首都圏の新築マンション数はここ数年減少している。高騰する価格が理由のひとつだ。今後も価格が下落する要因はみつからない。もし価格が高止まりするとしたら、3LDK3000万円台という価格帯の新築マンション「グランアリーナレジデンス」は希少物件と言えるだろう。しかも、スーパーや保育園などと一体開発される大規模マンションであればなおさらである。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。
マンションの敷地にスーパーマーケットや医療施設、保育園も! 何でもそろう一体型マンション
3年ほど前から首都圏で分譲される新築マンションの数が減少。かつては毎年8万戸以上のマンションが分譲されていたのに、年間4万戸前後になってしまった。新規に分譲されるマンションの総数が減っただけでなく、戸数の多い大規模マンションも減ってしまった。
一般的に、マンションは総戸数が200戸を超えると「大規模」と呼ばれるのだが、その大規模マンションを取材する機会が以前より減っている。
ところが、マンション購入検討者は、共用施設やサービスが充実する大規模マンションを好む。特に、スーパーマーケットや医療施設などと複合開発される大規模マンションであれば、「そんなところに住んでみたい」と思う人が多くなる。スマホのように、1台あれば何でもできる、という一体型マンションが好まれるのは当然だろう。
その大規模マンションが首都圏では探しにくくなっているわけだ。
「グランアリーナレジデンス」は、東急田園都市線「つきみ野」から徒歩12分に位置する商業施設、医療施設、保育施設とともに開発される複合開発地内の大規模マンションである。その総戸数は604戸。一般的な大規模の基準「200戸」の3倍なので、文句なしの大規模マンション、というよりメガ・マンションと呼んだ方がよい規模だ。
そのスケールメリットで、2つのゲストルームや読書と一緒に飲み物を楽しめる「ブックラウンジ」、電動工具もそろえられた「DIYベース」、「パーティールーム」といった共用施設が充実。また、「niko and…」とコラボレーションした広い「グランドラウンジ」も設けられる。
マンションの隣接地にはイオン系のスーパーマーケットがマンション入居に先立ち、昨年10月に開業。今後3つのクリニックと調剤薬局が入る医療施設もつくられる予定だ。さらに、マンション内に保育施設もつくられるなど、まさに、スマホのように何でもできてしまうマンションになるわけだ。
複合開発による大規模マンションの長所をそろえていること、それが「グランアリーナレジデンス」の最初の注目点となる。
3LDK2900万円台~の驚きの価格帯
駐車場は平置きか自走式、機械式を避けて低コストに
複合開発の大規模マンションには魅力が多い。それだけに、分譲価格は高くなる傾向がある。駅近くの複合開発・大規模であれば、それこそびっくりするような価格設定になりがち。ところが、「グランアリーナレジデンス」の予定価格は、3LDKが2900万円台~、4LDKが3900万円台~の設定。3000万円台で購入できる3LDKが多くなる、と想定される。多くの人にとって購入しやすい複合開発・大規模マンションになっているわけだ。
そして、マンションの敷地内に全戸分の駐車スペースも確保される。「敷地内に全戸分の駐車場付き」の場合、機械式駐車場になるケースが多いのだが、「グランアリーナレジデンス」の場合、駐車スペースはすべて平置きと自走式で、機械式駐車場はない。
機械式を使わない分、月々の駐車場使用料は抑えられ、500円から6000円の予定。将来、駐車場装置の機械交換の不安もない。
さらに、平置きと自走式であれば、大型車、ハイルーフ車の乗り入れも問題なし。運転が苦手な人も車の出し入れがしやすい。
3LDKが2900万円台からの予定で、平置き・自走式駐車場であることは、同マンションの大きな魅力である。
【完売】グランアリーナレジデンス(※新築時のデータです)
- 価格
- 2,900万円~5,100万円(予定)
- 完成時期
- 第1工区:2021年3月下旬(予定) 第2工区:2021年9月下旬(予定)
- 神奈川県大和市つきみ野1丁目6-9、6-26(地番)
- 東急田園都市線「つきみ野」駅 徒歩12分 他
- 間取り
- 3LDK ~ 4LDK
- 専有面積
- 68.82㎡ ~ 81.94㎡
- 総戸数
- 604戸
- 売主
- 名鉄不動産株式会社 東京支社、近鉄不動産株式会社 首都圏事業本部 、京阪電鉄不動産株式会社 本社 、JR西日本プロパティーズ株式会社 本社
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
※データは2020年3月4日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
デメリットを補う切り札は、無料シャトルバス
