千代田線で住むべき駅・街ランキング!
明治神宮前駅周辺は、中古マンション価格が20%も上昇!【完全版】

2020年12月2日公開(2021年12月28日更新)
ダイヤモンド不動産研究所

千代田線に住むなら、マンションを買うべき駅はどこ? こんな疑問に答えるために、中古マンションの騰落率と総合利回りのランキング【完全版】を作成した。マンション価格の値上がり・値下がり、賃料を含めた総合利回りなどで、魅力ある駅を探り出してみたので、マンション購入時の参考にしよう。(データ提供:マンション情報サイト「マンションレビュー」

官公庁を擁する主要駅が多い「千代田線」

東京メトロ千代田線が走る様子
東京メトロ千代田線が走る様子(出典:PIXTA)

 千代田線は、東京メトロが運行する北綾瀬駅(東京都足立区)から代々木上原駅(東京都渋谷区)までの20駅、24kmを結ぶ鉄道路線である。

 千代田線は、すでに開通していた3路線(東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線)の混雑解消を目的としており、特に東武鉄道との直通運転開始から混雑が激しくなった日比谷線の混雑緩和がメインであった。

 1969年には、北千住駅~大手町駅が開通。以降、1978年までの9年間をかけて、北千住駅~代々木上原駅までが全通した。ちなみに、綾瀬駅~北綾瀬駅間は、北綾瀬にある車両車庫までのラインを営業用に使用している形になっており、運用上は支線扱いとなっている。

 「千代田線」という名前の通り、国会議事堂前駅から新御茶ノ水駅まで、千代田区を貫通する形で路線が走っているのも特徴的だ。大手町、霞ケ関といった官公庁や大企業を多数擁する駅を通っており、通勤路線としても利用者数が多い。千代田線という名称は、営団(東京メトロの前身)で初めて職員から公募したもので、最も応募数が多かった名称を採用している。

 小田急小田原線およびJR常磐線との相互直通運転をしており、神奈川県伊勢原市から茨城県取手市までをつなぐ長大なラインの中心部分を担っている。

千代田線内は、都心部の駅周辺の物件が人気に

 まずは、千代田線における中古マンション価格の騰落率ランキングを見てみよう。

 千代田線沿線で中古マンション価格が上昇しているランキング上位駅は、ほとんどが港区、千代田区内にある駅だ。70㎡あたりの平均価格も7,000万円以上、1億円を超える駅も散見される。

千代田線の駅別「中古マンション騰落率ベスト5」
順位 駅名 千代田線以外の路線名 騰落率
(10年前比)
中古価格
(70㎡)
ライフルホームズで
新築・中古を見る
1 明治神宮前 東京メトロ副都心線 22% 1億601万円
2 国会議事堂前 東京メトロ丸ノ内線 17% 1億1,413万円
3 赤坂 16% 1億3,182万円
4 表参道

東京メトロ銀座線/東京メトロ半蔵門線

15% 1億282万円
5 大手町

東京メトロ丸ノ内線/東京メトロ東西線/他

14% 7,909万円

※「騰落率」は、2008年、2009年、2010年築のマンションについて、新築時分譲価格に対して、直近の中古マンション売り出し価格の騰落率を計算したもの(小数点第1位以下は四捨五入)。駅から徒歩15分以内の物件が対象で、ネット上の公開情報を元にマンション情報サイト「マンションレビュー」が調査した。「ー」は対象データなし。データは2019年9月時点。

圧倒的な上昇率トップは明治神宮前駅

明治神宮前駅周辺
明治神宮前駅周辺にはファッションビルが立ち並ぶ(出所:PIXTA)

 そんな中で、千代田区や港区の駅を差し置いて中古マンション価格上昇率トップとなったのは、渋谷区の「明治神宮前駅」。10年前と比較すると、中古マンション価格が22%も上昇している。

 明治神宮前駅はJR原宿駅にも近く、1日の平均乗降人員数は111,354人(参照:東京メトロ「各駅の乗降人員ランキング」2019年度と、東京メトロ全130駅のなかでも比較的利用者が多い駅だ。

 明治神宮前駅は、若者のトレンドの発信地である原宿に位置する。2003年には、表参道近くまで続く昭和初期の建物であった、同潤会青山アパートが解体されたことが、近辺の大きな変化の始まりとなった。その後、2006年には表参道ヒルズが開業したことでこの付近の雰囲気が一変した。

