新築マンション「調布ワンダーランドプロジェクト」は、西調布駅から徒歩10分にある全220戸の大型物件。東京都心の新築マンションは高額化、今注目は郊外マンションに集まっている。中でも調布は、都心への通勤時間が短く、駅前再開発が進んでいることから注目度が増している。「調布ワンダーランドプロジェクト」も第1期3次まで全戸完売を続けるなど、販売は絶好調だ。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。
都心物件が平均価格を押し上げている今、郊外が狙い目?
首都圏新築マンションの平均価格がバブル期を超えた、というニュースが何度も出されている。金額で言うと、6000万円台を少し超えたあたりだ。
では、30年ほど前のバブル期、首都圏で新築マンション3LDKが6000万円そこそこで購入できたのは、どのあたりだったか。JR山手線内側では、まったく無理だった。23区内でも、足立区や北区の一部で6000万円台の3LDKを探すことができたが、大部分の新築3LDK価格はもっと高かった。
バブル期に6000万円台・3LDKが購入できたのは、主に郊外。多摩ニュータウンや港北ニュータウン、千葉ニュータウンなどで探すことができたし、横浜市内で相鉄いずみ野線緑園都市駅の駅前で分譲された大規模マンションが、まさにその価格水準だったことが思い出される。
埼玉県の与野駅周辺や千葉県の海浜幕張駅、検見川浜駅あたりも、同レベルだった。それに比べると、現在の郊外エリアは、「新築マンションの平均価格がバブル期を超えた」とされるなか、まだまだ安い印象がある。
平均価格が高くなったのは、山手線内側の純都心部で建設される都心マンションが高額であること。そして、首都圏で1年間に発売される新築分譲マンションの戸数がバブル期の3分の1程度まで減り、都心高額マンションの影響が強まったことが理由だろう。高額化した都心物件が平均価格を引き上げているわけだ。
【完売】調布ワンダーランドプロジェクト(※新築時のデータです)
- 価格
- 3,900万円台~7,400万円台 ※100万円単位(予定)
- 完成時期
- 2023年2月下旬(予定)
- 東京都調布市多摩川1丁目30-1他(地番)
- 京王線「西調布」駅 徒歩10分他
- 間取り
- 2LDK+S(納戸)~4LDK
- 専有面積
- 65.64㎡~87.30㎡
- 総戸数
- 220戸
- 売主
- パラダイスリゾート
- 施工会社
- 多田建設
※データは2022年9月21日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
調布は、都心への交通利便性と再開発で人気
といっても、郊外でも新築マンションの3LDKが6000万円台、7000万円台で分譲されているエリアはいくつかある。それは、郊外でも街の魅力が大きい場所で、たとえば神奈川県の武蔵小杉駅やたまプラーザ駅周辺、そして東京市部の調布駅周辺エリア。まさにこの「3LDKが6000万円台、7000万円台」という水準の場所となる。
調布駅の場合、京王線の特急停車駅であり、所要時間は、特急利用で新宿駅まで約16分だ。京王線は朝の混雑度が高く、電車の渋滞が起きやすいのがネックになるのだが、それでも都心への通勤時間が短い調布駅周辺は以前から人気が高い。
実際、2021年に調布市内で供給されたマンションは平均価格が約6200万円、平均面積は約61㎡というデータがある。そんなに広くなくても、十分に高いわけだ。
価格が上がっている理由はもう一つある。それは、調布駅周辺の再開発が進み、街の魅力が増していること。2012年にホームが地下化され、地上部には大きな駅前広場が出来た。駅の南口側と北口側の行き来がしやすくなっているし、2017年に開業したトリエ京王調布A館、B館、C館など大型の商業ビルが次々に誕生している。
街の魅力が増したおかげで、調布駅から歩いて10分以内の新築マンション価格が大きく上昇してしまった。「調布ワンダーランドプロジェクト」は、この調布駅を生活圏とするマンションだ。
「調布ワンダーランドプロジェクト」の価格は、3LDKが3900万円~
ただし、「調布ワンダーランドプロジェクト」は「3LDKが6000万円台から」というような価格水準ではない。価格帯はかなり魅力的だ。取材時点で公表されている予定価格では、下記のようになっている。
70㎡・3LDK 4800万円台~