東急田園都市線の始発駅「中央林間」まで9分
一方、「グランアリーナレジデンス」の建設地は、大規模商業施設「旧グランベリーモール」まで約1.8kmという距離にある。「旧グランベリーモール」は2019年11月に「グランベリーパーク」として生まれ変わり、商業施設としての魅力を増した。その注目スポットに気軽に車で出かけやすいマンションになるわけだ。
つまり「グランアリーナレジデンス」は、複合開発・大規模マンションであり、なおかつ大規模商業施設に近いという恵まれた立地というわけだ。
にもかかわらず3LDK2900万円~という予定価格が実現したのは、駅から徒歩12分という点が関係しているはずだ。
駅から徒歩12分だから、駅近とはいえない。そして、つきみ野駅には急行や準急は停まらない。急行と準急(朝の通勤時間帯は準急が最速)を利用できる東急田園都市線中央林間駅へは徒歩19分となる。
この残念なポイントを解消するため、「グランアリーナレジデンス」には特別な仕掛けが用意されており、それを知ると「意外に便利じゃないか」と気持ちが変わる。
その仕掛けとは、マンション居住者専用のシャトルバスが用意されることだ。シャトルバスはマンションのメインエントランスから出発し、中央林間駅まで朝の時間帯で「9分」の所要時間となる計画だ。
加えて、シャトルバスはマンションの管理費で運行され、乗車時に運賃を支払う必要はない。つまり、お金を払う煩わしさがなく、マイカーならぬマイバスとして利用できるわけだ。
家族全員で通勤や通学に使えば、十分にペイして、おつりがくるのではないか。さらに、企業によっては管理費のうちシャトルバス分を通勤定期代として計上できるケースもある。そうなると、さらにお得感が高まるだろう。
私は、各地で住人専用シャトルバスを取材し、実際に体験乗車したこともある。その取材で、シャトルバスの利点をいくつも知った。正確に運行されるバスで駅まで9分の所要時間なら、「駅から徒歩9分」の場所に住んでいるのと変わらない。いや、徒歩9分より疲れない。雨の日や寒い日、暑い日は特にありがたみを感じる。乗客は顔見知りになるので、車内のムードは穏やかなど、シャトルバスには意外な利点が多い。「グランアリーナレジデンス」は、シャトルバスの恩恵を十分に受けることができるマンションとなる計画である。
住戸内は収納豊富でハイスペック
サイクルポートが全戸に割り当て
「グランアリーナレジデンス」は、リーズナブルな価格帯ながら、住戸の質は高い。
まず、模型と完成予想図で見る建物の外観、エントランスは上質だ。外壁にはシックなタイル張り部分が多く、バルコニー手すりはガラス張り。エントランスにもタイルとガラスが多用され、ガラス張りの向こうに中庭を望む。まさに、ホテルのような空間である。また、セキュリティラインに守られ、部外者の立ち入りを制限する中庭「センターガーデン」には樹木が多く、美しい庭園になりそうだ。
さらに、駐輪場の代わりにサイクルポートが全戸分用意されるのも、同マンションの特徴だ。
サイクルポートは床に線を引き、その枠内に、自転車を置く方式。つまり、自転車をラックに載せる必要がない平置き式で、2m×1.1mの大型スペース。3人乗り電動アシスト付き自転車と普通の自転車、さらに子ども用自転車も収めることができる。電動アシスト付き自転車は重量制限により2段ラックには置けないため、ラックに載せずに収めることのできるサイクルポートが重宝する。これは、子育て世帯のことを考えたうれしい工夫といえる。
一方、住戸は平均73㎡の広さを実現。そのゆとりを活かして、全戸にマルチクローゼットと名付けられた出入り口が2つある大型収納を2カ所に設置。収納充実のプランになっている。
住戸内では、キッチンにディスポーザー(生ゴミ粉砕処理機)と食器洗い乾燥機が標準設置される。加えて、開放的な室内を実現するのも、同マンションの特徴だ。LD部分の天井高は一般的な2.4mをしのぐ2.45m〜2.55m。バルコニーの奥行きは2mもあり、全体的にゆったりしたつくり。そして、バルコニーに面したリビングダイニングの窓は支柱のないセンター開きで、開け放したときの開放感は格別である。
ちなみに、「グランアリーナレジデンス」の敷地周囲には一戸建てを中心にした住宅エリアが多く、落ち着いた環境が保たれている。静かな環境の中、開放的な住戸になっているのも、「グランアリーナレジデンス」の特徴となっている。
五輪後に価格が一気に下がるという説もあるが、私はそうは思わないので、便利な場所で価格を抑えたマンションは、今後急速に姿を消していくとみている。実際、神奈川、埼玉、千葉で「3LDKが3000万円台で購入できるマンション」は注目度が上がり、いつの間にか販売終了となるケースが目立っている。
そう考えると、 この「グランアリーナレジデンス」は、注目すべきマンションと言えるかもしれない。
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