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「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」の価格や特徴を分析! リニア開業で将来性抜群の名古屋駅前の高級タワーは、売れに売れている?!

2021年6月21日公開(2024年9月30日更新)
櫻井幸雄:住宅評論家

「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」は、外観にも内装にもこだわった2021年の新築マンションの目玉物件である。リニア開業を控える名古屋駅周辺には、昨年から次々と新築タワーマンションが分譲され、売れ行きは絶好調。「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」も抽選必須の部屋が現れそうな勢いだ。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。

リニア中央新幹線に沸く名古屋の新築マンション市場

NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」の外観イメージ
NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」の外観イメージ

 リニア中央新幹線の開業(当初の予定は2027年)を見据え、街並みが一変しつつあるのが、愛知県の名古屋駅周辺だ。駅周辺が高層ビル群に変貌するのに合わせて、次々に分譲される大規模マンションにも注目が集まっている。

 2020年、名古屋駅徒歩圏で「ザ・パークハウス名古屋」(全462戸)が販売をはじめ、次いで名古屋駅と栄エリアの中間に「プラウドタワー名古屋錦」(全360戸)も販売を開始。そして、2021年夏、注目の大規模マンション第3弾として販売を開始するのが、「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」(435戸)だ。

 大規模マンション3つを合わせれば、1200戸を超える。2020年に愛知、岐阜、三重の3県で新規分譲されたマンションは4000戸ほどなので、名古屋駅周辺だけで1200戸は多過ぎるとの声がある。

 だが、昨年から販売されているザ・パークハウス名古屋とプラウドタワー名古屋錦は売れ行きが極めて好調。「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」も注目度抜群で、名古屋の人も驚くほどの活況を呈している。

 驚くほど人気が高いのは、リニア中央新幹線への期待があるのは間違いない。リニア中央新幹線が開業すれば、品川駅から名古屋駅へは最短で約40分となる計画。この「40分」を首都圏の交通事情に当てはめると、品川駅から東海道本線を利用して藤沢駅の先、辻堂駅あたりと同じ所要時間で名古屋駅に到着してしまう。

 リニア中央新幹線が開通したとき、名古屋駅周辺の地価は大きく上昇することが予想される。当然、マンション価格も上がる。その前にマンションを買っておきたい、と考える人が名古屋市内を中心に東海圏内、そして首都圏にも多いというわけだ。

NAGOYA the TOWER

価格
4,200万円台~27,800万円台※100万円単位
完成時期
2023年6月末
  • 愛知県名古屋市中村区名駅南2丁目702-1(地番)
  • JR東海道本線「名古屋」駅徒歩13分、「名古屋」駅ミヤコ地下街4番出入口徒歩8分
間取り
1LDK~3LDK
専有面積
54.25㎡~135.45㎡
総戸数
435戸
売主
総合地所、名鉄不動産、京阪電鉄不動産、大和ハウス工業、三交不動産、住友商事
施工会社

※データは2021年5月26日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

【完売】ザ・パークハウス名古屋(※新築時のデータです)

価格
未定
完成時期
ブリリアント・センター・ディライト各スクエア:2022年1月下旬
アベニュースクエア:2023年2月上旬
  • 愛知県名古屋市 西区則武新町3丁目123番1(地番)
  • 名古屋市営東山線「名古屋」駅(10番出入口)より 徒歩12分 他
間取り
2LDK ~ 4LDK
専有面積
63.07㎡ ~ 86.35㎡
総戸数
462戸
売主
三菱地所レジデンス、三菱商事都市開発、野村不動産
施工会社
矢作建設工業株式会社

※データは2021年5月26日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

【完売】プラウドタワー名古屋錦(※新築時のデータです)

価格
4,898万円(1戸)~8,748万円(1戸)
完成時期
2022年3月下旬
  • 愛知県名古屋市中区錦2丁目731(地番)
  • 名古屋市営地下鉄東山線 「伏見」駅 徒歩4分 他
間取り
1LDK ~ 3LDK
専有面積
50.02 ~ 86.58㎡
総戸数
360戸
売主
野村不動産・旭化成不動産レジデンス・NTT都市開発・長谷工不動産
施工会社

※データは2021年5月26日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

「ザ・パークハウス名古屋」&「プラウドタワー名古屋錦」
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「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」の価格は?

 では、「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」は、どれくらいの価格で分譲されるのだろうか。気になる第1期の予定価格が5月の初めに公開された。

 第1期100戸が7月下旬に販売される予定で、約54㎡〜135㎡の1LDK〜3LDKが4200万円台〜2億7800万円台の予定価格となっている。5000万円前後の1LDKや7000万円台の3LDKが多くなる価格設定だ。

 このうち、5000万円前後の1LDKは賃貸に出したときの利回りの高さも期待できるため、投資目的の購入者を中心に人気を集めるだろう。抽選販売になる可能性も高い。

 7000万円台3LDKは、いくら大都市名古屋の物件といっても高額である。その価格なら、名古屋市の中心エリア、千種区内で駅に近い一戸建ても購入できる。一戸建て志向の強い愛知県内では、むちゃなマンション価格ともいわれそうだ。しかし、名古屋駅周辺、そして、栄駅周辺では先行事例があり、「考えられない金額」というわけではない。

 そもそも、首都圏において「7000万円台3LDK」は、国分寺や横浜、浦和といった郊外部の駅近マンションでは、中心となっている価格水準。トヨタ自動車をはじめとする大企業が多く集まる名古屋市内では、子育て中でも購入可能な世帯が多いと思われる。

