沖縄県の中古マンションランキング・トップ100！ 那覇、北谷などの価格と値上がり率が高い物件は？【完全版】

沖縄県で「最も価格が高いマンション」はどこなのか。沖縄県の中古マンションの"価格"ランキング・トップ100を公開！ 併せて、マンションに精通する櫻井幸雄氏が注目物件を解説する。（執筆：住宅評論家・櫻井幸雄、データ提供：マンション情報サイト『マンションレビュー』）

沖縄県の中古マンション価格ランキング・トップ10

　沖縄県の中古マンションで高額だったのはどの物件なのか。以下が価格が高い上位10物件だ。

順位	マンション名/概要	70㎡換算価格	ライフルホームズで周辺物件を見る
1	グランコスモザ・リゾート沖縄豊崎 坪単価：353万円 所在地：豊見城市豊崎（「アウトレットモールあしびなー前」バス停駅徒歩4分） 築年月：2021年4月 総戸数：116戸	7,474万円	周辺物件
2	アルファステイツおもろまち 坪単価：326万円 所在地：那覇市おもろまち（おもろまち駅徒歩6分） 築年月：2021年1月 総戸数：44戸	6,900万円	周辺物件
3	コートヴィレッジアラハ・オン ザ・ビーチ 坪単価：321万円 所在地：中頭郡北谷町北谷（北谷2丁目バス停駅徒歩2分） 築年月：2008年2月 総戸数：30戸	6,801万円	周辺物件
4	ブランシェラ那覇曙プレミスト 坪単価：306万円 所在地：那覇市曙（那覇バス「倉庫前」バス停駅徒歩3分） 築年月：2022年1月 総戸数：117戸	6,484万円	周辺物件
5	ワイズグレイスシティ久茂地 坪単価：301万円 所在地：那覇市久茂地（県庁前駅徒歩3分） 築年月：2019年5月 総戸数：27戸	6,376万円	周辺物件
6	プレミスト牧志タワー国際通り 坪単価：280万円 所在地：那覇市牧志（牧志駅徒歩1分） 築年月：2010年12月 総戸数：161戸	5,923万円	周辺物件
7	ワイズグレイスシティ古島 坪単価：274万円 所在地：那覇市古島（古島駅徒歩4分） 築年月：2019年3月 総戸数：27戸	5,796万円	周辺物件
8	リュークスタワー 坪単価：271万円 所在地：那覇市おもろまち（おもろまち駅徒歩6分） 築年月：2013年11月 総戸数：676戸	5,730万円	周辺物件
9	レーヴグランディ銘苅新都心 坪単価：260万円 所在地：那覇市銘苅（古島駅徒歩4分） 築年月：2019年10月 総戸数：38戸	5,509万円	周辺物件
10	天久望洋邸 坪単価：258万円 所在地：那覇市天久（おもろまち駅徒歩32分） 築年月：2014年3月 総戸数：28戸	5,457万円	周辺物件
70㎡換算価格と坪単価は、中古マンションの売出価格から算出。10年以内に3件以上の販売履歴があったものが対象。また、投資用マンションは除く。※データは2023年1月時点

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沖縄県で最も高額だったのは、富裕層がこぞって買った「プレミスト北谷 アラハビーチレジデンス」

　沖縄県で、高値で取引される中古マンションはどれか。そのランキングをみると、築浅、というかまだできあがったばかりの物件が含まれていた。

　価格ランキング1位の「プレミスト北谷 アラハビーチレジデンス」は、2022年の2月にできたばかりのマンションだ。

　そのマンションで早くも売り物が出ていることに驚くが、新築分譲時に大人気となったマンションであるため、一部に転売目的の購入者がいたのではないかとの思いが強くなる。

　新築未入居のまま、上乗せした価格で売り出す…人気マンションでよく生じる売り方だ。

 「プレミスト北谷 アラハビーチレジデンス」が人気になったのは、なんといっても立地のよさが理由。といっても、ここでいう「立地のよさ」は、沖縄ならではの基準によるものだ。

　建設地の北谷は沖縄の中心地である那覇から車で30分程度離れている。中心地ではないが、飲食店、店舗が集まる「美浜アメリカンビレッジ」があり、華やかな場所である。

　そして、ヨットやクルーザーを停泊させることができるハーバーもあり、東京や大阪から自前の船で沖縄を訪れる富裕層は北谷に拠点を構えたがる。

　そのためのマンションが、アラハビーチという絶好のビーチのすぐ前に建設された…「これは買いでしょう」と富裕層がこぞって購入したのが「プレミスト北谷 アラハビーチレジデンス」の人気の理由だ。

