【メイツ深川住吉】は“買い”なのか?
価格・スペック・立地をプロが徹底調査!

2018年6月14日公開(2023年12月14日更新)
櫻井 幸雄

新築マンション「メイツ深川住吉」は東京都江東区の注目物件だが、本当に買いなのか、価格・スペック・立地を徹底的に調査してみた。面白みがなかったこれまでの“下町マンション”とはうってかわって、「メイツ深川住吉」はTSUTAYAとのコラボで実装する大型共用施設が要注目だ。「大手町」駅まで10分の東京メトロ半蔵門線「住吉」から徒歩7分と立地も申し分ない。価格は未公表だが、3LDKが5000万~6000万円台なら充分にお買い得と言える。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。

これまでの「下町マンション」とは大違いのワクワク感

 「メイツ深川住吉」は、江東区内の大規模マンション。それも、豊洲や東雲といった湾岸埋め立て地ではなく、内陸側=江戸時代から下町として発展してきた場所の大規模マンションだ。

 そう聞くと、「下町でよくあるパターンのマンション」と思う人もいるだろう。実際、江東区内には同様のマンションが少なくない。東京駅・大手町エリアに近くて便利、価格はお手頃、倉庫や工場跡地を活用した大規模物件…、つまり「便利」「お手頃」「大規模」の三要素を備えたマンションだ。

 この下町三要素マンションは、現実的に購入しやすく、住み始めてからの満足度も高い“お買い得物件”となりやすい。それはいいのだが、面白みのないマンションが多かったのも事実。遊び心がなく、ワクワクした気持ちにもなれないマンションになりやすかったわけだ。

 都心に近いマンションを納得価格で購入できるのだから、それ以上は望むべきではない。そんなあきらめにも似た気分が“下町三要素マンション”にはあった。

「メイツ深川住吉」は、TSUTAYAとのコラボレーションで実現する大型共用施設だ

【完売】メイツ深川住吉(※新築時のデータです)

価格
完成時期
平成32年2月下旬予定
  • 東京都江東区扇橋一丁目13番6(地番)
  • 東京メトロ半蔵門線「住吉」駅徒歩7分
間取り
2LDK~4LDK
専有面積
59.41㎡~87.95㎡
総戸数
444戸
売主
名鉄不動産株式会社
施工会社
長谷工コーポレーション

※データは2018年6月14日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

TSUTAYAとのコラボで実現する大型共用施設

 正直に告白すると、「メイツ深川住吉」も同様のマンションではないか、との思いがあった。しかし、その内容を取材すると、これは並のマンションではない、との思いを強くした。これまでにない工夫が多く、ワクワクするマンションだ。

 そのことを感じとる購入検討者が多いのだろう。「メイツ深川住吉」は、販売開始前から資料請求が殺到する大注目物件になっている。

 「メイツ深川住吉」は、名鉄不動産の創立60周年記念事業として開発されるマンションだ。同じ名鉄グループの名鉄運輸倉庫跡地を舞台に、記念事業としていくつもの提案、新しい工夫が盛り込まれる。

 工夫の代表が、TSUTAYAとのコラボレーションで実現する大型共用施設だ。TSUTAYAについてはいまさら説明するまでもないだろう。

 単なる書店ではなく、BOOK&CAFEスタイルの店舗を六本木ヒルズや渋谷で展開。書店を中心にした生活提案などで進化を続ける書店業界の革命児だ。そのTSUTAYAが、不動産会社とコラボレーションし、マンションの共用施設をつくった。

 その内容は驚きにみちている。

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4つの住宅棟に総戸数444戸+共用棟「アネックス」

 「メイツ深川住吉」は全444戸と戸数規模が大きく、住宅棟は4つに分かれる。TSUTAYAが名鉄不動産とコラボレーションしてつくる共用施設は、住宅棟内ではなく、独立した共用棟「アネックス」として設けられる。

