駅から徒歩15分以上でも資産価値が高い中古マンション価格ランキング・ベスト5
あなたのマンションの相場、値上がり率は?

2021年1月16日公開(2021年1月12日更新)
櫻井幸雄

東京都の駅から徒歩15分以上の「駅遠」中古マンションで「最も価格上昇率が高いマンション」はどこなのか。″騰落率″の高い順に作成したランキング・ベスト10をもとに、全国のマンションに精通する住宅評論家の櫻井幸雄氏が解説。今回は上位5物件を紹介する。(執筆:住宅評論家・櫻井幸雄、データ提供:マンション情報サイト『マンションレビュー』

駅から徒歩15分以上でも、資産価値が高い中古マンション「価格上昇率」ランキング・ベスト5

 現在、東京の中古マンション市場で、最寄り駅から徒歩15分以上と遠くても、高値で取引されている中古マンションの価格上昇率ランキング・ベスト10の上位5物件は、以下の通りだ。

駅から徒歩15分以上でも、資産価値が高い中古マンション「価格上昇率」ランキング・ベスト5

 駅から歩いて3分以内なら、まず値段は下がらず、値上がりするケースのほうが多い。つまり、資産価値を重視するなら、「駅近」のマンションに限る。と、知られるようになってから、困った現象も起きはじめた。

 それは、「駅近マンション」の価格設定が強気になってしまった、ということだ。

 まず、駅に近い土地を持っている人が土地を売り出すとき、価格設定を高くする。「これから先も値下がりしにくい土地なんでしょ、だったら安い値段では売らないよ」と言い出したわけだ。

 土地価格が高いと、マンションを建設したときの分譲価格も高くなる。

 価格設定を高くする場合、建物の外装や内装、設備仕様のレベルも上げざるを得ない。「値段が高いのに、建物が安っぽい」と言われたくないからだ。

 建物にお金をかけると、分譲価格はさらに高くなる。

 新築時の分譲価格が大きく上昇すると、将来、大きく値上がりする可能性は下がる。値下がりしにくいのは事実だが、値上がりするまでは行きにくい…それが、今の駅近マンションの実情といえる。

駅遠でも品川駅最寄りは希少!
「スカイクレストビュー東京」

 今回の調査で、価格上昇率ランキング1位の「スカイクレストビュー東京」は、「最寄り駅の評価が上がり、駅近の新築マンションが出なくなったので、評価が上がった」ケースだ。

スカイクレストビュー東京
品川駅から徒歩17分の「スカイクレストビュー東京」(出所:PIXTA)

 JR・京浜急行線の品川駅から徒歩17分。かなり駅から遠いマンションとなるのだが、その品川駅では近年、駅周辺に新築マンションが出ていない。

 リニア中央新幹線の始発駅になることが決まって以来、オフィスビルの建設が盛んで、マンションが建設されないのだ。そのため、徒歩17分でも「希少な品川駅最寄りマンション」という評価が生じ、価格が上昇しているわけだ。

 また、「スカイクレストビュー東京」には、新築分譲時に印象深いエピソードがあった。

 「スカイクレストビュー東京」が分譲されたのは、大規模マンションランキングで2位の「ワールドシティタワーズ」(天王洲アイル駅徒歩4分)が分譲されたのと同時期。ワールドシティタワーズと運河を挟んだ対岸に立地している。分譲当時、「スカイクレストビュー東京」は「ワールドシティタワーズ」より安い価格設定で販売された

 それはそうだろう、「ワールドシティタワーズ」は約2000戸の大規模マンションで、堂々たる外観、充実した共用施設を誇った。全129戸の「スカイクレストビュー東京」ではかなわない要素が多かった。

ワールドシティタワーズ
スカイクレストビュー東京と運河を挟んだ対岸に立地する「ワールドシティタワーズ」(出所:PIXTA)

 そこで、「スカイクレストビュー東京」は安さで勝負した。ほぼ同じ立地なのに、大幅に安く購入できるマンションとして売り出されたわけだ。具体的に言うと、分譲開始当時、同じ広さ・同じ階数の2LDKが500万円も安く売り出された。「ワールドシティタワーズ」の2LDKが4000万円のとき、「スカイクレストビュー東京」の2LDKは3500万円で購入できたわけだ。

 これには、多くの人が注目した。ほぼ同じ立地、同じ広さで500万円違えば、安いマンションのほうがよい。高いマンションを選ぶ理由が分からない、という意見もネットに登場した。

 ただ、実際に建物ができあがると「500万円の差で、この立派なマンション(ワールドシティタワーズ)に住めるなら、納得」という人が出て、どちらが得とは一概に言えなくなったのだが……。

 分譲開始時に、「スカイクレストビュー東京」の人気が高かったのは事実だ。分譲開始から15年以上経った現在、「ワールドシティタワーズ」(価格上昇率+35%)も「スカイクレストビュー東京」(価格上昇率+37%)も、共に中古価格は上がっている。どちらを選んでも、後悔はなかったわけだ。

 当時の2つのマンション購入者の方々は、喜びいっぱいだろう。

【関連記事はこちら】>>中古の大規模マンションランキング・ベスト100 あなたのマンションの相場、値上がり率は?

