すでにA銀行の審査に通っていたとして、もっと金利の安いB銀行の審査を待っていたところ、結局通らずに断念。すぐにA銀行に借り換えを申し込んだが融資実行日が月をまたいでしまい、金利が上がってしまった……というケースもあり得ます。
大半の人は、住宅ローンの借り換えによって毎月支払額、総支払額を抑えることができます。メリットを無理に最大化しようとして、それなりの条件の借り換えチャンスを逃してしまうのは非常にもったいない。私は、「審査結果が最初に出たものに決める」ことをおすすめしています。
ただし、月末になると、ソニー銀行、楽天銀行が翌月の金利を発表するほか、フラット35の金利も住宅金融支援機構祭の金利が発表されることで大体予測がつきます。とはいえ、なかなか正確に予測するのもスキルが必要なので、住宅ローンの専門家に相談するのもいいかもしれません。
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>> 翌月の住宅ローン金利動向を予想! 変動金利、10年固定、フラット35など、人気商品の来月の金利は上がる?下がる?
- 【住宅ローンの基礎知識 リンク集】
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- ◆住宅ローン選びの実践法◆
- (3)諸費用込みの「総支払額」で比較しよう!
- (4)変動金利なら「金利上昇リスク」の想定を
- (5)固定金利は、固定期間終了後に注意!
- (6)借入金額、借入期間、金利タイプ決め方は?
- (7)正しい「ランキングサイト」の見分け方
- (8)「シミュレーションサイト」の使い方
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[新規借入] |
132銀行を比較◆住宅ローン実質金利ランキング[借り換え] |
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【今月の金利】 【来月の金利】 【2025年の金利動向】 【変動金利】上昇時期は? 【変動金利】何%上昇する? |
【基礎の8カ条】 【審査】の基礎 【借り換え】の基礎 【フラット35】の基礎 【住宅ローン控除】の基礎 |
新規借入2025年3月最新 主要銀行版
住宅ローン変動金利ランキング
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住宅ローン利用者口コミ調査の詳細を見る
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今回作成した「住宅ローン利用者口コミ調査」の調査概要は以下のとおり。
【調査概要】
調査日:2023年12月
調査対象:大手金融機関の住宅ローン利用者(5年以内に住宅ローンを新規借り入れ、借り換えした人)
有効回答数:822人
調査:大手アンケート調査会社に依頼
評価対象:有効回答数47以上を対象とするアンケートの設問は以下の7問。回答は5段階評価とした。なお、評価点数の平均点は小数点第2位以降を四捨五入。
【アンケートの設問】
Q1.金利の満足度は?
Q2.諸費用・手数料等は妥当でしたか?
Q3.団体信用生命保険には満足しましたか?
Q4.手続き・サポートには満足しましたか?
Q5.審査について、満足していますか?
Q6.借り入れ後の対応に満足しましたか?
Q7.他の人にも現在の銀行を勧めたいと思いますか?
【回答の配点】
・各設問は5段階で回答してもらい、Q1なら以下のように配点。平均値を求めた。
満足している(5点)
どちらかといえば満足している(4点)
どちらともいえない(3点)
どちらかといえば不満である(2点)
不満である(1点)
・総合評価については、各項目の平均値を全て合算。読者が重視する「Q1金利の満足度」については点数を3倍、「Q3団信の満足度」の点数を2倍として、点数の合計を50点満点とし、10で割ることで5点満点の数値を求めた。
132銀行の住宅ローンを比較 >>返済額シミュレーションで、全銀行の金利を一気に比較・調査
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※サイト内の金利はすべて年率で表示
プロの評判・口コミ
淡河範明さん
りそな銀行の住宅ローンは、まず金利設定がかなりチャレンジングです。期間固定金利の場合、固定期間終了後も当初の金利優遇がずっと大きいままなので、金利は低いですね。そのため借り換えをするならメリットが大いにあります。
審査は、厳しくも緩くもないですね。用意する書類に関して厳格で、お客様の属性にもよりますが、必要書類が他の金融機関に比べて提出書類が多く、また、一つ不備があるときっちり揃えるまで何度もやり取りをしなければならず、煩わしいかもしれません。書類の不備があると審査が長びくリスクもあります。
一般に、自営業や会社経営をしている場合は、直近3期分の決算書と確定申告書、役員報酬の源泉徴収票の提出を求められます。りそな銀行では、さらなる書類を求められることもあり、会社の納税証明書の提出が必要となることもあります。そのため審査に時間がかかりがちで、事前審査も本審査もそれぞれ2〜3週間かかることも珍しくなく、融資実行を早めにしたい人は要注意です。