新宿区の中古コンパクトマンション価格ランキング（50平米以下）トップ5！人気の物件、価格、値上がり率は？

東京都新宿区にある中古コンパクトマンション（床面積50㎡以下）では、どの物件が人気なのか？ 中古コンパクトマンション価格の上昇率や賃料を調査し、魅力ある物件を探り出してみた。（データ提供：マンション情報サイト『マンションレビュー』）

シニア世帯や単身世帯に人気！
「コンパクトマンション」とは？

 「コンパクトマンション」とは、30㎡～50㎡程度の広さの部屋が中心となったマンションのことだが、実は、明確な定義はない。一般的には1LDK～2LDKの間取りが多く、「ワンルームよりも広く、ファミリータイプよりも狭い」と考えればいいだろう。

　コンパクトマンションはそれほど広さをもたないため、駅周辺などの好条件に立地していることが多い。そのため、生活利便性が高く、資産価値が下がりにくいのも大きな特徴だ。売る・貸すことを視野に入れている単身者や2人世帯、もしくは広い部屋を必要としなくなったシニア世帯から人気が高い。

　賃貸を考える場合の指標の一つが、年間家賃収入を物件価格で割った表面利回り（以下、利回り）だ。都心の中古マンションの平均利回りは約4.5％なので、5％を超えると高水準と言えるだろう。また、3％を下回ると諸経費、ローンなどを差し引くと家賃収入がマイナスになる可能性があるので注意が必要だ。　

新宿区の中古コンパクトマンション
価格ランキング・トップ5

それでは、東京都新宿区の中古コンパクトマンションで、価格が高い上位5物件を見てみよう。

　新宿区はトップ5までの全ての物件が騰落率30%を超えている。飯田橋駅や早稲田駅など文京区との境の牛込地域にある物件は人気があるようだ。価格帯は5,000万円前後が多く四ツ谷三丁目駅周辺の物件がトップ5に2件入っている。

【新宿区】中古コンパクトマンション
価格ランキング・トップ5

1位：ディヴレ神楽坂（5,626万円・新宿区神楽坂）
2位：ズーム四谷左門町（5,118万円・新宿区左門町）
3位：パークホームズ四谷三丁目アーバンレジデンス（4,949万円・新宿区舟町）
4位：コンシェリア新宿イースト（4,937万円・新宿区新宿）
5位：エステムプラザ市谷外濠公園（4,864万円・新宿区市谷本村町）

　新宿区の中古コンパクトマンションの価格ランキングで1位となったのは、東京メトロ東西線神楽坂駅から徒歩1分、都営大江戸線牛込神楽坂駅から徒歩5分と立地の良い「ディヴレ神楽坂」だ（下のストリートビュー参照）。

　「ディヴレ神楽坂」は2011年5月に完成した地上13階建て、総戸数61戸のマンションだ。間取りは1R～1LDK（32.23㎡～46.56㎡）と単身者・DINKS向けである。

　この物件の一番の魅力は、東京メトロ東西線・神楽坂駅から徒歩1分という立地の良さ。都営大江戸線牛込神楽坂駅からも徒歩5分のため、都内のどこに移動するにもアクセス良好である。おしゃれな飲食店などの多い神楽坂は、新宿区の中でも落ち着いた大人の街として人気が高い。ただし価格が高額なこともあり、賃料利回りは3.4%とそれほど高いとはいえない。

　「ディヴレ神楽坂」は通りに面した敷地が駐車場となっている。そのためエントランスホールが奥まった場所に配置され、人通りを離れたプライベートな空間が作られている。床暖房、ミストサウナ付きのバスルーム、食器洗い乾燥機などのハイスペックな設備が備え付けられているのも特徴だ。

新宿区の中古コンパクトマンション
騰落率ランキング・トップ5

　以下は、東京都新宿区にあるコンパクトマンションの、中古価格の騰落率（値上がり率・値下がり率）の一覧だ。

　そもそも、新築マンションは買った瞬間から価格が下落する。1年経過するごとに数％ずつ値を下げ、築15年～20年で半分程度まで下がるといわれている。中古マンションは下落することが当然であり、値上がりするケースはそう多くない。