 また、第1期販売が始まったところで、管理費・修繕積立金も発表された。その金額が抑えられているとの声がある。私が調べたところ、管理費・修繕積立金を合わせた額の目安は、54㎡の1LDKで月額2万円弱、70㎡だと月額で2万円台半ばといったところ。

 管理費・修繕積立金が高くなりやすい超高層マンションとしては、たしかに抑えた金額である。購入価格が高額でも、維持・管理費が抑えられていると月々の返済が楽になるといえる。

「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」の特徴は、災害に強いこと

 「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」は名古屋駅徒歩圏では最高層となる地上42階建てだ。その建物には、特徴が多い。まず、制震構造を採用。地震に強いマンションになっている。

 地震に対する備えはそれだけではない。マンションとしては珍しく、地震に強い中圧管を直接マンションに引き込んでいるため、大災害でもガスが止まりにくいマンションとなる。

 そして、都市ガスを燃料とする非常用電源を備え、災害時に停電が起きたときでもエレベーターを1基、制限なく動かし続けることができる、という頼もしい設備も実現する。これは、非常用電源の燃料として大量の軽油を備蓄する一般的方式より、安全で経済的である。

 また、大雨への対策も最新だ。まず、電気室の扉は防水扉となり、万一の際も水の浸入を防ぐ。そして、地下駐車場への入り口には、浮力起伏式の止水板が設置される。停電が起きたときでも浮力によって水の浸入を止める板が上がってくるもので、地下駐車場に下りるスロープで雨水の浸入を確実に防いでくれる。

 そして、最近のマンションでは建物の長寿命化を目指して「劣化対策」を施したものが増えているが、「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」は、「住宅性能表示制度」における評価が、最上級の「劣化対策等級3」となっている。

 劣化対策等級とは、客観的に建物を評価する項目のひとつ。「劣化対策等級3」は、3世代(75年〜90年程度)までは大規模な改修工事をせずに使えるように対策されているという評価で、耐久性が最も高い。

美しいプライベートガーデンを備え、次世代型の排水システムを採用

 外観デザインは、高名な建築家・光井純氏が監修している。ガラス手すりと黒の縦格子の組み合わせが美しく、建物の頭頂部には照明によるティアラ(装飾)が施される。照明効果で、夜も強い存在感を示すことになっている。

 さらに、建物計画で注目されるのは、敷地面積の約70%が空地となり、プライベートガーデンを備えていることだ。樹木と水盤のある庭は、合わせて1070㎡に及ぶ。アート作品が置かれたアートガーデンや樹木で、四季の移ろいを楽しむことができるフラワーガーデンを眺めるグランドロビーは、2層吹き抜けの壮大な空間となる予定だ。

 また、29階には名古屋駅方向のビューを楽しむことができるエグゼクティブラウンジがあり、来客に利用してもらえるゲストルームも3室用意される。ホテルのような内廊下は、空調で快適な室温が保たれ、高層階住戸には専用の地下平面駐車場と専用エレベーターが設置される。

 サービス面では、夜間も管理スタッフが常駐する365日・24時間有人管理が採用され、コンシェルジュは毎日朝8時から20時まで常駐する。設備もサービスも、これまで名古屋にはなかったレベルになる計画である。

 室内のつくりでは、二重床・二重天井でありながら天井高が2m50cmから、部屋によっては3mもあるのが特徴である。

 また、「サイホン排水システム」(ひとつ下の階に水が落ちることで発生するサイホン力=引く力を利用して排水)と呼ばれる排水システムを採用することで、排水たて管を共有部に配置することが可能となり、間取りの自由度が増し、メンテナンスが容易になる点も注目される。

将来の発展が楽しみな立地、駅地下街が広がる計画も!

 「NAGOYA the TOWER/名古屋ザ・タワー」は、建物の容積率を緩和する「総合設計制度」を利用しないで建設されるため、公開空地を設けずに済んでいる。

 その結果、マンションの敷地内に部外者は立ち入ることができないため、マンション居住者は静かな時間を過ごすことができるのである。これは、リニア中央新幹線が開通した後、国際都市として発展することが見込まれる名古屋駅周辺にあっては、貴重な特性となるだろう。
 
 最後に、「名古屋ザ・タワー」の建設地についての評価を記したい。その建設地は、名古屋駅に近いといいながら、現状、華やかさに欠ける、という見方がある。だが、名古屋駅に近い場所は業務専用地域となるため、マンションが建設できるのはそのような外周部になるのは仕方がない。

 現状は華やかさに欠けるのは事実だが、それは「今後の伸びしろが大きい」とも言える。実際、名古屋駅の地下街はこれから広がる計画があり、「名古屋ザ・タワー」の近くにも地下街の出入り口ができることになっている。同マンションの建設地は、将来の便利さや華やかさを先取りできる場所でもあるわけだ。

NAGOYA the TOWER

価格
4,200万円台~27,800万円台※100万円単位
完成時期
2023年6月末
  • 愛知県名古屋市中村区名駅南2丁目702-1(地番)
  • JR東海道本線「名古屋」駅徒歩13分、「名古屋」駅ミヤコ地下街4番出入口徒歩8分
間取り
1LDK~3LDK
専有面積
54.25㎡~135.45㎡
総戸数
435戸
売主
総合地所、名鉄不動産、京阪電鉄不動産、大和ハウス工業、三交不動産、住友商事
施工会社

※データは2021年5月26日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。

【関連記事はこちら】>>2021年の新築マンション市況は? 価格、相場動向&売れ行きを櫻井幸雄氏が解説

 
 
 
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