阪急阪神不動産は、兵庫県宝塚市にある阪急今津線・宝塚南口駅のすぐ前(宝塚ホテルの跡地)でツインタワーマンションの建設を進めている。公式ホームページは公開されていないが、現地には計画看板が出ており、すでに建物の形が見えている。ちなみに開発名称は「(仮称)宝塚ホテル跡地計画」。資料や関係者の話を総合すると、「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」といったネーミングになりそうだ。2024年4月の取材時の時点で明らかになっていることを解説していく。
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」は交通利便性が高いツインタワーマンション
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」の特徴は以下の2点。
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1. 阪急今津線「宝塚南口」駅前の交通ロケーション
2. 宝塚ブランドの中心地で、スーパーや保育所を含めた複合開発
現地の計画看板によれば、「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」は下記の通りだ。
・高さ113.5m(最高高さ113.5m)
・敷地面積9,808.45㎡
・建築面積3,926㎡
・延べ床面積7万2796㎡
・総戸数638戸
・建築主:阪急阪神不動産
・設計者と施工者:竹中工務店
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」のロケーション
交通利便性
阪急今津線の宝塚南口駅までSouth(南)棟が1分、North(北)棟が2分。South棟は道路を挟んで目の前が駅なので駅前物件といえる。
阪急今津線の宝塚南口駅から阪急神戸線の西宮北口駅経由で、大阪梅田まで乗り換え含め30分。北へ1駅の宝塚駅からは阪急宝塚本線で川西や伊丹方面へつながり、大阪国際空港も近い。
さらにJRも乗り入れ、大阪方面はもちろん、三田や丹波篠山方面へつながる。阪急今津線はメジャーとはいえないため、一等地の利便性とまではいえないだろう。しかし、眼下に宝塚歌劇場を望む宝塚ブランドの中心地に立地する「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」の価値は低くない。
North棟は駅から2分になるが、施設棟が隣接しており、階下にスーパーなどが直結することになりそうだ。
生活利便性
宝塚市の市街地にある「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」は、ショッピング関連施設や教育施設などの生活利便性は良さそうだ。スーパーは100m圏内の場所にいかりスーパーとオアシスがあり、コンビニエンスストアも3つ点在している。
さらにマンション敷地内にもスーパーがオープン予定で、普通なら阪急のオアシスが有力なところだが、すでに「阪急オアシス 宝塚南口店」があるので別のブランドになるかもしれない。
保育園は半径300m圏内に2つ、さらにマンション敷地内にも保育園が開設されるという。
教育機関は、
- ・宝塚第一小学校・・・およそ600m、徒歩8分
- ・光ガ丘中学校・・・およそ1800m、徒歩23分
武庫川を越えたところに私立小学校「関西学院初等部」もあり、宝塚第一小学校とほぼ同じくらいの距離。公園は大きなところは少し距離があるが、近くの武庫川の河川敷が良い散歩コースになっている。
※距離・時間等は販売元が公表する公式な数値ではなく、筆者の計測によります。実際の距離や時間と差異が生じる可能性があります。
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」現地の様子は?
現地は宝塚南口駅のすぐ西側に広がる。画像の左がSouth棟で20階あたりまで進み、右のNorth棟はほぼ最高階の32階近くまで進んでいる。
現地計画看板によれば2026年3月竣工予定。販売スタッフによると、北棟の竣工は2025年2月、North棟は2026年2月だということだった。
現地の西側に15階建てほどのマンション(下の写真、赤い丸部分)があるが、道路を挟んでおり、ほかに高い建物はない。
South棟とNorth棟は斜めにずらして配置されており、目線が合わないようになっている。
South棟もNorth棟も、西側の低層階住戸は既存のマンションが視界に入るだろう。South棟は南向き、東向きであれば低層階でも眺望が抜ける。しかし北西角はNorth棟に阻まれる。北東角は線路を挟んで30階近いザ・宝塚タワーが視界に入る。
North(北)棟は南東角がSouth(南)棟に、東向きがザ・宝塚タワーに阻まれる。2棟ともにもっとも眺望が期待できるのは北側の住戸。武庫川と宝塚大劇場、遠くには中山寺と背後の山々を眺めることができるだろう。
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」の販売価格は
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」は、2024年4月時点で阪急阪神不動産のホームページにも記載がなく、販売価格は判明していない。
昨年から優先先行分譲が進み、阪急阪神不動産グループの取引先やオーナーズクラブ、メンバーズ会員登録先、百貨店関連のお得意様外商部などに紹介され、South(南)棟が2割、North(北)棟は6割が販売済みという。
現地でのヒアリングによると、ここまでの販売価格のボリュームゾーンは、下記の通りだ。
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・1LDK(~50㎡程度)3,000万円台
・2LDK(~60㎡台程度)5,000万円台
・3LDK(~70㎡台程度)6,000万円台
・角住戸・・・7000万円~8,000万円台
現在は一般販売を前にして売り止め状態の様子。6月から販売開始予定としているが、そのときの残りの販売戸数は全体の6割程度(300戸後半くらい)になるだろう。
価格はここまでのラインから上げる予定で、現地スタッフの話を総合すると下記が予想価格だ。
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・60㎡程度の2LDKで6,000万円程度
・70㎡台程度の広めの2LDKや3LDKでは7,000万から8,000万台の可能性
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」は、2024年4月時点ではカタログもホームページもないため、マンションの共用施設、専有部仕様もデザインも具体的にイメージできる材料はない。
しかし、現地スタッフに話を聞いてみると、阪急阪神グループの一つである宝塚歌劇の本拠地である宝塚への強い熱意が感じられた。敷地内の施設棟は旧宝塚ホテルへのリスペクトが盛り込まれたデザインとなるようだ。エントランスホール、ラウンジなどの雰囲気も期待できるのではないだろうか。
そして、コワーキングスペースやスカイラウンジはもちろん、コンシェルジュ、内廊下、各階ゴミステーションなども完備するそうで、豪華で垢抜けたツインタワーマンションになりそうだ。
阪急阪神不動産グループのジオシリーズの中でも高級物件にあたるのは「ジオグランデ」であり、「グランレジス」というネーミングは聞いたことがない。それを考えると、今まで以上に高いクオリティーが期待できるかもしれない。
まとめ
「(仮)ジオタワー宝塚グランレジス」は、宝塚歌劇の街で快適な暮らしを送りたい方におすすめのタワーマンションといえる。駅からのアクセスも良く、周辺には商業施設や学校なども充実しているので、利便性の高い立地と言える。
その上で住戸のセレクトは2棟の階数や向きによって眺望が変わるので価格設定と予算とをよく比較検討したい。
2024年6月までに公式ホームページ開設の上一般公開販売が予定されているというが、阪急阪神不動産のすまいのメンバーズに入会していないと情報が届かない。他物件から入会するか公式ホームページから物件エントリーした上でモデルルームの来場見学予約をしてほしい。
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