2025年1月の関西・中部圏のマンション市場(※2025年3月現在では2025年1月データが最新となる)は、先月に引き続き全体として好調を維持している。今月も関西・中部圏の新築マンション市場動向のほか、中古マンションの市況、注目のマンションなどについて解説する。
関西エリア新築マンションの市況【2025年1月】
2025年1月の関西エリア新築マンションの市場は、おおむね好調に推移している。まずは関西エリア新築マンションの市況について、見ていくことにする。
2025年1月の新築分譲マンションの発売戸数は769戸、前年の同月比で42戸、5.8%アップで、2カ月ぶりに前年同月を上回った。契約率は79.8%、前年の同月比で11.3ポイントアップと好調。
平均価格の4,032万円は、前年の同月比および前月比はともにダウンした。しかし、京都市内や大阪市内でワンルームなど面積の狭い投資用物件を除いた平均価格は5,859万円である。㎡単価は87.5万円で5.3%ダウン、6カ月ぶりのダウンとなった。未販売在庫数は1月末時点で2,766戸、前月末比で284戸の減少となっている。

2025年1月の関西エリアの新築分譲マンションのデータ

平均価格をエリア別にみると、大阪市部の平均価格は前年の同月比で51.7%ダウンの3,328万円、京都市部も64.8%ダウンの2,922万円。前述のように、高額物件の供給がなく、投資用マンションの比率が高かったことによると思われる。
同じ理由で供給戸数が少なかった神戸市部は7,454万円で37.1%、奈良県は8,218万円で45.0%と平均価格がアップしている。なお、2025年2月の発売戸数は1,000戸程度の見込みとなっている。2024年2月の発売戸数は1,059戸であった。
関西・中部エリアの中古マンションの市況【2025年12月】
次に関西・中部エリアの中古マンションの市況を見ていく。中古マンションの市況は総じて堅調を維持している。
関西エリア(大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県)

近畿圏(関西エリア)の中古マンションの市場動向と需給状況【2025年1月】

関西エリアの中古マンションの成約件数は前年比プラス19.2%と2桁アップ、3カ月連続で前年の同月を上回った。
2024年以降はおおむね増加基調で推移し、2025年に入ってからも取り引きは大きく増加している。新規登録物件数は前年比マイナス、成約が増加するなかで売り物件は減少している。
成約㎡単価は19カ月連続で前年の同月を上回り、前月比も2.0%上昇と、この2年にわたり上昇傾向が続いている。新規登録㎡単価は8カ月連続で前年の同月を上回っている。成約㎡単価の上昇率は新規登録㎡単価を上回り、高額物件に対する需要はさらに強くなっているとみられる。
成約件数をエリア別にみると、12地域中8地域が前年比増となっている。京都市以外の7地域は2桁の大阪府北部は8カ月連続での増加となっている。30%以上増加した神戸市、阪神間(尼崎市、西宮市、芦屋市、宝塚市、伊丹市、川西市、三田市、他)を中心に、中古マンションの市場は依然として堅調に推移している。
成約㎡単価は12地域中神戸市以外の11地域が前年比で上昇しており、上昇エリアは前月比で4地域が増加。上昇エリアのうち大阪市と大阪府東部(門真、守口市、枚方市・大阪部南部(堺市、高石市、河内長野市、松原市、羽曳野市、藤井寺市、富田林市、大阪狭山市、岸和田市、泉大津市、貝塚市、泉佐野市、和泉市、泉南市、阪南市、他)、阪神間などは2桁上昇となり、大阪市は19カ月連続で上昇している。一部を除き㎡単価は強含み傾向にあり、高額な物件が選ばれている。
中部エリア(富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県)
中部エリアの中古マンションの市況【2025年1月】

