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住宅ローン借り換えシミュレーション 
リバースモーゲージへの借り換えで、
毎月返済額を減らして家計にゆとりを住宅ローン借り換えの注意点(10)

【第10回】2020年5月1日公開(2020年6月18日更新)
淡河範明:住宅ローンアドバイザー

リバースモーゲージ型住宅ローンへの借り換えは、毎月の返済額を減らし、家計にゆとりを持たせることができる借り換えプランです。ただし、銀行によって異なる融資条件をはじめ、さまざまな注意点があるため、よく理解した上で借り換えを検討する必要があります。今回の事例では、リバースモーゲージで、毎月返済額をどれくらい減らせるのかをシミュレーションしてみました。

返済が金利分だけなので、支出が減り家計がラクになる

住宅ローンの借り換えを検討している夫婦
出所:PIXTA

 Hさんは現役の会社員ですが、62歳を迎えています。妻はずっと専業主婦で、一人っ子だった長男はすでに30歳となり、3年前から新しい家族を持っています。

 すでに子育てが終了し、今後、大きな出費が伴うイベントは少ないHさんですが、会社は中小企業で経営状態が芳しくなく、退職金もあまりあてにできません。さらに、住宅ローンの返済がまだ6年残っているため、不安を抱えています。

 似たような状況に置かれている人は少なくありません。役職定年や定年退職後の再就職による減収などで、住宅ローンの返済が厳しくなってきた人は、リバースモーゲージ型の住宅ローンに借り換えるというのも一つの手です。

リバースモーゲージの仕組み
住宅金融支援機構の「リ・バース60」の返済方法イメージを元に編集部で一部加筆

 銀行ごとに融資条件はさまざまですが、申込時年齢が55歳以上(65歳以上のところも)、自宅を担保に入れて住み続ける場合は、毎月の返済額は借り入れた金額の金利部分のみというのが一般的です(リバースモーゲージの仕組みを参照)。

 元本の返済は、契約者または契約者夫婦2人が死亡した後、銀行が自宅を売却して現金化し、そのお金で借入金を清算するか、相続人による一括返済(リコース型と言い、相続人の返済義務がないノンリコース型もある)で行われます。融資限度額は、売却時の元本割れを防ぐため、自宅の不動産評価額の40~80%程度です。

シミュレーションでは、毎月返済額が1.65万円に

 当初、住宅ローンは2200万円借りましたが、29年たって、住宅ローン残高は804万円まで減少しているので、この金額を借り換えます。

 なお、借り換えの諸費用は、銀行に支払う手数料が5.5万円、抵当権設定のための登記費用やそれを依頼する司法書士への報酬、印紙代として合計20万円ほどかかります。借り換えシミュレーションでは、こうした諸費用を払った上で、毎月返済額を金利部分のみ、1.65万円に抑えることができました(下表を参照)。

【リバースモーゲージに借り換えた場合のHさんのシミュレーション】

  借り換え前 借り換え後
借入時期 1991年 2020年に借り換え
金利タイプ 変動金利

リバースモーゲージ
(変動金利)

金利

6.700%(変動、現在)

2.475%(変動金利)

残りの期間 6年 死亡時まで
毎月返済額

13.6万円

1.65万円

残高/借入額 804万円(残高) 800万円(借入額)

借り換え諸費用

約25.5万円(手数料、登記費用等)

総支払額

3169万円

未定

※変動金利は、今後も現在の水準を維持するものとして試算しています

 リバースモーゲージというと、これまでは、月に数万円~数十万円の資金を受け取る「年金型」が主流でした。しかし、最近では銀行がリバースモーゲージに力を入れ始めており、枠内で自由に借入額を設定できる「枠内自由引出型」や、リフォーム費用など目的の決まったお金を借りる「目的特定型」など、使い勝手のいいタイプも登場しています。

 Hさんのケースでも、リバースモーゲージに借り換えたことで、返済が金利部分の1.65万円だけになり、キャッシュフローは格段に改善されました。ただし、このケースのように借り換えに対応できる銀行はまだまだ少ないので、事前に確認が必要です。

 さらに、リバースモーゲージには以下のようなさまざまな注意点があるので、融資条件をよくチェックしておきましょう。

  • ・担保物件は担保価値の高い大都市圏などに限られる
  • ・変動金利のため、金利が上昇すると返済額が増える
  • ・不動産価格の下落幅が大きく、借入残高を下回ると、全額または差額分を銀行に返
  • 済しなければならない
  • ・マンションは利用できる銀行が限られる
  • ・長生きすると早い段階で融資限度額に達してしまう