 明治神宮前駅周辺には、その名の通り「明治神宮」が徒歩圏内、明治神宮に隣接した代々木公園など緑が多い環境でもある。周辺には中規模高級マンションが多く、賃料も高い。また、ビンテージものの分譲マンションも多く、物件によっては「待ち」が出ているものもあるという。

 明治神宮前駅のフラッグシップマンションとしては
・コープオリンピア(70㎡換算で1億608万円、明治神宮前駅徒歩1分)
・神宮前シティタワー(70㎡換算で1億439万円、明治神宮前駅徒歩7分)
・クオリア神南フラッツ(70㎡換算で9,719万円、明治神宮前駅徒歩8分)
 が挙げられる。

【関連記事はこちら】>>渋谷区の「新築マンション人気ランキング」注目エリアのおすすめ物件は?​

千代田線の駅別騰落率一覧は?

 以下が千代田線の中古マンション騰落率の一覧だ。代々木上原駅から北綾瀬駅まで順番に並べている。

千代田線の駅別「中古マンション騰落率一覧」
駅番号 駅名 千代田線以外の路線名 騰落率
(10年前比)
中古価格
(70㎡)
ライフルホームズで
新築・中古を見る
01 代々木上原 小田急小田原線 8% 6,935万円
02 代々木公園 2% 8,331万円
03 明治神宮前 東京メトロ副都心線 22% 1億601万円
04 表参道 東京メトロ銀座線/東京メトロ半蔵門線 15% 1億282万円
05 乃木坂 4% 1億3,584万円
06 赤坂 16% 1億3,182万円
07 国会議事堂前 東京メトロ丸ノ内線 17% 1億1,413万円
08 霞ケ関 東京メトロ丸ノ内線/東京メトロ日比谷線
09 日比谷 都営三田線/東京メトロ有楽町線/JR山手線/他
10 二重橋前
11 大手町

東京メトロ丸ノ内線/東京メトロ東西線/他

14% 7,909万円
12 新御茶ノ水 東京メトロ丸ノ内線 11% 7,551万円
13 湯島 -2% 7,105万円
14 根津 4% 7,446万円
15 千駄木 -2% 6,352万円
16 西日暮里 JR山手線/JR京浜東北線/他 2% 5,401万円
17 町屋 京成本線/都営都電荒川線 -20% 4,577万円
18 北千住 東京メトロ日比谷線/東武伊勢崎線/他 -4% 4,627万円
19 綾瀬 JR常磐線 -4% 3,356万円
20 北綾瀬 -16% 3,125万円

町屋駅の中古マンション価格は20%の下落

東京メトロ千代田線町屋駅
東京メトロ千代田線町屋駅周辺の様子(出典:PIXTA)

 千代田線のなかでも、中古マンション価格の下落が目立ったのは、町屋駅と北綾瀬駅だ。なかでも町屋駅の中古マンション価格は、20%の値下がりとなった。

 町屋駅は1913年、稲荷前停留場として開業したという古い歴史を持つ駅である。都電荒川線と京成電鉄が乗り入れ、町屋駅から西日暮里駅間の混雑率は路線内でもっとも高い。

 にもかかわらず、駅周辺の中古マンション価格がここまで下落したのは、町屋駅周辺を含め都市開発が進んでおらず、マンションよりも一戸建てが多いことが一因だと考えられる。古き良き商店街も多く残っており、落ち着いた街並みは、一戸建てを望むファミリー層などには向いた場所であるといえるだろう。

総合利回りでもトップは「明治神宮前」

 次に千代田線の各駅における、中古マンションの総合利回りランキングを見ていこう。

 総合利回りは、10年間での騰落率だけでなく、現在の賃料利回りも加味している指標で、投資利回りでもある。総合利回りが高いということは、自分で住む人だけでなく、投資家も注目する根強い人気がある駅ということになり、資産価値が高く、値崩れしにくい傾向があるとみていいだろう。

千代田線の駅別「中古マンション総合利回りベスト5」
順位 駅名 騰落率
(10年前比)
賃料利回り 総合利回り
(年率)
中古価格
(70㎡)
ライフルホームズで
新築・中古を見る
1 明治神宮前 22% 3.7% 7.1% 1億601万円
2 大手町 14% 4.3% 6.9% 7,909万円
3 表参道 15% 4.1% 6.7% 1億282万円
4 新御茶ノ水 11% 4.5% 6.7% 7,551万円
5 国会議事堂前 17% 3.7% 6.4% 1億1,413万円