南西向き4LDK 5700万円台~
これなら、手が届くという人が多いはずだ。ただ、「調布ワンダーランドプロジェクト」の建設地は調布駅の駅近ゾーンではない。西調布駅からは徒歩10分だが、調布駅からは、歩いて20分となる。駅から徒歩20分のマンションなど、買うべきではないと考える人もいるだろう。リセールバリューが低く、資産価値が低いと考えられがちであるからだ。
ところが、調布駅周辺では、駅から離れている分、価格が抑えられている新築マンションがこれまでも複数発売され、いずれも好調に売れてきたという歴史がある。「駅から離れても、ここならいいか」と考える人が多く、「駅遠マンション」で人気物件が出やすい場所なのである。
実際、「調布ワンダーランドプロジェクト」も第1期1次・第1期2次・第1期3次で全戸完売を続けている。
「調布ワンダーランドプロジェクト」のメリットは、生活利便性の高さと静かな環境
その理由は、何か。調布駅から離れる一方で、多摩川に近く、静かで、落ち着いた住宅エリアであることが大きい。
「調布ワンダーランドプロジェクト」の場合、多摩川まで約780m・徒歩10分となり、ゴルフやテニスなどを楽しむことができる「東宝調布スポーツパーク」が、約350m・徒歩5分。生活利便施設では、歩いて10分以内に3つのスーパーマーケットがあり、目の前にはコンビニもある。
ホームセンターが徒歩3分だし、近年は同マンション周辺におしゃれなカフェなど店の数が次々に誕生している。また、学区の調布市立多摩川小学校まで徒歩7分、調布市立第五中学校まで徒歩7分など、保育園から中学校までの教育施設や医療施設が身近にそろう。
調布駅から離れているが、生活利便施設が近く、生活はしやすい。そして、静かだし、住環境も良い。そこまで条件がそろい、最後に「調布駅まで歩く以外の交通手段がある」ということなら、駅から離れたマンションでもよし、とする人が多い場所なのだ。
最寄り駅まで歩く以外の交通手段には、バスや別の駅の利用などがある。「調布ワンダーランドプロジェクト」の場合は、調布駅の隣駅となる西調布駅が近く、建設地から同駅まで徒歩10分となる。西調布駅から電車に乗り、調布駅で特急、急行、区間急行などに乗り換える人が多い。
また、調布駅まで自転車利用ならば、約7分。「調布ワンダーランドプロジェクト」前のバス停から調布市のコミュニティバスも利用可能だ。
「調布ワンダーランドプロジェクト」の特徴は、広い住戸と充実した室内スペック
「調布ワンダーランドプロジェクト」は、建物の質も高い。タイル張り部分が多い外観はアースカラーを基調とし、落ち着いた色合いだ。バルコニーにガラス手すりを採用するだけでなく、建物の裏側にあたる共用廊下側にもガラス手すりを採用。豪華な建物を印象づける。
全220戸の大規模で、4棟に分けられた住戸は全戸南東向きと南西向き。2層吹き抜けのエントランスホールに加え、ひさし付きの車寄せを設けたサブエントランスもしつらえられる。
中庭を望むラウンジや、調布の花火を楽しむことができるスカイデッキも設けられる計画だ。また、各住戸の玄関キーは「ラクセスキー」と呼ばれるもので、ポケットやバッグに玄関キーを入れているだけで、オートロックが解除される仕組みになる。
住戸は約60㎡〜88㎡の2LDK+S〜4LDK。約69㎡の3LDKが中心となり、80㎡超の大型4LDKが複数用意されている。これも「調布ワンダーランドプロジェクト」の特徴と言えるだろう。
住戸内設備も充実している。床暖房、キッチンのディスポーザー(生ゴミ粉砕処理機)、食器洗い乾燥機が標準設置される。システムキッチンのカウンターは人工大理石でも上位クラスのフィオレストーンが採用される。そして、ガラストップのガスコンロや引き出しがゆっくり静かに閉まるソフトクロージング機能も標準設置となる。
一方、浴室にはミストサウナが設置され、最先端のライン照明も採用される(一部住戸除く)。トイレは、手洗いが別に設置され、便器は全自動おそうじトイレのパナソニック社製「アラウーノ」が付く。室内設備は、フルスペックと呼べる充実ぶりである。
「調布ワンダーランドプロジェクト」は、コロナ禍で家時間が増えたファミリー、そして、都心近くにの郊外に住み、電車に乗る時間をなるべく短くしたいという人にとって、狙い目のマンションといえそうだ。
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