新築マンション「グランドヒルズ南青山」は、首都圏に21件しかない住友不動産の最上位ブランド「グランドヒルズ」シリーズの最新物件だ。高級住宅街にはめずらしい大規模物件であることに加え、解放感ある高台という立地に注目が集まる。(住宅評論家・櫻井幸雄)
「グランドヒルズ」史上最も高層な18階建て、総戸数115戸の大規模物件
東京都港区の南青山アドレスという、マンション立地の最高峰エリアに建設されるマンションが「グランドヒルズ南青山」だ。
しかも、「グランドヒルズ」は、住友不動産の最上位グレードとなる。この「グランドヒルズ」は、これまで首都圏で21物件しか建設されていない。その最新作が本物件であり、地上18階建て全115戸の規模は、「グランドヒルズ」において過去もっとも高い建物となり、総戸数も最大級となる。
加えて言えば、南青山1丁目から7丁目のエリアでは非常にめずらしい、高層で戸数規模の大きなマンションとなる。
デメリット1)首都高速道路に近い立地
ただし、最近は規制強化で騒音や環境に変化も
「グランドヒルズ南青山」は注目要素が多いのだが、一方で、購入を検討するときにネックになりそうなのが、首都高3号線に近いことと、近くにスーパーマーケットがないことだろう。
まず、高速道路に近いマンションには欠点があると考える人が少なくない。騒音がひどく、排ガスの影響もある、と考えられるからだ。20世紀の間、確かに幹線道路や高速道路のそばは環境に難があり、高速道路に近いマンションの評価は低かった。
ところが、今は高速道路脇のマンションに対する評価が変わっている。それは、東京都心部において、高速道路脇に建つ中古の人気マンションがいくつもあることで証明されている。
新橋に近い汐留エリアで首都高都心環状線に近い「東京ツインパークス」や首都高湾岸線に近い「ザ・タワーズ台場」、首都高横羽線に近い「ワールドシティタワーズ」、首都高3号線と都心環状線の大橋ジャンクション上に建つ「クロスエアタワー」など、いずれも、新築時価格より50%以上中古価格が値上がりしている。
高速道路に近いマンションが値上がりしている理由として考えられるのが、高速道路脇の環境が以前より改善されていること。首都圏の一都三県では、03年以降、旧型式のディーゼルトラック・バスの乗り入れを禁止。ガソリン車に対する騒音や排ガスの規制も強まって、車全般がクリーンで静かになった。
おかげで、今は、高速道路の脇で黒く煤けたマンションを見かけることがなくなった。すると、高速道路脇のマンションは目立つため、憧れる人が出てくる。その結果、以前とは異なる評価を受けるようになったのだろう。「グランドヒルズ南青山」は、高速道路に近く、多くの人の目に触れることで、「憧れのマンション」になる可能性があるわけだ。
首都高3号線は建物北側に位置し、しかも同マンションでは首都高3号線を向いた北側と側面の窓は遮音性の高いT4サッシ(2重窓)が配置されるので、音の弊害はほとんどないだろう。住戸のメインの窓はほとんどが静かな南側を向いている。
デメリット2)近距離にスーパーがないため、
買い物便利とは言えない
もうひとつ、スーパーマーケットが近くにない、という点について。
これについては、反論も言い訳もできないだろう。高級スーパーマーケットの代名詞「紀ノ国屋インターナショナル」まで徒歩11分、「ナショナル麻布」が徒歩10分で、「成城石井西麻布店」まで徒歩5分だが、いずれも少々離れている。
近年、マンションの建物内にスーパーマーケットがあるというケースまであり、スーパーマーケット近接のマンションが多い。それと比べれば、「グランドヒルズ南青山」は買い物不便ということになる。
だが、都心の高級住宅地は、本来、買い物便利な場所ではない。千代田区の番町エリアも、港区の赤坂氷川町、三田綱町も同様。渋谷区の松濤、南平台も、品川五山エリアも近くにスーパーマーケットがなく、買い物に便利とはいいにくい。
江戸時代に武家屋敷街だった場所には、商業エリアが形成されにくく、買い物施設まで離れることが多くなるためだ。商業エリアから離れる分、落ち着いた住環境が形成される。そのことを分かっている購入検討者は、スーパーマーケットが身近でないことは気にしないだろう。
メリットは、最高級の室内仕様と解放感ある高台の立地
グランドヒルズ・シリーズのマンションは、基本性能を高めることに注力し、天井が高く、ハイサッシの開放感も大きい。そして、内装のグレードが高い。
「グランドヒルズ南青山」の天井高は、基準階のリビングで2m70cm。最上階は2m80cmだ。一般的なマンションの天井高=2m40cmを大きく凌ぐ。
玄関から廊下、水まわりの床はすべてタイルよりも上グレードの天然石板である。それらが醸し出すムードは、他のマンションとは大きく異なる。この違いは、実際に見なければ理解されにくいだろう。
また、3戸に1基もしくは4戸に1基のエレベーターを配し、内廊下方式でプライバシーが守られる。住戸は80㎡クラスのプランが多くなり、最上階には約100㎡の住戸と約120㎡の住戸が配置される計画だ。
一方、建設地は、標高約31mの高台にある。山手線内側エリアでは、最も標高が高いところでも33m、34mといったところであるから、標高31mはかなりの高さだ。しかも、南に向かって下がってゆく南傾斜の高台となる。港区内でも最高地点といえる場所に位置する18階建てで、敷地南側は5階建て6階建ての建物くらいしか建たないという場所。抜群に開放感ある暮らしが実現できそうな立地条件である。
気になる価格はどうかというと、取材時点で、価格は未定。南青山アドレスのマンションであるため、割安な価格は望めないだろう。だが、十分注目に値する物件である。
グランドヒルズ南青山(物件詳細はこちら)
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2022年4月下旬予定
- 東京都港区南青山七丁目162番地
- 東京メトロ銀座線「表参道」駅から徒歩12分 他
- 間取り
- 1LD・K ~ 3LD・K
- 専有面積
- 41.52㎡ ~ 121.28㎡
- 総戸数
- 115戸(その他住戸5戸〔※1〕含む)
- 売主
- 住友不動産株式会社
- 施工会社
- 五洋建設株式会社
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※データは2019年12月17日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
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