新築マンション「シティテラス新小岩」は、新小岩駅から徒歩3分に建設される地上15階建て、全270戸の大規模マンションだ。3LDKタイプが6400万円台~という価格は決して安くはないが、新小岩駅前は大規模な再開発計画が進行中、将来の値上がりもあり得る注目物件だ。(住宅評論家・櫻井幸雄)※新築販売時の記事です。
「シティテラス新小岩」のメリットは駅徒歩3分、デメリットは線路が近いこと
「シティテラス新小岩」の第一の特徴は、JR総武線の快速停車駅で駅から徒歩3分という近さである。
一方で、懸念材料として浮かび上がるのが、JR総武線の線路が近いということ。もともとJRの所有地だったこともあり、線路には近くなっている。当然、電車の音を心配する人は多い。そこで、建設地近くで音を確認してみた。マンションの工事現場と線路の間に道路があり、その道路で電車の音を確認できる。確認すると、JRの電車がすぐ近くを走るときの音はやはり大きかった。
ただし、現在は、線路と建設現場の間にスチールのフェンスが立てられており、線路とフェンスの間の狭い空間で音が反響し合っている状況。音が増幅されて大きくなる条件だ。実際に建物ができれば、フェンスはなくなる。そして、植栽など音を吸収する要素も加わる。
加えて、「シティテラス新小岩」には線路の音を伝えないための特別の工夫が加わる。それは、各住戸の線路側の壁に自然吸気口を設けないというもの。一般的なマンションでは壁に自然吸気口、つまり空気の取り入れ口が開いており、そこから入ってくる音がある。
そこで、「シティテラス新小岩」では、線路側に吸気口を設けず、静かなバルコニー側から機械換気で外の空気を取り入れる。これで、騒音を大幅に減らすことができるわけだ。
【完売】シティテラス新小岩(※新築時のデータです)
- 価格
- 6,500万円~8,500万円
- 完成時期
- 2022年9月下旬
- 東京都葛飾区新小岩二丁目658番11
- JR総武・中央線「新小岩」駅から徒歩3分
- 間取り
- 2LD・K+S、3LD・K、4LD・K
- 専有面積
- 64.31㎡~76.59㎡
- 総戸数
- 268戸
- 売主
- 住友不動産/ジェイアール東日本都市開発/日本貨物鉄道
- 施工会社
- 長谷工コーポレーション
※データは2021年6月18日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
眺望、採光の良さと生活利便性が魅力
音の問題がなければ、「シティテラス新小岩」の建設地は好ましい立地条件を備えている。まず、建物の前面(南東方向)が、開けている。眺望、採光の良い住戸が多いのは、駅から徒歩3分のマンションとしては得がたい長所となる。
また、新小岩駅を最寄りとする場所で総戸数が200戸を超える大規模マンションは16年ぶり、という希少性もある。そして、マンションから徒歩5分以内に3つのスーパーマーケット(すべて24時間営業)があり、140もの店舗が集まる「ルミエール商店街」へも歩いて3分と、便利な場所であることも特徴だ。
東京駅まで9㎞、直通で13分!
「シティテラス新小岩」の最寄り駅であるJR総武線新小岩は、東京駅から約9㎞。大井町駅や中野駅とほぼ同じ距離に位置する。新小岩駅からは快速利用で、東京駅まで直通13分(通勤時14分)。しかも、新小岩駅から乗車する朝の上り電車はまだ混雑度が緩やかという利点もある。
上り快速で隣駅となる錦糸町駅に着くと、JR総武線緩行電車から快速に乗り換える人で快速電車内が一気に混雑する。その前に、車両の奥に入ることができるわけだ。
新小岩駅前の再開発で、将来値上がりする可能性も!
そして、新小岩駅前の風景は今大きく変わろうとしている。新小岩駅周辺では再開発計画が進行中で、現在、南口側でフェンスが立ち、工事が始まっている。地上6階建て、物販店舗、飲食店舗、スポーツ練習場、事務所が入る建物が建設されているもようで、完成は2023年12月。さらに、駅周辺では再開発により新しい商業ビル、超高層マンションが建設される動きもある。
駅前が大きく変わる前にマンションを購入できるのは、グッドタイミングとなる。再開発で、街が大きく変わると、新築マンションの値段が上がってしまうからだ。そのことが分かっているので、「シティテラス新小岩」は売り急がない。建物ができあがった後でも、値引きはしないだろう。むしろ、建物ができあがった後、再開発の動き次第では、値段が上がる可能性もあるマンションだ。
「シティテラス新小岩」の価格は?
「シティテラス新小岩」の価格は、2021年5月に購入できる住戸で、3LDKタイプが6400万円台からとなっている。決して安くはないが、総武線の沿線で、東京駅から9㎞であること、駅から徒歩3分であることを考え合わせると、納得できる水準だろう。
一方で、管理費・修繕積立金の額を極力抑える、という方針をとっていることも注目だ。一般的にタワーマンションは、高層階用エレベーターの管理や豪華な共有施設により、管理費・修繕積立金が高くなるが、「シティテラス新小岩」はタワー形状ではなく板状の15階建てであること、また共有施設を最低限のものに絞ったことから、管理費・修繕積立金を抑制しやすかったと言えるだろう。
「シティテラス新小岩」の建物、室内の特徴は?
「シティテラス新小岩」は、建物のつくりが良いのも、特徴となる。
住戸は全戸南東向きで、間取りは3LDK中心のファミリータイプで構成される。リビングと寝室の天井高は床面から2m60㎝。一般的な高さは2m40cmなので、天井が20㎝高いことになり、それがもたらす開放感が大きい。
また、全住戸の玄関近くには、大型の戸別宅配ボックス(ゴルフバッグも入る)が付き、キッチンにはディスポーザー(生ゴミ粉砕処理機)を採用している。そして、各住戸の玄関付近には、宅配BOXが設置される予定となっている。重たい荷物もスマートに受け取ることができる。IoT化により、スマホで床暖房やお風呂のお湯張りなどを操作できるなどの特徴も備えている。
一方、バルコニーは2mの奥行きがあり、駅に近いマンションとして破格の広さといえる。広いバルコニーには、ミニシンク(外部水栓)と屋外コンセントが付く。最新のマンションで、バルコニーにシンクとコンセントが付く事例は極めて少ない。これも、「シティテラス新小岩」の特徴となる。
電車の音と部屋の広さに納得がいけば、積極的に検討すべし!
ただ、部屋の広さに関しては、やや難がある。3LDKタイプは、60㎡台の広さが多く、ゆとりある広さとは言いにくい。それでも、間取りでは四隅の柱を極力住戸外に出す設計で室内の有効面積を拡大。また、約64㎡の3LDKでもウォークインクローゼットが2つ付き、別に納戸が設けられるなど、収納が充実している。収納を充実させることで、限られたスペースでも生活しやすい工夫がなされているのだ。
線路に近いが、実際には音の懸念は少ないこと、そして、60㎡台の3LDKが多いことに納得がいけば、多くのメリットがある買い得のマンションと言えるだろう。
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