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「プレミストタワー靱本町」の価格や特徴を分析! 2021年上半期、大阪府内で最も売れた理由は?

2022年1月21日公開(2024年9月30日更新)
櫻井幸雄:住宅評論家

新築マンション「プレミストタワー靱本町(うつぼほんまち)」は、Osaka Metro四つ橋線・御堂筋線・中央線の本町駅から徒歩1分、36階建て全350戸の大規模タワーで、2021年上半期に大阪府内で最も売れたマンションとなった。駅近、エリア性に加え、建物や室内スペックの品質の高さに人気の理由がある。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。

「プレミストタワー靱本町」の人気の理由は?

 「プレミストタワー靱本町」は、2021年上半期で成約戸数が大阪府内で第1位になった(2021年7月、MRC調べ)マンションである。そのことを示す大きな看板が販売センターに掲げられている。

 売れ行き好調である理由は、大阪の中心エリア・本町のゾーンに立地し、目立つ超高層マンションであること。また、本町駅から徒歩1分にあり、建物が高品質であることも高評価の理由だろう。

 ただし、立地がピカイチかというと、そうとは言い切れず、価格が割安というわけでもない。立地に関していえば、「本町駅から徒歩1分」ではあるが、御堂筋から離れ、四つ橋筋に面している。「本町のマンション」と聞いて、御堂筋に近い場所を想像した人は、少々残念な思いを抱くかもしれない。

 ただし、大阪の人であれば「靱」の文字で御堂筋の西側にある靱公園を思い浮かべるはずなので、御堂筋ではなく、四つ橋筋沿いであることは想定内となるだろう。そして、御堂筋ではなく四つ橋筋に面していることで、生まれる利点もある。

 というのも、御堂筋に面した場所は、ショップや飲食店が立ち並び、御堂筋に近いマンションは一歩奥に入った場所に建つことになるからだ。これに対して、「プレミストタワー靱本町」は、エントランスが四つ橋筋に面しており、非常に目立つマンションとなる。目立つことを意識し、ガラス張りの堂々たるエントランスを備える。

 大きな通りに面しても、御堂筋ほど騒がしくないのも、「プレミストタワー靱本町」の立地特性となる。さらに、2031年開業予定の新しい地下鉄「なにわ筋線」を利用しやすい立地であることも、同マンションの注目点となる。現実的に、長所の多い立地なのだ。

【完売】プレミストタワー靱本町(※新築時のデータです)

価格
4,550万円~1億7,780万円
完成時期
2023年4月予定
  • 大阪府大阪市西区靱本町一丁目60番3(地番)
  • Osaka Metro四つ橋線「本町」駅から徒歩1分 他
間取り
1LDK~3LDK
専有面積
42.07㎡ ~ 103.10㎡
総戸数
350戸
売主
大和ハウス工業
施工会社
長谷工コーポレーション

※データは2022年1月18日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

「プレミストタワー靱本町」の価格は?

 次に、「プレミストタワー靱本町」の価格について説明しよう。11月下旬に購入可能だった住戸をみると、42.07㎡〜170.45㎡(1LDK〜3LDK)が、4550万円〜2億5800万円となる。

 最多価格帯でみると、1LDKが5000万円台、2LDKが7000万円台、3LDKが8000万円台となっている。

 大阪中心地の新築分譲マンションとしては、標準的な価格設定といえる。といっても、標準的な価格だから、安い、というわけではない。大阪中心エリアの新築マンションにおける「標準的な価格設定」には、「ずいぶん高くなった」と言う声があるからだ。

 「高くなった」といわれるのは、2013年頃、本町周辺で超高層マンションが増え始めた頃の価格水準と比べてしまうからだろう。

 当時、本町の大阪厚生年金会館跡地に建設された「大阪ひびきの街 ザ・サンクタスタワー」が爆発的人気になった。2013年の新築分譲時、「大阪ひびきの街 ザ・サンクタスタワー」は約80㎡の3LDKが4000万円台から、約57㎡台の2LDKが2600万円台からの価格設定だった。

 分譲当時も「安い」と言われたが、今から考えると、破格に安かった。その後、東京でも、名古屋でも、大阪でもマンション価格が大きく上昇しているので、2013年当時と比べて「高くなった」のは致し方ない。

 ちなみに、「大阪ひびきの街 ザ・サンクタスタワー」の住戸は、現在中古市場で新築分譲時の倍近くまで値上がりしている。

「プレミストタワー靱本町」の特徴は?

「プレミストタワー靫本町」モデルルーム
「プレミストタワー靫本町」モデルルーム

 今、日本中で人気が高いのは、駅に近く、大規模の超高層マンションだ。便利であるし、目立つ。立派なエントランスがあり、スカイラウンジ、ゲストルームなど共用施設が充実するのが人気の理由だ。

 「プレミストタワー靱本町」は、その条件を満たすマンションと評価される。

 その建物は、「日建ハウジングシステム」がデザイン監修を行っている。「日建ハウジングシステム」は日本一の設計集団とされる日建設計のグループ会社で、住宅の設計デザインを担当する。日建ハウジングシステムのデザインであることを示すように、四つ橋筋に面したエントランスは天井高が約7メートルもあり、前述したようにガラス張りで目立つ。

 また、駐車場のゲートはETC登録で開閉するようになっているといった特徴もある。このシステム、開閉の反応が早いだけでなく、登録変更も早い。車を入れ替えたときも、駐車場入り口のセンサーにETCカードをかざすことで変更が可能になる。これは、意外にうれしい工夫となる。

 「プレミストタワー靱本町」は建物のつくりや設備仕様のレベルも高い。住戸内は天井高が2m60㎝以上あり、上層の特殊フロアは、天井高3mに。床面から天井まで背の高いコーナーサッシ付き住戸もある。

 また、「プレミストタワー靱本町」は、「ZEH-M Oriented」でもある。これは、超高層マンションで、次世代省エネの基準である「ZEH(ゼッチ)」(年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを目指した住宅)仕様になっていることを示す。その事例はまだ少ない。

「プレミストタワー靱本町」の管理費・修繕積立金は?

 「プレミストタワー靱本町」では、分譲価格とは別に以下の費用が加算される。

▪管理準備金(購入時に一括)1万4700円〜5万9700円
▪修繕積立基金(購入時に一括)33万6600円〜136万3600円

 以上の金額が、マンション代金とは別に必要となる。それでも、これらの準備金と基金があるために、入居後のランニングコストは超高層マンションとしては抑えられている。

▪管理費(月額)1万100円〜4万1100円
▪修繕積立金(月額)5000円〜2万500円
▪インターネット使用料(月額)1760円

 つまり、毎月1万6860円〜6万3360円のランニングコストとなるわけだ。毎月のランニングコストは、共有施設が充実している超高層マンションとして抑えられているほうだ。こうしたコストもマンションの評価基準となるだろう。

 また、「プレミストタワー靱本町」の住戸はコンパクトタイプの1LDKから、2戸分の広さを持つ170㎡の特大住戸まで、プランバリエーションが多い。それも、「大阪府内で、最も成約戸数が多いマンション」になっている理由だと考えられる。

 

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