新築マンション「グランドシティタワー月島」は、東京メトロ有楽町線、都営大江戸線「月島」駅から徒歩5分に建つ58階建て全1285戸の大規模タワーだ。月島の代名詞とも言える「もんじゃストリート」沿いという好立地にある。価格、メリット、デメリットを探るため、モデルルームに潜入取材を行った。(画像)完成外観予想図/出典:公式ホームページから
湾岸地区で一番高額なエリアに誕生する「グランドシティタワー月島」
割安な価格と開放的な住環境が評価され、空前の人気となっているのが、東京オリンピック選手村跡地に建つ「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」だが、その最寄り駅は「勝どき」だ。
そして、その隣駅が、今回紹介する「グランドシティタワー月島」のある「月島」となる。
「湾岸エリア」とは、港区、品川区、中央区、江東区の一部にあたる東京湾岸地区のことだが、湾岸エリアのマンションというと、勝どき・月島のある中央区から、豊洲、東雲、有明などがある江東区にかけての物件を指すことが多い。
その湾岸エリアの物件で一番価格が高いのが、「月島」だ。「勝どき」と比べても1〜2割ほど、相場は高くなっている。
有名なタワーマンションが林立する湾岸エリアでも「月島」が高いステータスを維持している理由は、何といっても立地の良さにある。そもそも月島は、築地へ徒歩圏内、銀座へも2キロと都心の好立地であることに加え、「勝どき」や「豊洲」が1路線しか使えないのに対し、「月島」は有楽町線、大江戸線の2路線が使える。
特に、「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の引き渡しが始まる2024年以降、勝どき駅はかなりの混雑が予想され、月島駅を利用したいという人は増えている。
また、「もんじゃストリート」に代表される庶民的な下町の情緒もある。その人気の「月島」に、このエリア最高層となる大型タワーマンションが誕生するとあって、「グランドシティタワー月島」には、モデルルーム公開前から大きな注目が集まっていた。
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グランドシティタワー月島(物件詳細はこちら)
- 価格
- ー
- 完成時期
- 2026年12月下旬予定
- 東京都中央区月島三丁目3300番他(地番)
- 東京メトロ有楽町線 「月島」駅 徒歩5分
- 間取り
- 1LDK~3LDK
- 専有面積
- 37.66㎡~91.25㎡
- 総戸数
- 1,285戸(非分譲住戸340戸、その他住戸30戸(※1)含む、他店舗等25区画あり)
- 売主
- 住友不動産株式会社、東京建物株式会社、大和ハウス工業株式会社マンション事業本部、一般財団法人首都圏不燃建築公社
- 施工会社
- 五洋建設株式会社
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※データは2023年5月18日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
「グランドシティタワー月島」の価格、間取りは?
「グランドシティタワー月島」の売主は、住友不動産と東京建物、大和ハウス、首都圏不燃建築公社で、JV(ジョイントベンチャー)プロジェクトとなっている。
ただ、プロジェクトの中心となるのは住友不動産となるため、どんな価格が出てくるのかというのが大きな注目点となっていた。
というのも、住友不動産は業界でもかなり強気な価格を打ち出すことで有名だからだ。実際に、最近では「シティタワー新宿」で、同エリアで三井不動産が手掛ける「パークタワー西新宿」より、50万~100万円ほど高い坪単価をつけて販売している。
価格は予想よりも控えめだが、周辺相場を見るとやや高めの印象
では、潜入取材で聞き取った「グランドシティタワー月島」の第1期の価格の一部を見ていこう。
「グランドシティタワー月島」の価格帯 |
|||
---|---|---|---|
36〜39階 | 3LDK(76.37㎡) | 1億6300万円 | 北向き |
45〜49階 | 3LDK(76.37㎡) | 1億7000万円 | 北向き |
37〜39階 | 3LDK(78.98㎡) | 1億7500万円 | 西向き |
45〜49階 | 3LDK(78.98㎡) | 1億8300万円 | 西向き |
45〜49階 | 3LDK(83.74㎡) | 2億2000万円 | 南西角 |
