「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の価格や特徴を分析! 日本初!民泊可能な住戸と民泊不可の一般住戸を完全分離した画期的マンション

2022年2月23日公開(2024年4月11日更新)
櫻井幸雄:住宅評論家

新築マンション「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、那覇空港から車で10分にある全117戸の大型マンション。沖縄県内の人だけでなく、「沖縄にセカンドハウスが欲しい」「投資用物件を探している」という人にとっても注目の物件だ。特徴は、民泊利用住戸と民泊不可の一般住戸を完全に分けたこと。それぞれの住戸に大きな利点がある。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。

「ブランシエラ那覇曙プレミスト」、目の前は海のリゾート感あふれる立地

 「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、長谷工不動産と大和ハウス工業が沖縄県那覇市で建設中の地上14階建て、全117戸のマンションだ。その建設地は、那覇市の北部。浦添市との市境に近い場所だ。

 那覇空港から建設地までは、車で10分程度。那覇の中心地、たとえば国際通りからは車で5分ほどの場所だ。

 建設地周辺に華やかさはない。飲食店も買い物施設も少ない。その点だけで、このマンションの購入をあきらめる人も出てきそうだ。確かに地味な場所ともいえるが、一方で大きな長所もある。

 まず、中心地から一歩離れたおかげで、那覇市内では珍しいオーシャンフロント、つまり、目の前に海が広がるマンションとなる。実は、那覇市内において海が目の前に広がるロケーションというのは、めったにない。その点だけでも、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、希少立地のマンションとなる。

 加えて、ダイビングや釣りのための船が出るマリーナも近い。那覇市内なのだが、リゾート気分がいっぱいなのだ。

【完売】ブランシエラ那覇曙プレミスト(※新築時のデータです)

価格
3,528万円~5,388万円
完成時期
2022年3月中旬予定
  • 沖縄県那覇市曙3丁目16-1(地番)
  • 那覇バス「倉庫前」バス停(安謝橋向け)徒歩3分
間取り
2LDK(3戸)・3LDK(18戸)
専有面積
57.31㎡ ~ 73.81㎡
総戸数
117戸(別途管理事務室1戸)
売主
大和ハウス 長谷工不動産
施工会社
太名嘉組

※データは2022年2月10日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

注目の「沖縄の西海岸」に近い!

浦添市の海岸沿い(出典:PIXTA)
浦添市の海岸沿い(出典:PIXTA)

 次に、沖縄本島で今注目のエリア「西海岸」に近く、那覇中心部と本格リゾートの中間点に位置するのも、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の立地特性となる。

 「沖縄の西海岸」という言葉に、耳慣れない思いを抱く人もいるだろう。しかし、今の沖縄で「西海岸」にはホットな響きがあり、注目のゾーンとして認識されている。

 ことの発端は2018年に「沖縄西海岸道路」が開通したこと。沖縄の主要国道である58号線と並行する片側2車線(現在は、一部1車線)のこの道は、宜野湾(ぎのわん)や北谷(ちゃたん)といったマリンレジャーの拠点を結び、海岸線沿いの、ごきげんなドライブコースとなる。

 その道沿いに、2019年「PARCO CITY(パルコシティ)」が開業して、ますます注目度が上がった。この「PARCO CITY」と那覇市の間に、現在は広大な米軍施設「キャンプ・キンザー」がある。キャンプ・キンザーは返還が決まっており、返還後は新たな商業施設や住宅が開発されるものとみられている。

 西海岸の将来性は高い。「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の建設地は那覇市内のオーシャンフロントであり、人気の西海岸にも近いため、民泊目的でも居住目的でも魅力的な立地となるわけだ。

民泊可能住戸と民泊不可の一般住戸は半々

「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の完成予想外観
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の完成予想外観

 恵まれた立地条件を得て、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、半数近い住戸(45戸)を民泊利用可能とし、それ以外は民泊不可と区分けした。この発想は、おそらく日本で初めてのもの。その点も、同マンションの注目ポイントとなる。

 民泊利用可能な住戸は、14階建ての10階から14階の5フロアにまとめられる。2階から9階までが民泊不可の住戸で、1階は共用施設のみ。民泊可と不可のフロアを明確に分け、10階から14階の民泊住戸に行く人がエレベーターに乗った場合、2階から9階には止まらない仕組みも導入される。極力、接点が生じないようにしているわけだ。

 敷地内駐車場も、民泊利用可能住戸分と民泊不可住戸で分けられる。駐車場には平置き(地上に線を引いたスペース)と機械式(タワーパーキングもある)があるのだが、民泊利用可能住戸は平置き駐車場を利用することになっている。機械式駐車場に慣れない人でも、レンタカーなどを止めやすくしている。

 一方、民泊不可の住戸を購入する沖縄の人は、タワーパーキングのほうを喜ぶ。潮風の影響を受けないし、台風のときも安心だからだ。それぞれに利点があるように、賢く工夫されているのだ。

 そして、民泊利用可能住戸は、民泊として利用されやすいような工夫もある。

民泊利用可能住戸は高い収益性が期待できる

 まず、民泊利用の住戸はすべて2LDK~3LDKタイプで、ベッドルームはすべて5畳以上に。これにより、ベッドルームに2つのシングルベッドを入れることができ、3LDKならば3世代6人の家族旅行でも利用可能となる。大人数で利用できるなら、民泊の料金を高く設定しやすい。

