新築マンション「プレミストタワー新さっぽろ」は、JR千歳線「新札幌」駅、地下鉄東西線「新さっぽろ」駅から、ともに徒歩4分にある、30階建て全220戸の大型マンション。「ペデストリアンデッキ」(歩行者専用通路)など冬場を快適に過ごせる工夫が随所に盛り込まれた物件だ。北海道では、このような駅周辺の再開発タワーマンションが飛ぶように売れている。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。
「プレミストタワー新さっぽろ」の名称に、「新さっぽろ」が使われた理由は?
「プレミストタワー新さっぽろ」が建設されるのは、北海道札幌市厚別区(あつべつく)。JR千歳線「新札幌」駅から徒歩4分。そして、地下鉄東西線「新さっぽろ」駅からも徒歩4分となる再開発エリア内だ。JRの駅名が「新札幌」で、地下鉄の駅名が「新さっぽろ」と表記される。実は、札幌駅でも、地下鉄駅はさっぽろ駅と表記され、JR駅と区別される。
北海道で地下鉄駅が直結しているJRの駅は、「札幌(さっぽろ)」駅と「新札幌(新さっぽろ)」駅の2カ所だけなのだが、JR「札幌」駅と地下鉄「さっぽろ」駅は、間に地下街を経由するので、「直結」とはいえないそうだ。厳密にJRと地下鉄の駅が直結しているのは、北海道では「新札幌(新さっぽろ)」だけなのである。
その「新札幌(新さっぽろ)」で、「プレミストタワー新さっぽろ」は、地下鉄の駅名をマンション名に付けている。あえて「新さっぽろ」とし、“地下鉄推し”としているわけだ。
その理由を説明したい。新札幌駅はJRの快速で札幌駅まで1駅で、所要時間は8分とか9分。対して、地下鉄新さっぽろ駅からさっぽろ駅へは、途中の大通駅で乗り換えなければならず、所要時間は30分近い。
それだけの時間差があれば、JR利用者が多くなるはずで、マンション名にも「新札幌」を使ってしかるべきだ。そう思うかもしれない。
しかし、地下鉄駅名の「新さっぽろ」をマンション名に採用したのは、冬の時期、多くの人が移動には地下ルートを選ぶからだ。その理由は、北海道在住者いわゆる道民ならば、すぐに分かる。だが、道外の人には分からないだろう。
理由は、「JRだと外に出なければならないから」だ。ここでいう「外」とは、JRのホームを指す。電車に乗る際、ホームに出る必要があり、そのホームは外気にさらされる。ほんの短い時間だが、冬の厳しい寒さを直に頬で感じることになる。その点、「新さっぽろ」駅から地下鉄に乗れば、外気に触れることなく、札幌駅や大通駅に行くことができる。そのほうがよいと思う人が多いため、所要時間が3倍くらいかかる地下鉄ルートが選択される。
実際には、厳寒の時期、JR千歳線は遅延が発生しやすいので、時間に正確な地下鉄が好まれる、という事情もある。いずれにせよ、札幌市内では地下鉄の人気が高い。だから、マンション名も「新さっぽろ」なのである。
【完売】プレミストタワー新さっぽろ(※新築時のデータです)
- 価格
- 3,440万円~7,210万円
- 完成時期
- 2023年7月下旬予定
- 北海道札幌市厚別区厚別中央1条6丁目493-37他
- JR千歳線「新札幌」駅から徒歩4分 他
- 間取り
- 1LDK~4LDK
- 専有面積
- 50.05㎡~92.33㎡
- 総戸数
- 220戸
- 売主
- 大和ハウス工業
- 施工会社
- フジタ・大成建設特定建設工事共同企業体
※データは2022年2月16日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
駅や商業施設へは、屋根付きガラスで覆われた
「ペデストリアンデッキ」で移動!
