新築マンション「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、那覇空港から車で10分にある全117戸の大型マンション。沖縄県内の人だけでなく、「沖縄にセカンドハウスが欲しい」「投資用物件を探している」という人にとっても注目の物件だ。特徴は、民泊利用住戸と民泊不可の一般住戸を完全に分けたこと。それぞれの住戸に大きな利点がある。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」、目の前は海のリゾート感あふれる立地
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、長谷工不動産と大和ハウス工業が沖縄県那覇市で建設中の地上14階建て、全117戸のマンションだ。その建設地は、那覇市の北部。浦添市との市境に近い場所だ。
那覇空港から建設地までは、車で10分程度。那覇の中心地、たとえば国際通りからは車で5分ほどの場所だ。
建設地周辺に華やかさはない。飲食店も買い物施設も少ない。その点だけで、このマンションの購入をあきらめる人も出てきそうだ。確かに地味な場所ともいえるが、一方で大きな長所もある。
まず、中心地から一歩離れたおかげで、那覇市内では珍しいオーシャンフロント、つまり、目の前に海が広がるマンションとなる。実は、那覇市内において海が目の前に広がるロケーションというのは、めったにない。その点だけでも、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、希少立地のマンションとなる。
加えて、ダイビングや釣りのための船が出るマリーナも近い。那覇市内なのだが、リゾート気分がいっぱいなのだ。
【完売】ブランシエラ那覇曙プレミスト(※新築時のデータです)
- 価格
- 3,528万円~5,388万円
- 完成時期
- 2022年3月中旬予定
- 沖縄県那覇市曙3丁目16-1(地番)
- 那覇バス「倉庫前」バス停(安謝橋向け)徒歩3分
- 間取り
- 2LDK(3戸)・3LDK(18戸)
- 専有面積
- 57.31㎡ ~ 73.81㎡
- 総戸数
- 117戸(別途管理事務室1戸)
- 売主
- 大和ハウス 長谷工不動産
- 施工会社
- 太名嘉組
※データは2022年2月10日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
注目の「沖縄の西海岸」に近い!
次に、沖縄本島で今注目のエリア「西海岸」に近く、那覇中心部と本格リゾートの中間点に位置するのも、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の立地特性となる。
「沖縄の西海岸」という言葉に、耳慣れない思いを抱く人もいるだろう。しかし、今の沖縄で「西海岸」にはホットな響きがあり、注目のゾーンとして認識されている。
ことの発端は2018年に「沖縄西海岸道路」が開通したこと。沖縄の主要国道である58号線と並行する片側2車線(現在は、一部1車線)のこの道は、宜野湾(ぎのわん)や北谷(ちゃたん)といったマリンレジャーの拠点を結び、海岸線沿いの、ごきげんなドライブコースとなる。
その道沿いに、2019年「PARCO CITY(パルコシティ)」が開業して、ますます注目度が上がった。この「PARCO CITY」と那覇市の間に、現在は広大な米軍施設「キャンプ・キンザー」がある。キャンプ・キンザーは返還が決まっており、返還後は新たな商業施設や住宅が開発されるものとみられている。
西海岸の将来性は高い。「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の建設地は那覇市内のオーシャンフロントであり、人気の西海岸にも近いため、民泊目的でも居住目的でも魅力的な立地となるわけだ。
民泊可能住戸と民泊不可の一般住戸は半々
恵まれた立地条件を得て、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、半数近い住戸(45戸)を民泊利用可能とし、それ以外は民泊不可と区分けした。この発想は、おそらく日本で初めてのもの。その点も、同マンションの注目ポイントとなる。
民泊利用可能な住戸は、14階建ての10階から14階の5フロアにまとめられる。2階から9階までが民泊不可の住戸で、1階は共用施設のみ。民泊可と不可のフロアを明確に分け、10階から14階の民泊住戸に行く人がエレベーターに乗った場合、2階から9階には止まらない仕組みも導入される。極力、接点が生じないようにしているわけだ。
敷地内駐車場も、民泊利用可能住戸分と民泊不可住戸で分けられる。駐車場には平置き(地上に線を引いたスペース)と機械式(タワーパーキングもある)があるのだが、民泊利用可能住戸は平置き駐車場を利用することになっている。機械式駐車場に慣れない人でも、レンタカーなどを止めやすくしている。
一方、民泊不可の住戸を購入する沖縄の人は、タワーパーキングのほうを喜ぶ。潮風の影響を受けないし、台風のときも安心だからだ。それぞれに利点があるように、賢く工夫されているのだ。
そして、民泊利用可能住戸は、民泊として利用されやすいような工夫もある。
民泊利用可能住戸は高い収益性が期待できる
まず、民泊利用の住戸はすべて2LDK~3LDKタイプで、ベッドルームはすべて5畳以上に。これにより、ベッドルームに2つのシングルベッドを入れることができ、3LDKならば3世代6人の家族旅行でも利用可能となる。大人数で利用できるなら、民泊の料金を高く設定しやすい。
夏のハイシーズンは1泊3万円以上、冬の避寒利用で1泊1万2000円以上の宿泊料が見込める。民泊には「年間180日まで」という上限があるのだが、180日でも十分な稼ぎが期待できるわけだ。さらに、プロ野球のキャンプも盛んな沖縄では、民泊以外の期間でマンスリーの賃貸契約もできる。