36〜39階 | 2LDK(55.82㎡) | 1億900万円 | 南向き |
45〜49階 | 2LDK(55.82㎡) | 1億1300万円 | 南向き |
36〜39階 | 3LDK(76.37㎡) | 1億6300万円 | 北向き |
46〜49階 | 3LDK(76.37㎡) | 1億7000万円 | 北向き |
45〜49階 | 3LDK(91.25㎡) | 2億4000万円 | 北東角 |
現在、月島で一番高額なマンションは、月島駅直結の「キャピタルゲートプレイス ザ・タワー」(2015年築、53階建て全624戸)。
こちらの中古価格は、現在坪単価で600万円前後で取引されているケースが多い。また、勝どき駅直結の人気新築マンション「パークタワー勝どきミッド/サウス」の平均坪単価は、500万~550万円。
月島は、勝どきより1~2割程度高くなるとしても、坪単価600万円台前半でもよさそうなものだが、「グランドシティタワー月島」の平均坪単価は、700万円に迫る価格になりそうだ。
また、上の価格を見てわかるように、通常なら階数が上がるごとに数十万円ずつ上がっていく価格が、35~39階、45~49階など、景観や間取りがほぼ同じ条件では価格は変わらない。これは、住友不動産の値付けの特徴と言える。そのため、できるだけ上階を狙うのがおすすめだ。
しかし、こちらも住友不動産の特徴と言えるかもしれないが、第1期の顧客反応次第で、その後の価格を大幅に上げてくることがある。結果として、下層階の方が先に売り出した上層階よりも高くなるケースもあるので、要注意だ。
間取りについては下記の通りになっている。
間取り:N75-Aタイプ 3LDK 76.37㎡
価格:1億6300万円(36〜39階)
1億7000万円(45〜49階)全て北向き
間取り:W75-Btrタイプ 3LDK(78.98㎡)
価格:1億7500万円(37〜39階)
1億8300万円(45〜49階)全て西向き
間取り:W80-Atrタイプ 3LDK(83.74㎡)
価格:2億2000万円(45〜49階)全て南西角
間取り:S55-Aタイプ 2LDK(55.82㎡)
価格:1億900万円(36〜39階)
1億1300万円(45〜49階)全て南向き
間取り:N75-A‘タイプ 3LDK(76.37㎡)
価格:1億6300万円(36〜39階)
1億7000万円(46〜49階)全て北向き
間取り:E90-Atrタイプ 3LDK(91.25㎡)
価格:2億4000万円(45〜49階)全て北東角
※一部価格に間違いがあったため、
特に気になる間取りは?
間取りについてもう少し言及すると、少し前までは、タワーマンションの間取りは「田の字型」と呼ばれ、玄関から続く中央の廊下を挟み、両側に居室や水回りがあるものが多かった。
各部屋にプライベート感が生まれるという利点もあるが、玄関から中が丸見えになる、廊下部分の面積がもったいない、といった声もあり、現在は「センターイン」と呼ばれるタイプが主流となりつつある。
「グランドシティタワー月島」は、このセンターインタイプの部屋が多く、玄関を開けても部屋の中が見えず、廊下はL字型の短いタイプとなる。
価格上昇に伴い、部屋が狭くなっていく傾向にある現在、面積を有効に使えるセンターインタイプを好む人が増えている。
S-70Atrプランの間取りでは、洋室1が廊下や水回りを挟む形で他の部屋と離れているため、独立性が確保できるというメリットがある。
「グランドシティタワー月島」の設備・共用施設
「グランドシティタワー月島」の室内スペックで特筆すべき点が二つある。
一つは、玄関のキーが電子錠であること。ホテルのように、サムターンを回すことなく施錠・解錠ができるので、両手がふさがっている買い物帰りなどは非常に便利だ。
また、室内換気は、「第一種換気」を採用。給気・排気とも機械で換気する。給気口から自然に外の空気を取り込む「第三種換気」より設置費用はかかるが、気密性が高く、効果的に換気が行えるという利点がある。
そして、共有施設は、30階にパーティールーム・ビューラウンジ、3階にゲストルーム、2階には、テレワークラウンジとキッズルーム、3階屋上に「つきしまFARM」という家庭菜園のスペースを設けている。
共有施設は豪華さを控えており、維持・管理に多くの費用がかかる施設がないというのも、住友不動産の物件の特徴と言えるだろう。
「グランドシティタワー月島」のメリットは?
ではここで、「グランドシティタワー月島」のメリットとデメリットを整理しておこう。まずはメリットから説明する。
メリット1:月島のランドマークマンションになる!