新さっぽろ(新札幌)駅近くで建設されている再開発マンション「プレミストタワー新さっぽろ」では、道民の期待に応えるため、特別な工夫が盛り込まれている。
それは、マンションから駅、そして商業施設とホテル、医療施設などが、屋根付きのガラスで覆われた「ペデストリアンデッキ」(「アクティブリンク」と呼ぶ屋内空中歩廊)で結ばれ、冬の間も外気にさらされることなく、生活ができるようになっているのだ。
この未来都市のような快適さが人気を呼び、地上30階建て全220戸の「プレミストタワー新さっぽろ」は2021年6月に行われた第1期1次販売において、販売された118戸が短期間に完売する人気となった。しかしながら、価格の安さで人気になったわけではない。
第1期では、約50㎡の1LDKで3520万円~、3LDKの多くが5000万円台だった。平均面積が約75㎡で、間取りは1LDKから4LDK。大型の4LDK住戸は7000万円台後半だ。
6000万円台、7000万円台の住戸が多いので、むしろ価格が高いマンションとみなされている。札幌の中心エリアから離れ、周辺ベッドタウンに建設されるマンションとしては、驚くほど高い、ともいえる。
新札幌(新さっぽろ)駅周辺には、以前からマンションや一戸建てが多く建設されており、駅から住宅地に向かうバス路線も多い。バスを使う住宅であれば、価格は抑えられる。新札幌(新さっぽろ)は、マイホームを手頃な価格で購入しやすい場所だったわけだ。その評価を一変させる価格設定のマンションとして、「プレミストタワー新さっぽろ」は登場し、それでも高い人気になっている。
北海道においては、それほど駅周辺再開発超高層マンションが人気になっているということでもある。
「プレミストタワー新さっぽろ」は、暖かい空気が室内を循環する換気システムを採用
「プレミストタワー新さっぽろ」は、建物のつくりもよい。地上30階建ての建物は、全国でもまだ数が少ない「ZEH-M」(ゼッチ・マンション・エネルギー消費をゼロに限りなく近づけることを目標とする省エネマンション)実証事業に認定され、断熱等性能等級で最高ランクの等級「4」を取得。また、壁や窓の断熱性を高めるだけでなく、「ロスナイセントラル換気システム」を採用する。
これは、24時間換気システムで室内の空気を入れ換えるとき、冬は室内から排出される暖かい空気と屋外から取り入れる冷たい空気で熱交換を行い、新鮮で暖かい空気が室内を循環するシステム。厳寒の北海道にはありがたいが、お金のかかる設備でもある。
さらに、隣接地に「ガスコージェネレーション施設」(ガスから電気をつくる発電システム)があることで、災害による停電が発生したときも、非常用電源が確保される、という安心材料もある。
このほか、ワーキングラウンジやパーティールーム、フィットネスルーム、スカイラウンジ、そして上層階に設置されるスカイゲストルームが3つ用意されるなど、共用施設が充実しているのも特徴だ。
また、その建設地は、JR千歳線からよく見える場所で、目立つマンションになる。このように、車窓からよく見えるマンションは、「あんなマンションに住んでみたい」と憧れを集めることになる。それは、中古で売りやすいことを意味し、資産価値を高く維持する要因となる。
雪かき不要の再開発駅前マンションは、50代以上に人気
札幌市内では、ここ数年、駅に近い再開発超高層マンションが複数分譲され、いずれも人気になっている。しかも、その購入者に50歳以上が多いのも北海道ならではの特徴。購入者の半数が50歳以上になることも珍しくない。
50歳以上は、それまで住んでいた一戸建てを残したまま、再開発の超高層マンションを購入する。買い替えではなく、買い足しをするわけだ。それは、駅に近い超高層マンションであれば、中古になっても値下がりしにくく、子供に残しても喜ばれることが分かっているから。預貯金を取り崩し、新たにローンを組んでも損はない、と考えている。
そしてなにより、冬の間も快適に暮らせることの魅力が大きい。一戸建てに住めば、冬の間、屋根の雪下ろしや道路の雪かきをしなければならない。雪の量によっては、一日に何度も雪下ろし、雪かきを行う。それが、マンション暮らしならば、管理スタッフが行ってくれることにより、不要となるのだ。
大草原が広がる雄大な場所よりも、駅に近く、屋根付き通路でつながる再開発の街、そして駅直結の再開発超高層マンションが大人気となる。それが、過酷な冬を乗り越えなければならない北海道の現実なのである。
東京、大阪などの居住者も注目
ただし、「プレミストタワー新さっぽろ」のように、3LDKで5000万円以上になると、簡単に「買い足し」できる人は限られる。一部は現金で、残りはローンを組んで、という人が多くなる。
そういう人のために、「プレミストタワー新さっぽろ」では、リバースモーゲージローンも用意されている。対象は60歳以上の購入者で、ノンリコース型になっているのも特徴だ。ノンリコースを簡単に説明すると、最終的に精算をする際、銀行
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なお、「プレミストタワー新さっぽろ」の購入者のうち、約15%は道外在住者。東京や大阪などからも注目されるマンションになっているわけだ。
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