リバースモーゲージは、住宅ローンの返済が厳しくなっている人向けのプラン

 リバースモーゲージへの借り換えがおすすめな人は、役職定年や転職による減収などで毎月の住宅ローン返済がつらく、家計をラクにしたい人です。

 一方で、万が一、担保物件の価値が下がり、自宅を売却してもローンを返済しきれない場合は、相続人が返済しなければならなくなるため、相続でもめる可能性のある場合にはおすすめできません。また、基本的に同居家族は配偶者のみ認められるので、子どもと同居している人は利用できないといった注意点があることも踏まえて、借り換えを検討することが大切です。

【住宅ローン借り換えの注意点 リンク集】

◆基本編◆
(1)借りてから5年未満でも、チャンスあり
(2)借り換えでマイナス金利のメリットを享受
◆シミュレーション編◆
(3)「固定金利」から「固定金利」に借り換え
(4)「固定金利」から「期間固定」に借り換え
(5) リフォームなら、借り換え時がチャンス
(6)「5年固定」から「30年固定」に借り換え
(7)「10年固定」から「10年固定」に借り換え
(8)「変動金利」から「10年固定」に借り換え
(9)「変動金利」から「全期間固定」に借り換え
(10)「リバースモーゲージ」に借り換え
(11)「ミックスローン」から「ミックスローン」に借り換え
(12)「元金均等」から「元利均等」に借り換え
◆実行編◆
(13)「条件変更」と「借り換え」どちらがいい?
(14)変動、固定…。金利タイプは何にする?
(15)変動金利と全期間固定の金利差は1%以下!
(16)借り換え時の3つのタブーとは?
(17)おとくな商品の見分け方
(18)借り換え手続きでの4つの疑問点
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    実質金利
    (費用等含む)
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    (費用等除く)
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    • 無料団信が充実しており、がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」のほか、「全疾病保障」「月次返済保障」が無料で付帯
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    手数料・保証料は?

    手数料(税込) 融資額×2.20%(税込)
    保証料 0円(審査の結果、保証会社を利用する場合があるが、保証料相当額は金利に含まれており、別途、保証料は発生しない)
    繰上返済手数料(一部) 0円(1円以上1円単位)
    繰上返済手数料(全額) ・変動金利/0円
    ・固定金利/3万3000円(税込)

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    無料の団信 一般団信
    (借入時年齢:65歳以下)
    +がん50%保障団信
    (借入時年齢:50歳以下)
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    (借入時年齢:50歳以下)
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    (借入時年齢:50歳以下)
    無料
    (死亡・高度障害と診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。がんと診断された場合、ローン残高が半分)
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    • がん100%保障団信
      (借入時年齢:50歳以下)

      上乗せ金利年0.10%
      (死亡・高度障害状態、がんと診断された場合。または、すべてのけが・病気で入院が180日超の場合、ローン残高が0円)
      ※2022年5月2日以降借り入れの顧客が対象
    • 11疾病保障団信
      (借入時年齢:50歳以下)

      上乗せ金利年0.20%
      (死亡・高度障害、がんと診断された場合。または、10種類の生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円)
      ※2022年5月2日以降借り入れの顧客が対象
    • ワイド団信
      (借入時年齢:65歳未満)

      上乗せ金利年0.30%
      (死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)

    審査基準は?

    借入額 500万円以上、2億円以下
    借入期間 1年以上35年以内(1ヶ月単位)
    融資を受けられるエリア 全国
    使いみち 本人または家族が住むための以下の資金
    ・戸建・マンション(中古物件含む)の購入資金
    ・戸建の新築資金
    ・他の金融機関で現在借入中の住宅ローンのお借換え(住宅ローンとリフォームローンの一括での借り換えを含む)資金
    ・上記に伴う諸費用
    年収(給与所得者) 200万円以上
    勤続年数(給与所得者)
    年収(個人事業主等) 200万円以上
    事業年数(個人事業主等)
    年齢(借入時) 満18歳以上〜満65歳未満
    年齢(完済時) 満80歳の誕生日まで
    その他条件

    自社住宅ローンについて解説 参考:auじぶん銀行の公式サイト

  • 2
    実質金利
    (費用等含む)
    表面金利
    (費用等除く)
    手数料
    (税込)
    保証料
    0.500% 0.349% 借入額×2.2% 0円

    【注目ポイント】借り換え(変動金利)は、▲0.05%引き下げキャンペーン実施中(2022年7月1日~2022年9月30日)

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    手数料・保証料は?