 夏のハイシーズンは1泊3万円以上、冬の避寒利用で1泊1万2000円以上の宿泊料が見込める。民泊には「年間180日まで」という上限があるのだが、180日でも十分な稼ぎが期待できるわけだ。さらに、プロ野球のキャンプも盛んな沖縄では、民泊以外の期間でマンスリーの賃貸契約もできる。

 高い収益性が期待できることで、民泊利用可能住戸は人気が高い。「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、海が正面に見える北向き棟と、東向き棟の2棟構成なのだが、海が見える北向き棟10階から14階の民泊利用可能住戸は、販売開始からわずか3カ月でほとんどが契約済みとなってしまった。

「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、割安感のある一般住戸も人気

 では、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の民泊不可の一般住戸はどうなのか、との疑問がわくだろう。実は、こちらも魅力十分なのだ。民泊不可の一般住戸のメリットとは、まず価格に割安感が生じることだ。

 2階から9階の民泊不可のフロアで現在販売中の住戸は、約66㎡の3LDKが3398万円台からの設定だ。以下、価格例を挙げよう。

・70.27㎡の3LDK(+WIC) 3,648万円〜4,788万円
・73.81㎡の3LDK(+SIC/WIC) 4,618万円〜5,448万円

*WIC: ウォークイン・クローゼット SIC: シューズイン・クローゼット

 以上は、海が大きく見える北向き棟・民泊利用可能フロアの住戸価格「約70平米の3LDKが5600万円台から」であるのと比べ、だいぶ安く感じる。割安感が生じるのは、9階以下に配置されていることが大きい。

 一般的に、マンションでは眺めの良い上層階ほど価格設定が高くなる。「ブランシエラ那覇曙プレミスト」のように、上層階で海が大きく見える住戸はさらに価格が高い。

 そのような価格差がある建物で、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、上層階に民泊利用可能住戸のフロアを設置。民泊不可のフロアを下層部に配置したので、2階から9階の住戸には割安感が生じたのである。

 これは、従来とは逆のやり方といえる。従来、投資向きに分譲される住戸と実需(自ら住む目的で購入する人)向きの住戸がある場合、上層階に配置され、価格が高くなるのは実需向き住戸。投資向き住戸は下層階に配置され、なるべく安く分譲された。

 これに対し、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、価格設定が高くなっても、眺めが良い上層階に民泊利用可能フロアを設けた。眺めの良い住戸のほうが民泊として利用しやすいだろう、と考えたからだ。

 一方で、2階から9階は販売価格が割安になるので、堅実な実需層に喜ばれるはず。それも、民泊利用可能なフロアを設定することで生まれた長所といえる。民泊利用者が多くなると予想される場所で、民泊利用可能住戸をはっきりと分けるというアイデアは、今後、各地に広まっていきそうだ。

防災設備には沖縄ならではの工夫が!

「ブランシエラ那覇曙プレミスト」のモデルルーム
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」のモデルルーム

 「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の外観は、空の青、海の青とのコントラストが美しい白を基調にしている。共用施設として、屋上テラスが設けられ、ムードの良いバーも設けられる計画。ちなみに、このバーは、昼間、コーヒーや紅茶が提供され、パーティールームとしても活用できる。

 モデルルームでは、基本的なつくりの良さが目立った。たとえば、室内の床は2重床となり、歩くときの感触がしっかりしている。リビングと居室の天井高は一般的な2m40cmを大きくしのぐ2m55cm。間取り四隅の柱形を極力、住戸の外に出すことで、室内の有効面積を拡大しているし、天井の一部が下がる、下がり天井も少ない。

 開放感が大きいのは、キッチン部分も同様。モデルルームでは、ひときわ開放感が大きいフルオープン型のキッチンが提案されていた。基本的なつくりの良さが目立つマンションである。

 多くのマンションでは、キッチン部分の壁を取り外し、フルオープン型にしたくても、できないケースが多い。キッチン前の壁に配管があるためだ。その点、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は配管の位置を工夫し、キッチンの壁を取り外すことできる。そのため、リフォームの可能性が広がることになる。

 また、「きれいにつくられているなあ」と感心したのが、トイレ部分。便器がスタイリッシュで、手洗いが別になっている。非常に高級な仕様である。

ユニークな防災対設備も

 さらに、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」では、台風などの自然災害への対策にも力が入れられる。たとえば、バルコニーのガラス手すりは、強風に耐えるように強度を高めている。

 また、防災倉庫に防災3点セットが備えられるのだが、その内容にも独自の工夫がある。3点セットとは、非常用飲用水生成システム「WELL UP(ウエルアップ)」と「防災かまどセット」(非常時に炊き出しができるかまど)、「マンホールトイレ」(下水道管に接続するマンホールの上につくるトイレ)を指す。

「WELL UPマリン」は海水を飲み水に変える装置
「WELL UPマリン」は海水を飲み水に変える装置

 非常用飲用水生成システム「WELL UP」(ウエルアップ)は、通常「泥水でも安全な飲み水に変える」装備となる。ところが、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の装置は、「海水を安全な飲み水に変える」特別仕様で、「WELL UPマリン」と名付けられていた。きれいな海が目の前に広がるマンションならではの防災設備だ。

 「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、沖縄ならではの工夫に満ちたマンションと評価される。

 

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