※「賃料利回り」は、同じ広さのマンションを借りた場合の利回りを試算。「総合利回り」は、約10年前に購入し、現在の相場で売却し、さらにその間の周辺家賃相場の収入があったとして、実質利回り(年利、投資利回り)を試算したもの(小数点第2位以下は四捨五入)。駅から徒歩15分以内の物件が対象で、ネット上の公開情報を元にマンション情報サイト「マンションレビュー」が調査した。データは2019年9月時点。

総合利回りの上位には表参道駅、新御茶ノ水駅が入る

千代田線
東京メトロ千代田線表参道駅周辺の様子(出典:PIXTA)

 総合利回りの上位には表参道駅や新御茶ノ水駅が入った。トップの明治神宮駅前駅はもちろんのことだが、上昇率同様、港区と千代田区内の駅周辺がランキング上位入りしている。やはりこの付近の物件は、根強い人気があるといえるだろう。

表参道駅は総合利回り6.7%

 注目したいのが表参道駅だ。総合利回りは6.7%となっている。半蔵門線・銀座線と乗り入れしているこの駅は交通利便性が高く、前述した明治神宮前駅の隣駅でもある。1日の平均乗降人員数は183,989人で、全体で14位の利用者数の多さだ(参照:東京メトロ「各駅の乗降人員ランキング」2019年度

 原宿から表参道にかけては、2018年から「北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト」と題した都市開発事業が始まっている。その一環として、2020年には宮下公園の立体化ならびに複合商業施設化が行われ「Rayard Miyashita Park」が誕生した。元々トレンドの集積地であったが、さらなる再開発が進んでいる。

 明治神宮前駅周辺の物件と重なっていることも多いが、表参道駅前の方が超高級マンションが多いのが特徴だ。70㎡あたり2億円を超える、都内でも有数の高価格物件が軒を連ねている。

 表参道駅周辺のフラッグシップマンションとしては
・ザ・パークハウスグラン南青山(70㎡換算で2億1,429万円、表参道駅徒歩4分)
・プラウド南青山(70㎡換算で1億6,050万円、表参道駅徒歩3分)
・南青山ライズハウス(70㎡換算で1億5,394万円、表参道駅徒歩3分)
 が挙げられる。

千代田線の駅別総合利回り一覧は?

 また、以下が千代田線の中古マンション総合利回りの一覧だ。代々木上原駅から北綾瀬駅まで順番に並べている。

千代田線の駅別「中古マンション総合利回り一覧」
駅番号 駅名 騰落率
(10年前比)
賃料利回り 総合利回り
(年率)
中古価格
(70㎡)
ライフルホームズで
新築・中古を見る
01 代々木上原 8% 4.6% 6.4% 6,935万円
02 代々木公園 2% 4.1% 4.9% 8,331万円
03 明治神宮前 22% 3.7% 7.1% 1億601万円
04 表参道 15% 4.1% 6.7% 1億282万円
05 乃木坂 4% 3.3% 4.3% 1億3,584万円
06 赤坂 16% 3.1% 5.6% 1億3,182万円
07 国会議事堂前 17% 3.7% 6.4% 1億1,413万円
08 霞ケ関
09 日比谷
10 二重橋前
11 大手町 14% 4.3% 6.9% 7,909万円
12 新御茶ノ水 11% 4.5% 6.7% 7,551万円
13 湯島 -2% 4.9% 5.3% 7,105万円
14 根津 4% 3.7% 4.7% 7,446万円
15 千駄木 -2% 4.3% 4.6% 6,352万円
16 西日暮里 2% 4.6% 5.5% 5,401万円
17 町屋 -20% 5.1% 2.6% 4,577万円
18 北千住 -4% 5.4% 5.5% 4,627万円
19 綾瀬 -4% 6.0% 6.2% 3,356万円
20 北綾瀬 -16% 6.0%% 4.2% 3,125万円

 気になる駅はあっただろうか。マンションを購入する際の参考にしてほしい。

【関連記事はこちら】>>千代田区の「新築マンション人気ランキング」注目エリアのおすすめ物件は?

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