「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」のモデルルームを地権者がリポート! 勝どき在住者の視点でマンションの立地も解説

2024年3月8日公開(2024年4月11日更新)
七海碧:ライター

勝どきエリアで注目のタワーマンション「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」。2024年1月時点でエントリーが6600件超えと人気だ。当記事では、勝どきエリアに20年以上住む筆者が、地権者に先行して公開されたモデルルームの様子と周辺状況をリポートするほか、「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」の立地特性も解説する。(ライター・七海碧)

編集部注:2024年4月現在、「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」は、施工上の都合により販売予定時期を延期しています

注目のタワーマンション「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」とは

「THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY(ザ 豊海タワー マリン&スカイ)」の外観完成予想CG
「THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY(ザ 豊海タワー マリン&スカイ)」の外観完成予想CG(出典:公式ホームページから)

 近年、都心を中心にマンション価格の高騰がすさまじく、2023年には東京23区の新築マンション平均価格が1億円超えとなるなど、過熱ぶりがネットニュースなどで話題になっている。

 この平均価格を押し上げているのがタワーマンションで、その中心地として、湾岸エリア(月島、勝どき、豊洲、有明、東雲、芝浦、台場など)の盛り上がりも見過ごせない。

 中でも注目されているのが、勝どきだ。ここ数年で「パークタワー勝どき」をはじめとするタワーマンションが増え、人気も価格も押し上げられている。

 そして、この勝どきエリアで注目されているプロジェクトが、2027年に完成予定の「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」である。「パークタワー勝どき」よりも、エントリー開始からの初速は早かったとのうわさもあり、1月12日時点で6600件超のエントリー、プロジェクト説明動画の申し込みが約3000件と注目度の高さがうかがえる。

 なお、実際の住所は「東京都中央区豊海町」ではあるものの、最寄り駅は勝どき駅で徒歩10分と、勝どきエリアのタワーマンションといっていいだろう。

THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY

価格
一般販売住戸:未定
完成時期
2026年11月予定
  • 東京都中央区豊海町41番
  • 都営大江戸線「勝どき」駅 徒歩10分
間取り
一般販売住戸:1LDK~4LDK
専有面積
一般販売住戸:32.92㎡~156.56㎡(トランクルーム等除く)
総戸数
2,046戸
売主
三井不動産レジデンシャル株式会社、東急不動産株式会社、東京建物株式会社、野村不動産株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、清水建設株式会社
施工会社
清水建設株式会社

※データは2024年1月13日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」のモデルルームを見学

「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」モデルルーム外観(2024年2月10日筆者撮影)
「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」モデルルーム外観(2024年2月10日筆者撮影)

 2024年2月、地権者に先行して公開された「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」のモデルルームを見学してきた。建設地から徒歩1~2分ほどの距離に、モデルルームはある

 建物に入って中に進むと、存在感ある1/70サイズの模型が展示されており、大画面のスクリーンには、共用施設の紹介、周囲からの同マンションの見え方、部屋から見たレインボーブリッジや浜離宮方面の風景などのイメージビデオが映される。

 実際にモデルルームを見学してみると、部屋の床、壁、天井、ドアなど、あらゆる部分で豪華さを感じさせられた。高層階から見えるレインボーブリッジや海が再現されており、ベランダに出てみると実際に見える景色が想像できた。

 モデルルームで用意されている部屋は70~80㎡台、120~130㎡の2種類。モデルルームに入ったら、自分が住んだときの生活を想像し、誰もが欲しくなってしまうのではないかと思うほどだ。

 モデルルーム内は撮影禁止なので写真を見返すことはできないが、帰り道につい思い返してしまうモデルルームだった。

勝どきエリアに20年住んだ筆者が、立地について解説

 「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」周辺の現在の様子を見てみよう。

「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」の最寄り駅の都営大江戸線勝どき駅(2024年2月10日筆者撮影)
最寄り駅の都営大江戸線勝どき駅(2024年2月10日筆者撮影)

