2026年に販売開始の新築マンションで注目物件はどれか? 毎年調査している新築マンション「販売前人気倍率」で高倍率となったマンションを紹介しよう。今年、新築マンションを購入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてほしい。(住宅評論家・櫻井幸雄)
最新の新築マンション「販売前人気倍率」を公開
新築分譲されるマンションの中から、人気物件を販売開始前に知る手立てはないだろうか。そんな目的で調査しているのが「新築マンション販売前人気倍率」だ。
これは、物件ホームページに集まってくる「資料請求数」を調べ、販売総戸数との割合から人気度を測るもの。筆者のオフィシャルサイトでは「事前人気倍率」と呼んでいる。
この販売前人気倍率は、2012年から定期的に調査・発表を行っており、最新版が公開された。調査期間は、2025年7月1日から9月30日までである。
この調査で明らかになった「これからの人気マンション」の多くが、今まさに販売開始もしくは、販売間近になっている。つまり、「最新の人気マンション」がいち早くわかる目安になるわけだ。
「そんなマンションがあるなら、早めに知っておきたかった」と悔しい思いをしないために、最新の人気マンションを全国からピックアップして紹介しよう。
人気倍率10倍以上の人気新築マンションは?
「販売前人気倍率」で、注目物件の目安となるのは倍率2以上となるのが条件。今回の調査では、全国で20物件が2倍以上の高倍率マンションとなった。
さらに、20物件の中で短期間で完売する可能性が高い「倍率10倍以上」となったのは、全国で11物件だった。なお、価格は2025年秋の調査時点ではすべて未定となっている。
ザ・ライオンズ本郷
今回の調査で最高倍率となったのは「ザ・ライオンズ本郷」で驚異の43.8倍だ。
東京都文京区に建設される都心マンションだが、人気のタワマンではない。地下1階、地上14階建て、全60戸となるので、小規模マンションに分類される。
多くの人が注目する理由は、JR山手線の内側という純粋な都心部で、都営三田線水道橋駅から徒歩3分。JR中央線・総武線の水道橋駅から徒歩6分という便利な場所であること。
そして、周囲に学校が多く教育環境の良さも子育てファミリーに響くはずだ。それでいて目立つタワマンではないので、価格はそこまで高くないだろう、と期待する人が多かった。
調査後に販売開始された価格をみると、57.93㎡から77.03㎡の2LDK、3LDKが1億5300万円から2億7700万円など。決して「割安」ではないが、便利な純都心なので、順当な設定といえるだろう。
Brillia 早稲田鶴巻町、プラウド自由が丘ヒルトップ
次に販売前倍率が高かったマンションとして、「Brillia 早稲田鶴巻町」(28.3倍)と「プラウド自由が丘ヒルトップ」(25.9倍)がある。
「Brillia 早稲田鶴巻町」も、JR山手線内側立地の純都心マンション。販売開始された価格は1LDKと3LDKが7470万円から1億5710万円だった。これは1月中旬に行われた第1期1次の価格となり、その後も販売が続く予定だ。
「プラウド自由が丘ヒルトップ」は、東急東横線自由が丘駅を最寄りとするマンションで、同駅から徒歩10分となる。目黒通りに面する場所だが、自由が丘のマンションは、線路や幹線道路に近い場所となることが多く、それを承知している人は気にしないはずだ。
それよりも、自由が丘駅から徒歩10分という立地条件に注目すべきだろう。自由が丘において、駅徒歩圏の新築分譲マンションは希少性が高い。加えて、目黒通りは朝の時間帯にバス専用レーンがあり、目黒駅までのバスルートが快適という利点がある。そのことを知っている人には絶好の立地となるはずだ。
2026年前半に注目!首都圏の2大新築マンション
戸数規模が100戸を超える物件で、販売前倍率が高い事例には、注目マンションがそろっている。その代表が「ブランズタワー横浜北仲」と「プレミストタワー船橋」だ。
ブランズタワー横浜北仲
「ブランズタワー横浜北仲」は全704戸で、販売前倍率が13.0倍となった。
同マンションは、横浜みなとみらい21地区の隣接地、北仲の新街区・ハーバーステージ横浜に建設される地上40階建ての超高層タワーマンション。定期借地権方式のマンション(以下、定借マンション)でもある。
近年、定借マンションは価格が上昇している。以前のように2割から3割安いといえる状況ではなくなった。しかし、建物の質は高くなっている。
2割から3割安いといわれた時代の定借マンションは、建物の質は正直に言って「それなり」だった。もちろん、耐震性能や耐久性は規定の水準に達していた。が、設備仕様は賃貸マンション並みと呼べるもので、ディスポーザーも食器洗い乾燥機も付かず、下がり天井が出まくっていた。
それでも、人気が高かったのは、投資目的で購入する人が多かったから。転売ではなく、賃貸に出す目的で購入されがちだったのだ。自分で住むのではなく、人に貸すのであれば、設備仕様のレベルが低くても問題なし。賃貸で借りる人も立地が良く、家賃が安ければそれで満足した。そういう定借マンションが2割から3割安かったのである。
これに対し、現在の定借マンションは設備仕様のレベルを上げ、新築分譲マンションの中でも高い水準としている。その結果、さほど安くない。周辺の相場と比べて、1割程度安いくらいになることが多い。おそらく「ブランズタワー横浜北仲」もそのような価格設定となるだろう。
それでも定借マンションの人気は高く、すでに販売が始まっている定借マンションの「パークタワー渋谷笹塚」も大人気だ。ちなみに、同マンションは昨年第1期・第2期販売が行われ、合わせて380戸が登録完売した。
その価格設定は、1LDKで8300万円台、3LDKが1億5900万円台、上層階プレミアムフロアの3LDKが2億9700万円台など(第2期)。横浜市の「ブランズタワー横浜北仲」は、それよりも安くなるかどうか…期待が高まっている。
プレミストタワー船橋
「プレミストタワー船橋」の販売前倍率は8.5倍だった。地上51階、地下1階、総戸数677戸で千葉県最高層の超高層マンションとなり、商業施設などと一体開発される。
JR総武線・東武アーバンパークライン船橋駅から徒歩2分。京成本線 京成船橋駅からは徒歩4分である。注目すべき特性が多く、販売開始前から注目する人が多い。
販売は2026年2月から開始される予定で、取材時点で価格は未定。販売センターを報道陣に公開した際、70㎡台の3LDKで1億円を超えるのではないか、という価格の目安が提示された程度だ。
2026年に新築マンションの購入を検討している方は、これらのマンションに注目してみてはいかがだろうか。
◆ダイヤモンド不動産研究所では、東京都以外の「販売前人気倍率」の高い新築マンションについても解説しています◆
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