成約件数は前年同月比10.1%、成約価格も平均で2,444万円と前年の同月比1.6%で増加している。新規登録㎡単価もアップ、新規登録物件数のみ下がるという結果になった。平均成約・新規登録ともに㎡単価は専有面積が減少しながら築年数が新しくなっている。
新規登録価格も2,350万円と前年の同月比5.2%で増加している。エリア別にみると、取り引きのメインとなる愛知県で成約㎡単価と成約価格が下がっている。
中部圏の在庫状況は2025年1月時点で8,882戸となり、㎡単価も価格も前年比で1年以上マイナスが続いている。
注目のマンション 関電不動産開発「(仮称)大阪市中央区中寺2丁目計画」
次に、今月の注目マンション「(仮称)大阪市中央区中寺2丁目計画」を紹介する。関電不動産開発は、大阪市中央区中寺2丁目に地上20階、高さ59.96m、延べ面積8,483㎡の高層マンションを計画している。

千日前通と谷町筋が交わる交差点付近に位置するロケーション。下記の地図は近くにある株式会社大和会館を示している。
交通ロケーションについて
「(仮称)大阪市中央区中寺2丁目計画」の交通ロケーションは、
●近鉄上本町駅徒歩10分
※筆者の計測による。エントランスの位置や駅出入口などにより変わることがある。
最寄り駅となるOsaka・Metroの谷町線と千日前線谷町九丁目駅のすぐ目の前。東西に走る千日前線はなんば駅へ二駅、鶴橋へ一駅南北に走る谷町線は東梅田駅へ五駅、天王寺駅へ二駅。
徒歩10分ほどの近鉄大阪上本町駅は二駅目の大阪難波駅には阪神なんば線が乗り入れており、西九条や尼崎方面へ移動できる。さらに特急電車を利用する奈良や名古屋方面まで直通で繋がる利便性の高い交通ロケーション。目の前には大阪シティバスのバス停もあり、地下鉄とは違うルートも選択できる。
現地の様子は
「(仮称)大阪市中央区中寺2丁目計画」の現地では2025年1月から工事が進められており、 2027年8月末に完成する予定である。北側には常國寺寺院と道路を挟んで15階建ての谷町グランドハイツ、東側は10階建ての商業ビルが建っている。接道は南側は千日前通り、西側は西高津中寺町筋に面している。


西北側にエレベーターパーキングが計画されている。

「(仮称)大阪市中央区中寺2丁目計画」の販売価格は
気になる販売価格であるが、現時点では公式なプレスリリース発表されておらず、プランも価格も分からない状況である。
近隣の新築マンションでは谷町線一駅南の四天王寺前夕陽ヶ丘駅との中間に建つ「サンクレイドル夕陽丘ザ・レジデンス」がワンルームから3LDK、54.31㎡ ~ 74.72㎡の面積で5,000万円~8,000万円弱という価格帯で販売している。坪単価にして300万円台前半になるが、駅までの距離など立地面で大きな違いがある 大きい。
中古マンションでは築2年の「グランドメゾン大阪上本町」が16階で坪単価480万円。それ以外にも築10年前後の中古マンションだと250万円から300万円ほどの坪単価になっている。
総合的に考えると、「(仮称)大阪市中央区中寺2丁目計画」は坪単価300万円台後半から500万円台程度になると思われ、低層階で5,000万円前後から高層階では1億円前後、最上階で100㎡の住戸なら1億円後半の価格設定もありうるであろう。
まとめ
今後の国内のマンションの市況の読んでいくためには、需給バランスと金利の2点を勘案していく必要があるだろう。供給物件数は低調が続いており、それが価格の維持または高騰を招く理由のひとつになっている。
今後は、供給戸数の増減に注目したい。長期金利は2月に15年ぶりとなる高い水準まで上昇した。これ自体はただちにローン金利に影響するわけではないものの、日銀はGDPや物価など経済状況が予想通りなら、さらなる利上げをする方針は変えていない。利上げを受けた金融機関の動きに注目しておきたい。
※関西圏は大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県の6府県エリア
※中部圏は富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県の7県エリア
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