「グランドシティタワー月島」は、月島で最高層のタワーマンションになることから、このエリアのランドマークマンションになることは間違いない。
湾岸エリア全般に言えることだが、月島の中古マンション価格は毎年大きく値を上げている。人気の月島エリアを代表するマンションになるということは、資産性から見れば期待できる物件だと言えるだろう。
メリット2:交通利便性の良さ
先にも述べたが、東京メトロ有楽町線、都営大江戸線の地下鉄2路線が使えるという交通利便性の良さが月島の大きな魅力だ。また、月島駅まで徒歩5分の駅近だという部分も大きな利点だと言えるだろう。
メリット3:眺望の良い部屋が多い
前述した「パークタワー勝どきミッド/サウス」だが、高い抽選倍率をつけた大人気マンションとなっているが、そのデメリットは湾岸にありながら眺望の良い部屋が極端に少ないことにある。
一方、タワーマンションに囲まれた「パークタワー勝どきミッド/サウス」と異なり、「グランドシティタワー月島」は、墨田川に近い立地のため、高層階だけでなく、10階以上は視界が開けている部屋が多く存在する。特に、墨田川と東京タワーの見える西側、スカイツリーの見える北側の眺望は、開放感がある。
「グランドシティタワー月島」のデメリットは?
続いて、「グランドシティタワー月島」のデメリットをみてみよう。
デメリット1:古くからの住民が多い地区
まず、気になることの一つ目は、この物件が「もんじゃストリート」という商店街を巻き込んだ再開発であるという点だ。「もんじゃストリート」は、歴史ある通りであり、よって古くからの地権者が多数存在する。
地権者が多いというだけでなく、古くからの住民たちと、新しく住む人たちとの意見の相違があることが予想される。現に、この地権者たちの合意待ちという理由で、管理費や維持費は決まっていない。
そもそも、月島エリアは古くから住む下町気質の住民とタワーマンションに移り住んできた高所得の世帯で、色が完全に分かれている。
街中を見ても、ベビーカーを押す若いお母さんと杖をついたお年寄りが入り混じっているという状態だ。その点では、ほとんどの住民が他のエリアから移り住む豊洲や有明などと違ったこの地ならではの特異な雰囲気があり、古くからの住民に気を遣うケースも予想される。
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デメリット2:割安感のない価格
詳細はすでに説明したが、全体的に、価格はやや高めだ。そして、今後の状況次第では、2期、3期とさらに価格が上がる可能性もある。
実際に、「パークタワー勝どきミッド/サウス」では、市場価格が上昇したこともあり、2期、3期と期が進むごとに価格が上がっていった。豊洲の人気マンション「ブランズタワー豊洲」も同様である。
「グランドシティタワー月島」は買いなのか?
「グランドシティタワー月島」の購入者層を聞いてみると、一般的な新築マンションと比べ幅広い層が検討中だという。その理由としては、勝どきエリアからの住み替え希望の世帯が多いこと、また外国人や投資目的の人も少なくない数が含まれているということもありそうだ。
勝どき・月島エリアでは、今後さらなる大型タワーマンションが建つ計画もある。割安感のない価格を考えると、次の再開発物件を待つという選択肢もある。
ただ、「グランドシティタワー月島」では、700〜800人を想定していた事前案内会に1200人を超す申し込みがあったというから、今後さらに競争率が上がっていくことも予想される。
湾岸エリア、特に月島に思い入れがあるという人は、「グランドシティタワー月島」を狙うのもありだろう。ただし、できることなら第1期に間に合うように行動を開始することをお勧めしたい。
グランドシティタワー月島(物件詳細はこちら)
- 価格
- ー
- 完成時期
- 2026年12月下旬予定
- 東京都中央区月島三丁目3300番他(地番)
- 東京メトロ有楽町線 「月島」駅 徒歩5分
- 間取り
- 1LDK~3LDK
- 専有面積
- 37.66㎡~91.25㎡
- 総戸数
- 1,285戸(非分譲住戸340戸、その他住戸30戸(※1)含む、他店舗等25区画あり)
- 売主
- 住友不動産株式会社、東京建物株式会社、大和ハウス工業株式会社マンション事業本部、一般財団法人首都圏不燃建築公社
- 施工会社
- 五洋建設株式会社
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※データは2023年5月18日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
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