価格が1億円以上の高級マンションの中で、人気がある物件が分かる「新築マンション人気ランキング」を作成した。白金台や虎ノ門など高級住宅地で知られるエリアに多い。これは、住宅評論家の櫻井幸雄氏が、
高級新築マンションの市況:3LDKであれば、1億5000万円は必要な時代に
昭和時代、ほんの一部のお金持ちのものだったいわゆる「億ション」は、今、幅広い層のターゲットとなった。理由は、異常と呼べるほどの低金利や世帯年収の多いパワーカップルが増えたことなどがある。夫婦共働きで合算した年収が1200万円を超えれば、億ション(1億円以上のマンション)購入も夢ではない。
といっても、山手線の内側エリアでは、「1億円では3LDKが買えない」場所が増えてしまった。3LDKであれば、1億5000万円は必要な状況である。
一方で、2LDK、1LDKであれば1億円前後で購入できるケースも増えている。都心部であれば、夫婦2人のDINKsが増えているし、子供がいる場合でも、子供1人の3人家族が主体。3LDKを必要とする子供2人の4人家族は、多くの場合、都心での生活をあきらめざるを得ない状況も生じている。
だから、山手線内側エリアでは、3LDKから、2LDK、1LDKが分譲の中心になりつつある。その2LDK、1LDKでも1億円以上の予算が必要になった。東京中心部の新築マンション価格は、それほどに高額化している。
希少価値が高まることで、億ションは人気の高さを維持
世界基準で考えたとき、大都市部の集合住宅は各国で高額化している。世界的大都市のひとつである東京のマンションも「世界基準」の影響を受けざるを得ない。つまり、ニューヨークやロンドン、パリ並みに高額化するわけだ。
そうした理由で、「景気の悪い日本で、そんなに高いマンションを誰が買うんだ」といわれながらも、億ションが増加。時間をかけて販売するうちに、いつの間にか高額のマンションが完売する、という状況が生まれている。
一方で、億ションを造るにふさわしい用地がなかなか取得できなくなっているという事情もある。都心部や郊外駅近の場所は商業ビル、オフィスビルとの奪い合いとなっており、用地取得ができないわけだ。
造りたくても、造れない。つまり、希少価値が高まることで、億ションは人気の高さを維持している。億ションの値段が下がるのを期待しても、それはなかなか実現しそうもない。
【1億円以上の高額住戸】
新築マンション人気ランキングを掲載
「新築マンション人気ランキング」は、「販売目前(モデルルーム公開前)」「販売中(モデルルーム公開中)」の新築マンションについて、「パンフレットなどの資料請求」と、「販売センターでのモデルルーム見学や商談」が、総戸数に比べてどのくらい多いかを「人気倍率」として計算し、ランキングにしたものだ。
※主要売主33社の人気上位物件をランキングしているため、対象物件数の少ないエリアは、
1位のみなど掲載物件数の少ない場合があります。人気倍率の計算方法はこちら。
販売中の人気新築マンション
1位ブランズ千代田富士見(物件詳細はこちら)

2.4倍
- 価格
- 2億2,500万円〜2億9,000万円
- 完成時期
- 2024年12月
東京都千代田区富士見一丁目18番2(地番)
東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下」駅まで徒歩5分他
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 72.96~80.80㎡
- 総戸数
- 69戸
- 来場者数
- 81人
- 売主
- 東急不動産
- 施工会社
- 東急建設株式会社
2位サンウッド元代々木町
1.7倍
- 価格
- 1億980万円〜
- 完成時期
- 2023年11月下旬予定
東京都渋谷区元代々木町39番1(地番)
東京メトロ千代田線「代々木公園」駅6分他
- 間取り
- 1LDK
- 専有面積
- 59.83㎡
- 総戸数
- 24戸
- 来場者数
- 28人
- 売主
- サンウッド、三信住建
- 施工会社
- 南海辰村建設株式会社東京支店
※データは2023年6月30日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
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