中古マンション見学のポイントを解説! 
住宅設備や建物外観で確認しておくべき箇所とは?中古マンション購入前の注意点(2)

2020年12月22日公開(2021年3月2日更新)
高田七穂

中古マンション見学(内覧)では、室内の汚れや水回り設備だけに気をとられていませんか? たとえば、チェックしたい項目に、電気のアンペア容量や騒音がないかなどがあります。また、建物外壁のひび割れや錆(さび)、屋上の防水も調べたいところ。中途半端な見学にしないために、事前に調べるポイントをしっかり整理しておきましょう。(不動産・住生活ライター 高田七穂)

中古マンション見学は、
持ち主が居住中でも遠慮は無用!?

中古マンション見学
中古マンションは実物を見学することができる(出所:PIXTA)

 事前に現物を隅々までチェックできるのが、中古マンション購入のメリットです。マンションの持ち主が居住中だったとしても、室内の現状を納得のいくまで調べることが大切。部屋の見学(内覧)時は、間取り図とメジャーを持参し、細かいことでも気づいたことをすべて書きこんでいくようにします。

 必要に応じて、家具を持ち主と一緒に動かして壁紙の状態を見せてもらったり、可能であればクローゼットから荷物を出してもらったりしましょう。もちろん、お願いするときは、丁寧な言い方と対応を忘れずに。

 また、梁(はり)の高さと幅、建具の立て付け、床の状態、扉の傷、キッチンの動線なども一つひとつチェックしていきましょう。リフォームの計画があるなら、どこを実施するか、なども考えていきます。持ち主の家族構成が自分たちと似ていたとしたら、現状から居住後の生活をイメージしていくことも大切です。

設備のチェックも念入りに、
ポイントは電気アンペア容量

 住宅設備についても念入りにチェックしましょう。水道は蛇口をひねり、コップに水を入れて錆(さび)が混入した赤水が出ないかを調べていきます。トイレなどの水を流し、排水がスムーズかどうかも確かめます。

 また、IHクッキングヒーターなど、大型の電気器具の導入を考えていたり、複数の電気器具を同時に使うことが多かったりするなら、室内の電気の契約アンペア容量を知っておく必要があります。契約アンペアが少ない場合、場合によってはブレーカーが落ちてしまうかもしれません。

 見学の前に、現在自分が居住する住宅の容量を把握しておき、検討している住戸と比較することも大切です。電気は現在のマンションでは50アンペア以上の容量が一般的ですが、古いマンションでは30アンペア以下という場合もあります。何アンペアの設定になっているかは、配電盤のブレーカーに表示されているので、位置が分かれば確認しましょう。

 内覧先の部屋の電気容量が足りない場合は、増量できるかどうかも不動産仲介会社に聞いておきます。

眺望や日当たり、騒音のチェックも

 各部屋からの眺望や時間帯による日当たりの変化、騒音についてもしっかりと調べておきます。

 窓を開け、外部の騒音はどの程度聞こえるかをチェックしましょう。騒音発生源が近くにあると、窓を開放する時期には気になるもの。スマートフォンなどで音を出し、窓を開けたままにすると音がどの程度聞こえにくくなるかで調べましょう。音に関しては、マンションに人が多いタ方から夜の方が、実感は伴いやすいものです。

中古マンション見学時は、
建物の外観もよく確認する!

 室内だけでなく、建物の外観なども忘れずにチェックしておきたいものです。まずは自分の目で調べることが大切。自分の購入する部屋に問題がないように見えても、外壁など共用部に問題があれば、建物全体の寿命に関わってきます。

 「室内は、気をくばっていたんですけどね。室外までは気が回りませんでした。住んでから気づいたんですけど、部屋の近くの外壁に大きなひび割れがあるんですよ。ちょっと心配です。知識がないからと尻ごみせずに外壁、非常階段、手すりなどは自分でしっかり見た方がいいですよ。ひどいのは素人でも分かるから」

 そう話すのは、静かな住宅地にある築30年のマンションを購入したAさん。購入する時は、3回も時間と曜日を変えて室内のチェックに行ったそうですが、室内ばかりを見ていたことに少し後悔している様子でした。

外壁のひび割れから出た錆汁に注意

 マンションは、新築で入居した時点が最も新しく、その後は時間の経過とともに劣化していきます。外壁ではひび割れや塗装のはがれなどがあらわれてきますが、ある程度の変化は当然と言えます。

外壁に染み出した錆汁の様子
外壁に染み出した錆汁の様子(PIXTA)

 たとえば建物のモルタルやコンクリートが乾燥収縮することで発生するひび(クラック)は避けられません。

 中古マンションで特に注意すべきなのは、こうしたひび割れから錆汁(さびじる)が出ている箇所が多く見られる場合です。錆汁はコンクリート内部の鉄筋が腐食し、腐食生成物が表面に染み出したもの。多くの場合、赤褐色をしています。錆汁をともなうひび割れは美観を損なうだけでなく、漏水の原因になることもあります。

 バルコニーや外廊下のひび割れや錆もチェックしたい部分です。バルコニーの付け根付近や上を見上げ、上階のベランダの裏にひび割れがないか、錆び色が見られないか確認します。漏水だけでなく、ひどいときには鉄筋の施工不良でバルコニーが落下した事例もあります。

 また、手すりがぐらついていないかも確認しましょう。手すりの錆が進んでいると少しの力をかけただけでも外れやすくなり、非常に危険です。

白いチョーク跡がないかをチェック

 建物に白いチョークの粉がついたような跡(白華現象)が多く見られるときも注意が必要です。これは、コンクリートを構成するセメントの成分が、空気中の二酸化炭素と化学反応を起こした結果あらわれる現象です。コンクリートの劣化が進み、もろくなっているおそれがあるといわれています。

屋上の防水も見ておく

 マンションの屋上は定期的に防水工事が行われていますが、屋上に上がれるようであれば、上がって防水も忘れずにチェックしましょう。屋上を調べる時は、雨の降った翌日が最も適しています

 防水は、アスファルトや塩ビシートなどを露出させて施工しているものや、その上をコンクリートで押さえているものなどさまざまです。防水部分が切れていたり、水勾配が足りなかったりすると漏水につながります。ぶよぶよと雨水でふくらんでいる部分がないか、水がたまっているところがないか、コンクリートに大きなひび割れやシートがはがれているところがないかをチェックしておきましょう。

中古マンション見学時に気になったことは、管理組合などに確認しておこう

 前述したように、中古マンションの良い点は、実際の物件を見られること。納得のいくまで何度でも見学に行きましょう。購入したい中古マンションで気になることやマイナス面が見つかった場合は、不動産仲介会社やマンションの管理組合に修繕計画を確認しておきます

 一方で、こういったひび割れなどがあるからといって、購入を取りやめる必要はありません。

 ここで調べたいのは、近いうちに共用部分の大規模修繕工事が行われる予定があるかということです。工事予定があればよいのですが、計画がかなり先、または全くないというのは要注意なので、購入を考え直した方がよいケースもあります。なお、大規模修繕工事は12年周期で工事計画がなされるのが一般的です。

 気になる場合は、購入を決める前に一級建築士など専門家に見てもらうという方法もあります。

【関連記事はこちら】>>中古マンションを選択するメリットや注意点を解説! 失敗しない中古物件選びのコツとは?

【中古マンション購入前の注意点】

1.中古マンションのメリット
2.中古マンション見学のポイント
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