住環境と高品質の建物で価値を高めた
「目黒大塚山ローレルコート」

 価格上昇率ランキング2位の「目黒大塚山ローレルコート」(下のストリートビュー参照)は、住環境の良さで価値を高めたマンションといえる。

 「目黒大塚山ローレルコート」は、2000年から分譲開始された全68戸の小規模マンションである。JR山手線目黒駅から徒歩17分となるが、ほかに東急東横線の祐天寺駅(徒歩19分)や中目黒駅(徒歩21分)が徒歩圏となり、中目黒駅周辺を生活圏にできる。さらに、目黒駅に向かうバス便が多く、目黒通りにはバス専用レーンもあるので、時間に正確。利用しやすいバス便エリアとして人気が高い

 住戸は約63㎡〜94㎡の2LDKタイプから4LDKで、新築分譲時は4800万円台・5100万円台が最多だった。3LDKが5000万円程度で購入できたわけで、今の価格水準からすれば、安い。

 しかし、2000年から2001年にかけては、マンション価格が抑えられていた時期なので、「バス便立地なので、安く売られたマンション」というわけではなかった。当時、山手線内側の都心部でも、5000万円程度の3LDKが販売されていた。その価格水準で、山手線の外側。しかも、駅から遠い…結構、価格が高いマンションだった。それでも、中古で値上がりしているのは、建物の質が高いからである

 まず、住戸がゆったりしている。RC(鉄筋コンクリート)造ではなく、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造を採用しており、これは柱と柱の間隔を広くできることを意味し、柱のない大空間を創出できる。開放的な居住空間をつくり、外観のツートンカラーでおしゃれ。目黒区内の住宅エリアに立つ高級マンションとなっている。

 だからこそ、駅から離れていても、価値が下がらなかったと考えられる。

 目黒区や世田谷区、杉並区の高級住宅エリアでは、駅から遠いことは決定的な短所ではない。駅から離れる分静かになる、と考えられるからだ。そして、アットホームな小規模マンションが好まれる地域特性も、「目黒大塚山ローレルコート」が高く評価されている理由に加えるべきだろう。

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あなたのマンションの最新価格を調べるには?
7つの「無料サービス」を比較!

 今回紹介した、中古マンションの「価格ランキング」「価格上昇率ランキング」は、集計を行った2019年9月時点のものだ。当然、その後も売り出し価格の相場は変化し続けている点、留意してほしい。

 もし、自分が所有するマンションの「現在の売却価格の相場」を知りたい場合は、「不動産一括査定サイト」という無料サービスを利用する手がある。

 以下で主な「不動産一括査定サイト」を7つピックアップし、比較した。それぞれ特徴があるので、上手に活用してほしい。
【25サイト比較はこちら】>>不動産一括査定サイト&査定業者25社で比較! メリット・デメリット、掲載不動産会社、不動産の種類で評価しよう

■無料で価格査定してもらえる「不動産一括査定」7サイト徹底比較
◆SUUMO(スーモ)売却査定(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地
掲載する不動産会社数 約2000店舗 不動産一括査定サイト「SUUMO(スーモ)売却査定」の公式サイトはこちら
サービス開始 2009年
運営会社 株式会社リクルート住まいカンパニー(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 不動産サイトとして圧倒的な知名度を誇るSUUMO(スーモ)による、無料の一括査定サービス。主要大手不動産会社から、地元に強い不動産会社まで参加しており、査定額を比較できる。
SUUMO(スーモ)売却査定はこちら
◆HOME4U(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、ビル、アパート、店舗・事務所
掲載する不動産会社数 1500社 不動産一括査定サイト「HOME4U」の公式サイトはこちら
サービス開始 2001年
運営会社 NTTデータ・スマートソーシング(東証一部子会社)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、日本初の一括査定サービスであり、運営会社はNTTデータグループで安心感がある点提携会社数は競合サイトと比較するとトップではないが、厳選されている。
HOME4U無料査定はこちら
◆イエウール(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1600社以上 不動産一括査定サイト「イエウール」の公式サイトはこちら
サービス開始 2014年
運営会社 Speee
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、掲載する会社数が多く、掲載企業の一覧も掲載しており、各社のアピールポイントなども見られる点。弱点は、サービスを開始してまだ日が浅い点。
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◆LIFULL HOME'S(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、倉庫・工場、投資用物件
掲載する不動産会社数 1789社(2019年12月)
サービス開始 2008年
運営会社 LIFULL(東証一部)
紹介会社数 最大6社
【ポイント】強みは、匿名査定も可能で安心であるほか、日本最大級の不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」が運営している点。弱点は大手の不動産仲介会社が多くはないこと。
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◆イエイ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、投資用物件、ビル、店舗、工場、倉庫、農地
掲載する不動産会社数 1000社 不動産一括査定サイト「イエイ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2007年
運営会社 セカイエ
紹介会社数 最大6社
【ポイント】 強みは、サービス開始から10年以上という実績があるほか、対象となる不動産の種類も多い。「お断り代行」という他社にないサービスもある。弱点は、経営母体の規模が小さいこと。
イエイ無料査定はこちら
◆マンションナビ(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション
掲載する不動産会社数 900社超、2500店舗 不動産一括査定サイト「マンションナビ」の公式サイトはこちら
サービス開始 2011年
運営会社 マンションリサーチ
紹介会社数 最大9社(売却・買取6社、賃貸3社)
【ポイント】 強みは、マンションに特化しており、マンション売却査定は6社まで、賃貸に出す場合の査定3社まで対応している点。弱点は、比較的サービス開始から日が浅く、取扱い物件がマンションしかない点。
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◆おうちダイレクト「プロフェッショナル売却」(不動産一括査定サイト)
対応物件の種類 マンション、戸建て、土地、一棟マンション、一棟アパート、店舗、事務所
掲載する不動産会社数 9社 おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」の公式サイトはこちら
サービス開始 2015年
運営会社 ヤフー株式会社、SREホールディングス株式会社(ともに東証一部子会社)
紹介会社数 最大9社
【ポイント】ヤフーとソニーグループが共同運営する一括査定サイト。不動産会社に売却を依頼後も、ヤフーとおうちダイレクトのネットワークを使い、購入希望者への周知をサポートしてくれる。
おうちダイレクトの一括査定依頼サービス「プロフェッショナル売却」はこちら
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