 「アネックス」は3階建てで、外観はタイル張りの柱にガラス面が多く、外国の大学キャンパスでみかけるネオ・クラシカルな図書館を連想させる。じつに魅力的だ。

 内部はエレベーター付きで、本を読むスペースだけでなく、リラックスコミュニティフロア(集会室)や、プレイ&スタディフロア、ゲストルーム&ミーティングルームなど目的に応じたスペース分けが行われ、屋上にはテラスガーデンが設けられる。

 もちろん、メインとなるのはライブラリー。2層吹き抜けの図書スペースを中心に約1万冊の蔵書がジャンル分けして収められ、毎月雑誌と年1回新刊書籍が加えられる計画だ。コミックもあるし、料理や趣味の本、深川の歴史を探る本を集めたコーナーも設けられるという。将来は居住者の本の持ち込みも検討されており、図書館としての充実も楽しみになる。

 図書スペースには飲み物の持ち込みができ、館内に飲み物の自動販売機も設置される。休日の午後は混んだ商業施設に出かけるより、マンション内でゆっくり過ごすといった暮らし方が実現するだろう。

 TSUTAYAが、マンション内のライブラリー(図書スペース)を手がけたケースはこれまでもあった。しかし、今回のように大型の共用施設全体でコラボレーション参画するのははじめて。それだけに、実際にどんな生活が実現するのだろう、と期待が膨らむ。

70㎡の3LDK中心で、2万円を切る管理費・修繕積立金も魅力

 「メイツ深川住吉」の特徴は、共用棟「アネックス」だけではない。建物のクオリティも驚くほど高い。

 たとえば、建物の外壁はアースカラーのタイル張り部分が多く、エントランスアプローチでは石積みと樹木が迎える。エントランスに続くロビーは2層吹き抜けで、行灯をモチーフにした光柱を設置。ガラス越しに中庭の樹木を眺める、といった贅をこらしたマンションとなる計画だ。

 敷地内に約7000本の植栽を施し、マンション内に認可保育園を誘致予定。敷地内の駐車場はすべて自走式で、機械式駐車場を設けない。これにより、将来の維持不安をなくす計画だ。

 建物の質や共用施設の魅力は高めるが、運営維持にお金がかかる施設、設備は入れない。その結果、毎月の管理費、修繕積立金を抑える方向も打ち出されている。平均的な70㎡3LDKで、毎月の管理費・修繕積立金合計は2万円を切る水準になる予定。その点に魅力を感じる人も多いだろう。

 住戸は平均70㎡の3LDK中心で、二重床、二重天井を採用。キッチンにはディスポーザー(生ゴミ粉砕処理機)と食器洗い乾燥機、御影石のカウンターを標準設置。浴室にはミストサウナも標準設置される。

 首都圏のマンション施工で34.5%のシェアをもつ長谷工コーポレーションが設計施工を行い、同社グループで江東区エリアの大規模マンション販売の経験豊富な長谷工アーベストも参加。“下町三要素のお買い得マンション”に精通するプロが集結している、という安心材料もある。

7月から販売開始、価格は5000万円台〜6000万円台か

 最後に、「メイツ深川住吉」の立地のよさにもふれておきたい。

 「メイツ深川住吉」の建設地は、東京メトロ半蔵門線・都営新宿線「住吉」駅から徒歩7分で、同駅からは半蔵門線で「大手町」駅まで10分の所有時間。駅から徒歩7分という立地が便利だし、半蔵門線ならば朝のラッシュ時も混雑度が緩やかという長所もある。便利な場所の中でも、とくに便利な立地条件といえる。

 建設地は、小名木川沿いの緑地帯に面した場所。江戸時代から続く住宅エリアで、周囲には猿江恩賜公園や木場公園、横十間川親水公園など、緑の空間が多い。そして、深夜1時まで営業のスーパーマーケット、ライフ深川猿江店まで徒歩6分となり、錦糸町駅周辺の商業エリアやイトーヨーカドーを中心にした商業施設アリオ北砂まで自転車で6分程度。立地の魅力も多いわけだ。

 「メイツ深川住吉」は7月中旬から販売が始まる予定で、6月はじめの取材時点では価格未定。従来の相場観では、3LDKが5000万円台〜6000万円台といったところ。「メイツ深川住吉」も同様の価格設定になれば、十分にお買い得と評価される。

 

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