　中古マンションの騰落率（マンション価格の値上がり、値下がり率）に関しては、分譲時の価格が大きな要因となるほか、最寄り駅の人気度や駅距離、売り主のブランド力などによって左右される。中古価格が販売時を超えるものはごくわずかなのである。

　しかし、新宿区ではトップ5全てが30%以上値上がりしている。目立つのは神楽坂や飯田橋など新宿駅から離れた牛込エリアでの騰落率の高さ。特に、早稲田駅の物件は築年数が20年超にも関わらず、31%の値上がりとなっていて人気の高さがうかがえる。

【新宿区】​中古コンパクトマンション
騰落率ランキング・トップ5

1位：デュオスカーラ神楽坂（+38%・新宿区横寺町）
2位：デュオスカーラ新大久保（+35%・新宿区大久保）
3位：ビクトリアハイム早稲田（+31%・新宿区早稲田町）
4位：エステムプラザ飯田橋タワーレジデンス（+31%・新宿区新小川町）
5位：セレビア新宿御苑前（+30%・新宿区新宿）

　新宿区の中古コンパクトマンション騰落率ランキングで1位となったのは、都営大江戸線牛込神楽坂駅から徒歩1分の「デュオスカーラ神楽坂」だ。

　「デュオスカーラ神楽坂」は、2003年8月築、地上12階建て、総戸数32戸、間取りは1DK～1LDK（32.97㎡～44.12㎡）のコンパクトマンション。人気の神楽坂エリア、しかも駅近物件で、賃料利回りも4.4%とまずまずである。東京メトロ東西線神楽坂駅まで徒歩6分。さらに徒歩8分の飯田橋駅は地下鉄が4路線とJRも利用できるため利便性がとても高い。

室内は浴室乾燥機やエアコン付きで無料インターネット回線も利用可能。オートロックや宅配ボックス、モニター付きインターホンなどセキュリティが充実している。近隣には、風情ある店舗が並ぶ商店街や寺院があり、落ち着いた印象の地域である。

世界最大のターミナル駅と東京都庁を抱える新宿区

　新宿区は世界最大のターミナル駅と言われている新宿駅がある。都心と地方を繋ぐ多くの路線が乗り入れており、乗降客数が世界一多い駅としてギネス記録にも認定されている。

　新宿駅の西口には東京都庁を筆頭に超高層ビルのオフィス街があり、毎日多くのビジネスパーソンで駅はあふれかえっている。東口には日本一の歓楽街と言われる歌舞伎町があり、深夜でも多くの人で賑わう。南方面には新宿御苑や明治神宮外苑といった都心とは思えないほど自然豊かなエリアが広がっている。

　新宿駅から徒歩圏内にある新大久保は東京のコリアンタウンと呼ばれ、韓国料理店や韓国コスメの店が立ち並ぶ。近年は韓流ブームの影響もあり、ショッピングやグルメ、スイーツを楽しむために各地から多くの人が訪れる。

　牛込地域にあるのが、大人の街として人気の神楽坂。江戸時代の面影が残る街並みには、ミシュランガイドに掲載されるレストランが多数あるほか、おしゃれな飲食店や商店が点在する。特に路地裏には古くから続く高級料亭などもあり、石畳の道や黒塀の趣のある街並みが残っている。

2021年は、コンパクトマンションの買い時！

　これまで、50㎡未満の物件は住宅ローン控除の対象外だったが、「令和3年度税制改正大綱」で、住宅ローン控除の対象となる住宅の床面積が40㎡以上に緩和された。これは、コロナ禍における経済対策の一環として、本年度だけの適用だ。

　以下の条件を満たせば、コンパクトマンションでも対象となる可能性がある。※ 住宅ローン控除：年末の住宅ローン残高の1％を上限として所得税等から還付される減税制度

　住宅ローン残高の1％が還付される影響は大きい。借入した住宅ローンの金利が1％以下であれば、金利分は実質負担なし。さらには、金利が1％以下で住宅ローンを借りた場合は、控除分で得をする人まで出てくる。

　コンパクトマンションが住宅ローン控除の対象となるのは、本年度だけとも言われているので、購入を考えている人にとっては、またとないチャンスだ。

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