東京都下の「新築マンション人気ランキング」
吉祥寺、町田、狛江、三鷹、武蔵小金井、調布、武蔵堺など、注目エリアのおすすめ物件は？

東京都下で、人気の高い新築マンションが分かる、「新築マンション人気ランキング」を作成した。東京都下では、吉祥寺、町田、調布、武蔵小金井といったエリアが人気だ。これは、住宅評論家の櫻井幸雄氏が、ディベロッパー33社を調査して作ったランキングだ。マンション選びの参考にしよう。（画像）吉祥寺サンロード商店街／出典：PIXTA

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東京都下の新築マンション市況：「なるべく都心に近い郊外」、コロナ後も人気衰えず

　三鷹市、国分寺市、国立市、八王子市、多摩市、町田市など東京都の内陸側の市が集まるのが、東京市部。「都下」とも呼ばれるエリアだ。

　東京市部では、駅に近いマンションの分譲価格が上がっている。一方で、駅から離れれば、割安なマンションが見つかる。駅近と駅遠で、価格差が大きいという立地特性がある。その「駅から遠い分、価格が安い」マンションの人気が、コロナ禍で一気に上がった。

コロナ以降、人気物件が続出し始めた

　23区の外側に位置し、高尾山や奥多摩といった自然が身近になる場所。その健康的なイメージや開放感が、コロナ禍で家に閉じ込められた人々の心に響いたのか、市部では人気物件が続出したのである。

　この状況は、コロナ禍による行動制限が緩和されるとともに、落ち着くと思われた。都心部への回帰現象が起き、都心から離れた郊外の人気が落ちると考えられたわけである。実際、その傾向が出たこともある。ところが、行動制限が緩和された2023年以降、東京市部では人気物件が続出する動きが起きた。

　たとえば、「プレミスト昭島モリパークレジデンス」は2023年から2024年にかけての販売で、全481戸が完売。短期間の完売となった。2024年8月からは第2弾となる「プレミスト昭島 モリパークグラン」に移り、全277戸の販売が行われることになっている。新宿駅から1時間圏となる東京都下・昭島市の新築分譲マンションとしては、驚くべき売れ行きと言える。

　ほかにも、「ザ・パークハウス ひばりが丘」（1位）や「プラウド府中八幡町」（2位）、全162戸と規模の大きい「ルネ花小金井ザ・レジデンス」（5位）など、人気物件が続出している。

東京市部の人気はしばらく続きそう

　さらに、八王子市内でJR中央線高尾駅周辺では「オハナ高尾」など複数の新規物件が出ているし、「アトラスタワー小平小川」がこれから販売を開始する予定など、新規物件の数が多い。人気物件が多い理由は、納得感ある価格設定で、住宅の質が高いことにありそうだ。

　都心マンションの価格上昇で、東京23区内では新築マンション3LDKの価格が1億円前後まで上がってしまった。1億円では、購入できる人が限られる。初めてマイホームを購入する一般のサラリーマンの場合、6000万円台まで、できれば5000万円台で新築マンションの3LDKを購入したい。

　その予算にマッチする新築マンションが東京市部であれば、見つけることができるのだ。しかも、建物は省エネ性能が高いなどの特徴を備える。だから、東京市部の注目度が高まったと考えられる。

　もともと、初めてマイホームを買う層にとって、「都心」はいつの時代も憧れの場所。住んでみたいと夢見る人は多いが、実際に暮らすことはできない場所であり続けた。

　現実的にマイホームを購入できるのは、なるべく都心に近い郊外。その郊外で、「駅から歩いて5分以内で、十分に広く、つくりのよいマンション」が販売されている。だから、東京市部の人気が高まっているわけだ。この状況はしばらく続くと考えられる。

東京都下の新築マンション人気ランキングをすべて掲載

 「新築マンション人気ランキング」は、「販売目前（モデルルーム公開前）」「販売中（モデルルーム公開中）」の新築マンションについて、「パンフレットなどの資料請求」と、「販売センターでのモデルルーム見学や商談」が、総戸数に比べてどのくらい多いかを「人気倍率」として計算し、ランキングにしたものだ。

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