高い収益性が期待できることで、民泊利用可能住戸は人気が高い。「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、海が正面に見える北向き棟と、東向き棟の2棟構成なのだが、海が見える北向き棟10階から14階の民泊利用可能住戸は、販売開始からわずか3カ月でほとんどが契約済みとなってしまった。
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、割安感のある一般住戸も人気
では、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の民泊不可の一般住戸はどうなのか、との疑問がわくだろう。実は、こちらも魅力十分なのだ。民泊不可の一般住戸のメリットとは、まず価格に割安感が生じることだ。
2階から9階の民泊不可のフロアで現在販売中の住戸は、約66㎡の3LDKが3398万円台からの設定だ。以下、価格例を挙げよう。
・70.27㎡の3LDK(+WIC) 3,648万円〜4,788万円
・73.81㎡の3LDK(+SIC/WIC) 4,618万円〜5,448万円
*WIC: ウォークイン・クローゼット SIC: シューズイン・クローゼット
以上は、海が大きく見える北向き棟・民泊利用可能フロアの住戸価格「約70平米の3LDKが5600万円台から」であるのと比べ、だいぶ安く感じる。割安感が生じるのは、9階以下に配置されていることが大きい。
一般的に、マンションでは眺めの良い上層階ほど価格設定が高くなる。「ブランシエラ那覇曙プレミスト」のように、上層階で海が大きく見える住戸はさらに価格が高い。
そのような価格差がある建物で、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、上層階に民泊利用可能住戸のフロアを設置。民泊不可のフロアを下層部に配置したので、2階から9階の住戸には割安感が生じたのである。
これは、従来とは逆のやり方といえる。従来、投資向きに分譲される住戸と実需(自ら住む目的で購入する人)向きの住戸がある場合、上層階に配置され、価格が高くなるのは実需向き住戸。投資向き住戸は下層階に配置され、なるべく安く分譲された。
これに対し、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、価格設定が高くなっても、眺めが良い上層階に民泊利用可能フロアを設けた。眺めの良い住戸のほうが民泊として利用しやすいだろう、と考えたからだ。
一方で、2階から9階は販売価格が割安になるので、堅実な実需層に喜ばれるはず。それも、民泊利用可能なフロアを設定することで生まれた長所といえる。民泊利用者が多くなると予想される場所で、民泊利用可能住戸をはっきりと分けるというアイデアは、今後、各地に広まっていきそうだ。
防災設備には沖縄ならではの工夫が!
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の外観は、空の青、海の青とのコントラストが美しい白を基調にしている。共用施設として、屋上テラスが設けられ、ムードの良いバーも設けられる計画。ちなみに、このバーは、昼間、コーヒーや紅茶が提供され、パーティールームとしても活用できる。
モデルルームでは、基本的なつくりの良さが目立った。たとえば、室内の床は2重床となり、歩くときの感触がしっかりしている。リビングと居室の天井高は一般的な2m40cmを大きくしのぐ2m55cm。間取り四隅の柱形を極力、住戸の外に出すことで、室内の有効面積を拡大しているし、天井の一部が下がる、下がり天井も少ない。
開放感が大きいのは、キッチン部分も同様。モデルルームでは、ひときわ開放感が大きいフルオープン型のキッチンが提案されていた。基本的なつくりの良さが目立つマンションである。
多くのマンションでは、キッチン部分の壁を取り外し、フルオープン型にしたくても、できないケースが多い。キッチン前の壁に配管があるためだ。その点、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は配管の位置を工夫し、キッチンの壁を取り外すことできる。そのため、リフォームの可能性が広がることになる。
また、「きれいにつくられているなあ」と感心したのが、トイレ部分。便器がスタイリッシュで、手洗いが別になっている。非常に高級な仕様である。
ユニークな防災対設備も
さらに、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」では、台風などの自然災害への対策にも力が入れられる。たとえば、バルコニーのガラス手すりは、強風に耐えるように強度を高めている。
また、防災倉庫に防災3点セットが備えられるのだが、その内容にも独自の工夫がある。3点セットとは、非常用飲用水生成システム「WELL UP(ウエルアップ)」と「防災かまどセット」(非常時に炊き出しができるかまど)、「マンホールトイレ」(下水道管に接続するマンホールの上につくるトイレ)を指す。
非常用飲用水生成システム「WELL UP」(ウエルアップ)は、通常「泥水でも安全な飲み水に変える」装備となる。ところが、「ブランシエラ那覇曙プレミスト」の装置は、「海水を安全な飲み水に変える」特別仕様で、「WELL UPマリン」と名付けられていた。きれいな海が目の前に広がるマンションならではの防災設備だ。
「ブランシエラ那覇曙プレミスト」は、沖縄ならではの工夫に満ちたマンションと評価される。
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