東京都板橋区内で建設が進む「シティタワーズ板橋大山」は、総戸数327邸の住宅と、約4,000㎡超の商業施設から成る住商一体複合大規模再開発だ。そのレジデンス棟である「ノースタワー」と「サウスタワー」は、販売前から注目度が高い。なぜそこまで話題なのか。モデルルームを訪問して、その魅力や注意点などを探った。
販売前から注目度が高いタワマン「シティタワーズ板橋大山」
東京都板橋区内で建設が進んでいる「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」は販売開始前から注目している人が多いマンションだ。
私が定期的に調査している「新築マンション人気指数」でも、販売前マンションのジャンルで、高い数値を出していた。
「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」
ちなみに、販売前人気指数が「10倍」を超えると、「即日完売」
実際、同じ期間の調査では、指数が「20倍」
それほど注目度が高い理由は何なのか。一般への公開が始まる前のモデルルームを特別に見せてもらい、同マンションの長所、そして注意点はないかを探った。
シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー(物件詳細はこちら)
- 価格
- 未定
- 完成時期
- ノースタワー:2024年7月、サウスタワー:2024年10月
- ノースタワー:東京都板橋区大山町73番(地番)、サウスタワー:東京都板橋区大山町70番(地番)
- ノースタワー:東武東上線「大山」駅徒歩4分、都営三田線「板橋区役所前」駅徒歩13分、サウスタワー:東武東上線「大山」駅徒歩3分、都営三田線「板橋区役所前」駅徒歩12分
- 間取り
- 2LD・K~3LD・K
- 専有面積
- ノースタワー:55.60㎡~67.96㎡、サウスタワー:53.27㎡~72.01㎡
- 総戸数
- ノースタワー:88戸、サウスタワー:239戸
- 売主
- 住友不動産株式会社、株式会社フージャースコーポレーション
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
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※データは2024年4月9日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
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「シティタワーズ板橋大山」が注目される理由とは?
「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」の最寄り駅は東武東上線大山駅で、同駅から徒歩3分と徒歩4分となる(2棟構成のため、棟によって異なる)。建設地一帯では再開発が進んでおり、大山駅を含めて新しい街区が誕生することになっている。
さらに、マンションの下層部には商業施設が入る計画もある。つまり、駅近の再開発地内に誕生する2棟の大規模・超高層マンション。それが、「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」ということになる。
2015年以来のマンション価格上昇期、東京23区内では新築マンションの人気が高まったが、大人気となる物件には共通する特徴があった。
それは、「駅近」「再開発」「商業施設併設」「大規模」「
この「ハズレなし」の5要素をすべてそろえているため、「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」は人気が高まったと考えられる。
「シティタワーズ板橋大山」の短所は?
一方で、残念な点もある。それは、路線と立地のマイナー感だ。首都圏の通勤路線において、東武東上線の印象はなんというか、控えめである。JR中央線や西武池袋線、東急東横線、小田急線などと比べると華やかさに欠けるし、知名度も劣る。
しかも、最寄りの大山駅は、東武東上線において各駅停車しか止まらない駅となる。急行や快速急行が停車せず、準急さえも停車しない。
これは、同マンションの短所となりそうだが、そのおかげで注目度が増している側面もある。それは、地味な路線、場所であるため、価格が抑えられるのではないか、という期待が生じているからだ。
第一期の価格は抑えられそうか
現在、東京23区内のマンションは軒並み価格が上昇している。しかも、「駅近」「再開発」「商業施設併設」「大規模」「超高層」という5要素を備えたマンションであれば、高額になって当然……しかし、東武東上線大山駅を最寄りとするマンションならば、「そこまで高くならないのではいか」と期待されているわけだ。
もうひとつ、「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」において、期待されていることがある。それは「最初は安く売られるのではないか」ということだ。
「大規模マンションの第1期は価格が抑えられる」という不動産の法則は、今や一般の購入者の間でも広く知られるようになった。
大規模マンションは、期分けして売られるのが普通。どんなに人気が高くても、全500戸を一気に販売する、ということは起きない。大量の住戸を一度に売り出すと、契約の手続きが大変になるのが大きな理由。加えて、期分けしたほうが、価格調整などをしやすくなるため、売り手の不動産会社はリスクを軽減できる(もしくは利益を増やせる)。
この「期分け販売」を行うとき、最初の販売は、販売価格が抑えられる。様子見をするためでもあるし、販売に弾みを付けたいという思惑もある。わかりやすくいえば、総戸数が重い(多い)大規模マンションでは、最初の販売からコケることは許されない。「このマンションは人気があるなあ」と思わせるため、サービス価格の住戸が売り出されやすいのだ。
「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」でも、そのような思惑が働くのではないか。それなら、第1期販売が狙い目だと多くの購入者が考えているわけだ。「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」の場合、第1期の販売はゴールデンウィーク前後になる可能性が高い。
その販売が行われるまでは、購入を検討する人が熱い視線を送ることになる。取材を行った2024年2月時点では、まだ予定価格も出されていなかった。もったいぶって発表しないわけではない。発表したくても、まだ決まっていない、というのが本当のところだろう。今の新築マンション分譲では、発売直前まで価格が決まらないのが普通である。
それは、不動産会社内において、ギリギリまで価格を調整すること
「シティタワーズ板橋大山」の予想価格は?