 最寄り駅は、都営大江戸線の勝どき駅。17番出入り口の後ろに見えるタワーマンションが、駅直結の「勝どきビュータワー」だ。

「ザ・豊海タワー」建設地の様子(2024年2月10日筆者撮影)
「ザ・豊海タワー」建設地の様子。後方にタワーマンションが並ぶ(2024年2月10日筆者撮影)

 勝どき駅から歩いて徒歩10分で「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」に着くのだが、2024年2月時点ではまだ地上から躯体(くたい)部分が見えるまで工事が進んでいない。後方の一番右に見えるのが「THE TOKYO TOWERS MID TOWER」、真ん中が「勝どきザ・タワー」だ。

「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」から徒歩2分の豊海運動公園
中央区立豊海運動公園の様子。後方に「THE TOKYO TOWERS MID TOWER/SEA TOWER」が見える(2024年2月10日筆者撮影) 

 建設地から1~2分歩くと、天然芝の中央区立豊海運動公園がある。筆者が訪れた土曜日には、小学生のサッカーチームが練習していた。

 写真には写っていないが、隣には公園があり、未就学児と両親の姿が多く見られた。遊具も新しく、小さな子どもが転んでも痛くないように地面はゴムで舗装されていて安心だ。

駅から徒歩10分という立地は悪いのか?

 ネットの口コミやX(旧Twitter)などの書き込みを見る限り、駅徒歩10分の距離を懸念する声も多いが、豊海エリアに長く住み続けた筆者の経験からすると、始発駅である「豊海水産埠頭」(マンション徒歩1分)で東京駅行きの銀座方面だけでなく、月島方面も高頻度でバスが来るし、自転車での移動もできたため、特に不便さを感じたことはない

 都営大江戸線の勝どき駅直通の地下駐輪場(約700台)も完備されており、置き場にも困らないだろう。勝どきから豊海エリア間には橋が1つあるものの、それ以外は広くて平坦な歩道だ。

 TOKYO BRTの恩恵も大きい。「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」から4分ほど歩いた位置の「勝どきBRT」を利用すると、新橋まで4分、虎ノ門ヒルズまで16分。また、お台場方面までのアクセスもスムーズだ。
※東京都心と臨海副都心を結ぶBRT(バス・ラピッド・トランジット)路線

TOKYO BRTの路線図
TOKYO BRTの路線図(出所:TOKYO BRT公式サイトから)

子育て世帯にも便利な立地

 子育て世代が多いエリアで気になる小学校までの距離は、他のマンションよりも近い。

 豊海から勝どきまで続く清澄通りは歩車分離とはいえ、低学年だと通学を心配する人も多いが、「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」は小学校に隣接しており、近いエントランスからは横断歩道なしの1分程度で行ける。

「THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY(ザ 豊海タワー マリン&スカイ)」は豊洲小学校・幼稚園と隣接する
「THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY(ザ 豊海タワー マリン&スカイ)」は豊海小学校・幼稚園と隣接する(出典:公式ホームページ から)

 また、幼稚園が隣接しているのに加え、保育所もマンション内に設置予定なので、共働きの子育て世代も暮らしやすいといえるのではないか。

 同マンションの1階商業施設にはミニスーパーが入る計画もあり、生活する上での不便さはさほどないだろう。

駅から徒歩10分だからこその眺望

「THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY(ザ 豊海タワー マリン&スカイ)」の外観完成予想CG
「THE TOYOMI TOWER MARINE&SKY(ザ 豊海タワー マリン&スカイ)」の外観完成予想CG(出典:公式サイトから)

 勝どきエリアは駅前の「勝どきビュータワー」をはじめ、「勝どきザ・タワー」「パークタワー勝どき」「THE TOKYO TOWERS」とタワーマンションが次々に建ち、抜け感のある眺望がある部屋は限定的になってきている。

 その点、「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」は、駅から徒歩10分と他のタワーマンションと少し離れているために、いわゆる「抜ける眺望」がとれる部屋が多い。ただし、向きによってはマンション同士でお見合いになるので、階数や広さが同じでも価格設定が異なるだろう。

 「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」の先にもわずかに土地はあるので、完全な永久眺望とはいえないものの、現時点では再開発の計画はなく、漁港区に指定されていて簡単に変更できないと予想される。
※水産物の取り扱い、または漁船の出漁の準備のための区域でそれらに関するもの以外の構築物の建設は規制されている

 ただし、勝どき駅への近さという意味では、利便性は「パークタワー勝どき」をはじめとした他のタワーマンションと比べて劣るのは事実だ。

【関連記事】>>「パークタワー勝どきミッド/サウス」の価格大公開! 潜入レポートで分かったメリット・デメリットや抽選倍率は!?