    手数料(税込) 借入金額×2.20%
    保証料 0円
    繰上返済手数料(一部) ホームページでの手続き:無料
    電話での手続き:5,500円(税込)
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    無料の団信 一般団信
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    (借入時年齢:51歳未満)
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    がん50%保障団信(死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円。また、がんと診断された場合、ローン残高が半分)
    オプション(特約)の団信
    • がん100%保障団信
      (借入時年齢:51歳未満)

      金利+0.10%
      (死亡・高度障害、がんと診断された場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金)
    • 11疾病保障団信
      (借入時年齢:51歳未満)

      金利+0.30%
      (死亡・高度障害、がんと診断された場合。10種類の生活習慣病で入院が180日超の場合、ローン残高が0円。または、がんと診断された場合、100万円の給付金。上皮内がん・皮膚がんと診断された場合、50万円の給付金。病気やけがで入院が連続5日以上の場合、10万円の給付金)
    • ワイド団信
      (借入時年齢:65歳未満)

      金利+0.30%
      (死亡・高度障害と診断された場合、ローン残高が0円)

    審査基準は?

    借入額 500万円以上2億円以下
    借入期間 1年以上35年以内(1ヶ月単位)
    融資を受けられるエリア 全国
    使いみち 本人が住む住宅に関する以下の資金
    ・戸建またはマンションの購入(中古物件を含む)
    ・戸建の新築・現在借入中の住宅ローンの借り換え
    ・上記に伴う諸費用
    年収(給与所得者) 200万円以上
    勤続年数(給与所得者)
    年収(個人事業主等) 原則、利用不可
    事業年数(個人事業主等)
    年齢(借入時) 65歳未満
    年齢(完済時) 80歳未満
    その他条件

    自社住宅ローンについて解説 参考:PayPay銀行の公式サイト

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    実質金利
    (費用等含む)
    表面金利
    (費用等除く)
    手数料
    (税込)
    保証料
    0.501% 0.350% 借入額×2.2% 0円

    【新生銀行の住宅ローンのメリット・おすすめポイント】

    • 事務手数料を11万円支払った場合、要介護状態になると住宅ローン残高がゼロになる「安全保障付団信」が付く。また、事務手数料を16.5万円支払った場合には、急病の子供を預かったり、家事代行をするなどの充実したオプションサービスを用意している
    • 長期固定には「ステップダウン金利」と「長期固定金利」がある。ステップダウン金利タイプは、10年後以降、5年ごとに金利が当初金利の10%分ずつ下がる

     

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    手数料(税込) 【通常商品】5万5000円~
    【変動フォーカス】借入残高×2.2%
    【ステップダウン金利】16万5000円
    保証料 0円
    繰上返済手数料(一部) 0円(1円以上1円単位)
    繰上返済手数料(全額) 0円。電話にて連絡
    (安心パックW(ダブル)の場合、借り入れ日から5年以内に完済すると、繰上返済手数料として完済時に別途165,000円必要)

    団信(団体信用生命保険)は?

    無料の団信 一般団信
    (加入時年齢:65歳以下)
    無料
    オプション(特約)の団信
    • 安心保障付団信
      (加入時年齢:65歳以下)

      11万円
      (要介護3以上。または、所定の状態が180日超と診断された場合、ローン残高が0円)

    審査基準は?

    借入額 500万円以上1億円以下
    (ステップダウン金利タイプは、2000万円以上、1億円以下)
    借入期間 5年以上35年以内
    融資を受けられるエリア 全国
    使いみち 本人または家族が居住するための、
    ●戸建・マンション(中古物件を含む)の購入資金
    ●戸建住宅の新築資金
    ●戸建・マンションにかかる他の金融機関で現在借入中の住宅ローンの借換資金
    ●戸建・マンションのリフォーム資金
    ●上記にかかる諸費用
    ●延床面積で50平米以上(マンションの場合は専有面積30平米以上)
    ●住居専用、もしくは店舗や事務所との併用住宅(住居部分が延床面積の50%以上で、併用部分(店舗・事務所)は、自己使用であるものに限る)であるもの
    年収(給与所得者) 300万円以上
    勤続年数(給与所得者) 2年以上
    年収(個人事業主等) 300万円以上(2年平均)
    事業年数(個人事業主等) 2年以上
    年齢(借入時) 65歳以下
    年齢(完済時) 80歳未満
    その他条件

    自社住宅ローンについて解説 参考:新生銀行の公式サイト

※実質金利は、借入金額2500万円、借入期間30年、団信加入、元利均等返済、ボーナス払いなし、最優遇金利を適用として、実質金利を計算。変動金利は現在の水準が継続と仮定。実質金利の計算法はこちら。諸費用は、事務手数料等、保証料とする。保証料は、大手銀行の一般的な保証料率を記載しているので、銀行によっては違う保証料率となる。主要銀行・金融機関の主な商品を対象とし、ランキングに掲載するのは各銀行の商品の中で最も実質金利が低い商品のみとする。ホームローンドクター代表の淡河範明氏の監修で作成。

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