　その価格は、坪単価300万円のレベルだった。50㎡の住戸が5000万円ほどとなり、北谷の従来相場からすると、びっくりするくらい高かった。しかし、東京、大阪の中心部におけるマンション価格と比較すると、「高すぎる」わけではなかった。

　それで、即日完売に近い状態で売り切れたのである。この後、同様のマンションが建設される可能性は薄いため、中古価格は新築時価格よりもさらに上昇。今後も、価格が下がりそうもない。

民泊可能住戸を備えた「ブランシエラ那覇曙プレミスト」

　もうひとつ、沖縄ならではの事情で、中古価格が高いのでは、と思えるのが6位の「ブランシエラ那覇曙プレミスト」だ。

　その建設地は那覇市の北部。浦添市との市境に近い場所となる。那覇の中心地からは若干離れているのだが、それによって生まれる長所もある。

　まず、中心地から離れたおかげで、那覇市内では珍しいオーシャンフロント、つまり海が目の前に広がるマンションとなる。ダイビングや釣りのための船が出るマリーナも近い。

　次に、沖縄本島で今注目のリゾートエリア「西海岸」に近く、都心とリゾートの中間点に位置するのも、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の立地特性となる。

　西海岸は、2018年に沖縄西海岸道路が開通し、翌年「PARCOシティ」が道路沿いに開業してから人気がさらに高まった。

　つまり、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」はオーシャンフロントであり、西海岸にも近いため、リゾート気分もあるマンションということになる。

　この立地特性を生かし、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は民泊マンションとなっている。半数近い住戸を民泊利用可能・それ以外は民泊不可と区分けしているマンションだ。

　民泊利用可能な住戸は、14階建ての10階から14階の5フロアにまとめられる。民泊可と不可のフロアを明確に分け、10階から14階の民泊住戸に行く人がエレベーターに乗った場合、2階から9階には止まらない仕組みも導入される。

　全戸分以上設けられた敷地内駐車場も分けられ、極力、住人と民泊利用者の接点が生じないようにしている。

　民泊利用可能の住戸はすべて2LDK～3LDKタイプで、3つのベッドルームはすべて5畳以上に。これにより、ベッドルームに2つのシングルベッドを入れることができ、3世代6人の家族旅行でも利用可能となる。

　それなら、夏のハイシーズンは1泊3万円以上、冬の避寒利用でも1泊1万2000円以上の宿泊料が見込める。

 「年間180日まで」という民泊の上限で高い利回りが期待できるし、自分で使っても楽しいマンションになっているわけだ。

　高い収益性が期待できることで、民泊利用可能住戸は早々に売れてしまった。収益性が高いことで、中古の取引価格もあがっているわけだ。

豊見城市の「グランコスモザ・リゾート沖縄豊崎」が2位に

　そのほか注目したいのは、2位の「グランコスモザ・リゾート沖縄豊崎」。豊見城市豊崎のマンションが中古価格が高いマンションとなっていることだ。

　豊崎は「アウトレットモールあしびな」があるエリアで、近年は「瀬長島ウミカジテラス」で人気を高めている観光スポットでもある。

　10年ほど前からマンションが増え始めたのだが、その当初からは考えられないほど活気が出ている場所である。

　沖縄のマンションを東京、大阪の人が買うようになった初期の物件が、北谷の「アルトゥーレ美浜」（2010年完成）と、那覇・おもろまちの「リュークスタワー」（2013年完成）だ。

　2つのマンションは価格の高さで35位と12位。しかし、新築分譲時が安かったので、値上がり率を計算すれば、かなりの数値になったはずだ。

　ちなみに「リュークスタワー」は新築時の価格が2LDKで2870万円から、約82㎡の3LDKが3180万円からだった。

　キッチンにはディスポーザー（生ゴミ粉砕処理機）が備えられ、24時間ゴミ出しOKに。これはいつでもゴミを処理して出かけられることを意味し、セカンドハウス利用者にうれしい工夫となる。

　さらに、1カ月約1万円で利用できる「空室管理」サービスもあることで、中古マンションとしての人気も高くなっている。

沖縄県の中古マンション価格ランキング
1位～100位を一挙大公開！

　 最後に、沖縄県の中古マンションで、売却価格が高いマンション上位100物件を紹介しよう。