「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」がおすすめできる人は?

 「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」は豪華な見た目からランドマーク性もあり、外国の富裕層から投資家、実需層と幅広く求められる物件となるだろう。勝どき駅から徒歩10分という立地を鑑みると、おすすめなのは「居住性の良さとそこそこの利便性」を求める人だ。

 駅からの距離を苦にせず、特徴的なファサードデザインやエントランス、絶景が広がる眺望に魅力を感じるのであればぴったりかもしれない。交通量は少ないので、昼夜共に静かな住環境での暮らしができる。

 間取りも1LDKから3LDKまで幅広く用意されている。すでに公表されているプランを見ると、3LDKは70㎡前半から100㎡超までとラインアップが多く、眺望が良い部屋が多数選ばれている印象だ。

価格面について

 ただし、取得するハードルはそれなりに高い。2024年1月に発表された価格帯を見ると、レインボーブリッジ方面の抜ける眺望の部屋は坪単価600万円以上となっている。

 まだ全ての部屋の価格帯が発表されているわけではない。ツインタワーのお見合いとなってしまう部屋や低層階では、一部坪単価400万円台の部屋が出る可能性もある。

 4人家族で生活できる70㎡以上で眺望の良い部屋を探すと、1次販売で取得できても1億円以上になるだろう。必要な世帯年収は少なくとも1500万円以上になりそうだ。

 また、「パークタワー勝どき」のように2次販売以降の値段が上がる可能性も考えられる。

資産性について

 資産性については、駅徒歩10分圏内の他のマンションにはない、豪華な外観によるランドマーク性や人気の湾岸エリアのタワーマンションであることなどを踏まえると、早々に値崩れするのも想像しがたい

 いざ、完成時期の2027年になってみると、1次販売の価格が格安だったということもありえるかもしれない。

 2023年12月に発表された「TOKYO強靭化プロジェクト」において、豊海から大門方面につながる環状第3号線も、東京都の防災のためのリーディング事業と位置付けられている

2023年12月に発表された「TOKYO強靭化プロジェクト」
出典:東京都|TOKYO強靭化PROJECT(令和5年12月)

 地震が起こった際のアクセスルート確保の重要性は増しており、まだまだ先ではあるものの、環状第3号線の完成時期が見えてくれば、「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」のさらなる価値上昇が期待できるのではないだろうか。

 20年以上も豊海エリアに住んでいた筆者からすると、この大きな発展ぶりには驚くばかりだ。何を隠そう、1990年代から長く坪単価100万円台のエリアだったのだから。

販売までのスケジュールは?

 「ザ・豊海タワー マリン&スカイ」の一部住戸の価格発表もあり、勝どきエリアのタワーマンションに注視していた界隈(かいわい)は盛り上がっているものの、引き渡しはまだまだ先の2027年。しかし、販売開始は2024年4月と迫っており、正式に価格が発表されると、またさらに話題になるだろう。

 「パークタワー勝どき」をはじめ、最近の人気タワーマンションの傾向としては、1次販売の価格が結果的に最安値になっている

 必ずしも2次販売以降で高くなるとは限らない。しかし、三井不動産レジデンシャルはタワーマンションの販売実績も豊富なので、そう簡単に価格を下げるようなマーケティングはしないだろう。

 エントリー数の過熱を踏まえると、人気の部屋は高い倍率になると予想される。取得を本気で考えているなら、2次販売を待たずに購入希望を出すのが賢明かもしれない。

 

【関連記事】>>湾岸エリアの「新築マンション人気ランキング」豊洲、晴海、有明、勝どき、月島、東雲など、注目エリアのおすすめ物件は?

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