では、「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」の第1期販売では、お買い得価格が発表されるのだろうか。私の予想では、「納得価格」や「許容範囲の価格」が発表されることはあっても、「お買い得価格」が発表される可能性は低いと考えている。
今、東京23区内の新築分譲マンションの売れ行きが低調であれば、「割安」と判定される価格で第1期が売り出される可能性がある。しかし、残念ながら、2024年に入っても、23区内のマンションは好調に売れている。その状況下で、先述した「駅近」「再開発」、「商業施設併設」「大規模」「超高層」の5要素を備えた新築マンションを相場よりも安く売り出すとは思えないからだ。
ちなみに、23区内の山手線外側エリアの新築分譲マンションでは、現在「3LDKが1億円」という大まかな価格相場ができあがっている。2LDKが8000万円台、1LDKならば7000万円台、一部に6000万円台の住戸が出るかどうか……。そのような水準が定着しているため、それに準じた価格設定になるのでは、と想像される。
シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー(物件詳細はこちら)
- 価格
- 未定
- 完成時期
- ノースタワー:2024年7月、サウスタワー:2024年10月
- ノースタワー:東京都板橋区大山町73番(地番)、サウスタワー:東京都板橋区大山町70番(地番)
- ノースタワー:東武東上線「大山」駅徒歩4分、都営三田線「板橋区役所前」駅徒歩13分、サウスタワー:東武東上線「大山」駅徒歩3分、都営三田線「板橋区役所前」駅徒歩12分
- 間取り
- 2LD・K~3LD・K
- 専有面積
- ノースタワー:55.60㎡~67.96㎡、サウスタワー:53.27㎡~72.01㎡
- 総戸数
- ノースタワー:88戸、サウスタワー:239戸
- 売主
- 住友不動産株式会社、株式会社フージャースコーポレーション
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
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※データは2024年4月9日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
モデルルームでわかった、住戸の特性
「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」はノースタワーが地上25階建て地下2階、サウスタワーは地上26階建て地下1階の2棟構成で、総戸数は273戸となる。
その全体計画とモデルルームを見て感じたのは、建物にお金をかけているということだった。といっても、都心の超高額マンションのように贅(ぜい)をこらしたつくりではない。
住戸内にイタリア製のシステムキッチンやアメリカ製の特大バスタブを設置しているわけではないのだが、暮らしやすさの質を高める工夫や設備を網羅している。
「建設費が高くなった」ことを言い訳に、一部設備を省略することなく、住む目的で購入する人たちのために必要な設備、仕様の高さを十分に備えている。それは、同マンションで好感が持てる点となる。
たとえば、エントランスホールは2層吹き抜けでガラス張りの向こうに公開空地が広がる。共用施設としてパーティールームに屋上テラス、地下にテレワークラウンジを備える。オートロックはハンズフリーで解錠され、24時間有人管理を採用。各フロアにゴミ置き場があり、24時間ゴミ出しOK。内廊下方式となり、その廊下幅が広めであることなど、共用部の特徴が多い。
いずれも、それがあるといいよね、と感じる内容で、それ以上の豪華さは不要だろう。各住戸内(専有部)では、キッチンに天然石カウンターが採用され、ディスポーザーと食器洗い乾燥機、引き出しのソフトクロージング機構が網羅される。最近のマンションでは希少になりつつあるミストサウナも付いている。
天井高が2.6mもあり、中空スラブの採用で下がり天井が少ない。角住戸など一部住戸にはダイナミック・パノラマウィンドウが採用されている。ダイナミック・パノラマウィンドウは、バルコニーの手すりなど視界を遮るものがなく、リビングのソファに座ったままで眺望が広がる仕様である。
バルコニーが付く場合、その奥行きは1.8mもある。奥行き1.8mのバルコニーは一般のマンションでは珍しくない。しかし、超高層のタワーマンションの場合、ゆとりがあると感じる広さだ。
さらに、全戸の玄関前にカメラ付きインターホンが備えられ、レンジフードの工夫で、換気扇を回しているときでも玄関ドアの開けにくさがない、といった工夫もある。その内容に魅力を感じる購入者は多いと考えられる。
「シティタワーズ板橋大山」は買いか
前述したとおり、「シティタワーズ板橋大山ノースタワー/サウスタワー」の最寄り駅・東武東上線大山駅は各駅停車しか停車しない。それでも、池袋駅までの所要時間は6分に過ぎず、直線距離で2.2㎞となる。各駅停車しか止まらない駅でも実質的に不便ではなく、リセールバリュー(再販価値)は高くなるはずだ。
現在、建物が建設されている場所に行くと、閉塞感がある点が気になった。商店街のアーケードの横で建設工事が行われているため、暗い印象があるのだ。しかし、この光景は再開発の工事が完了すると、一変する。2棟の間に広い道路が新設され、公開空地も設置され、開放的な空間が出現する。
すべてが完成したときは、憧れの目をもって見上げられるマンションになるだろう。それも魅力となるため、買って損のないマンションと評価される。なお、2棟は道路を挟んで配置されるため、共用施設の相互利用ができないことが決まっている。そのため、どちらの棟にするかは、それぞれの共用施設を見て決定することが求められる。
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