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分譲マンション営業担当の本音とは? 失敗しないマンション購入のために、営業に聞いておくべき5つの質問

2023年8月5日公開(2023年8月3日更新)
森雅樹:森住宅コンサルタント株式会社 代表

同じ住宅であっても、戸建てと分譲マンション(新築マンション)では、営業担当者の対応はまったく違うものだ。マンション購入を検討してモデルルームや内見に行くと、営業担当者から猛烈なプッシュを受けることになるのが定石だが、慌てて購入してはいけない。彼らが何を考えて営業をしているのかを知り、後悔のないマンション購入を実現しよう。(住宅コンサルタント・森雅樹)

「住宅営業」はどれも同じ…というわけではない

戸建て営業とマンション営業の違い
戸建て営業とマンション営業に違いはあるのか(出典:PIXTA)

 注文住宅だろうが、建売戸建てだろうが、マンションだろうが、どれも同じ住宅なので、接客を担当する営業担当者は同じような対応をするのだろうか? 実は、そんなことはない。

 もちろんいずれの担当者も「住宅」を扱うので、かけ離れたことを話すわけではない。住宅ローンのシミュレーションは必ずするし、建物構造についても同様に説明をしてくれる。

 しかし、営業の仕方や細かいところを見ると、大きな差があると言わざるを得ない。特に、注文住宅と分譲マンションでは、営業担当者が重視するポイントにかなり違いがある。

 そのため、分譲マンションを購入するならば、マンション営業担当者の特徴や特性をある程度頭に入れた上で折衝に臨むべきなのだ。

それぞれの住宅営業担当者が重視するポイント

 当たり前といえば当たり前かもしれないが、マンション営業担当者がモデルルームで接客するとき、真っ先に頭に浮かぶのは客の懐具合である。戸建て住宅の営業担当者も同じことを考えるに違いないのだが、厳密に言うとその比重が違うのだ。

戸建ての営業は、信頼してもらうことに重きを置く

 戸建て住宅の営業担当者も、客と初対面の時には懐具合をもちろん気にするものの、建物や会社を気に入ってもらうために色々な説明を先にするし、営業担当者との信頼関係も受注に大きく関わってくるので、自分の人となりを売り込むことに神経をすり減らす。

 戸建て住宅は土地も含めて“一点物”という意識が強い。特に注文住宅は、対象物が目の前に存在しないので、担当営業を通じて想像するしかすべがない。

 だから営業担当者は、フィルターとなる自分自身をアピールするし、客に信頼してもらうためにさまざまな方法を駆使してプレゼンテーションすることになる。建て売りなどで土地もセットで売るなら、立地の説明もしなくてはならない。

 戸建て住宅の営業担当は説明することが多岐にわたっているので、一度の交渉で決断を迫ることは少ない。むしろ、何度も会う機会をつくって信頼関係を構築しようとする傾向にある。

【関連記事】>>注文住宅営業担当のスキルを見抜く質問とは?

マンションの営業はとにかく資金計画

マンション営業担当は資金計画を重視する
マンション営業は、早めにお金の話をしたがる!(出典:PIXTA)

 ところが、マンション営業はどうだろうか。

 もちろんマンション営業担当者も「信頼してもらうために人となりを売り込もう」などと考えるのだが、 彼らは戸建ての営業担当に比べて資金計画に全神経を傾ける傾向にある。

 スケルトンを売りにしたマンションもたまにはあるが、分譲マンションは基本的に建物の間取りや外観デザイン、住設機器はすべて決まっているので、極論を言うと説明をしなくてもお客さんはこれらを事前に理解していることになる。さらに言えば立地条件もそうだろう。

 こう考えていくと、マンション営業担当者が力を込めて説明しなくてはならないものは資金計画に絞られてくる。

 もちろん出会って3秒でいきなりお金の話をすることはあり得ないが、マンション営業担当の心中は「この人はいくらぐらいの年収があり、どのくらい自己資金が出せるのだろうか?」「早く資金計画について話をして、返済に問題ないことを知らせて、すぐに決めてもらおう!」となる。

 そのため、モデルルームや内見時に、その場で具体的な資金計画を提案してくる営業担当が多いのだ。

マンション営業担当は、即断即決を迫りがち!

マンション営業は即断即決を迫る
モデルルームで気持ちが盛り上がるのは分かるが……(出典:PIXTA)

 「毎月の支払いは全く問題ないですね!」

 よほど無理な返済計画でなければ、営業担当者はこうあなたに迫るだろう。先ほども説明したが、マンションは立地条件・建物・外観・住宅設備や仕様も明確で、極端に言えば営業がお客さんに説明を全くしなくても構わないとも言える。

 だから、分譲マンションの営業担当者は即断即決を迫ってくる。戸建て営業担当との違いはここにある。

 「良いお部屋はどんどん売れています。立地も申し分ないし 室内の設備もこのように豪華仕様です。そして何よりも資金計画は、ご提示したようにまったく問題ございません。今ここでお申し込みしませんか?」などとまくし立ててくることも多い。

 そして、実際にこのパターンで意思決定をする人が多いことも事実だ。

 即断即決することが、ダメだと言っているわけではない。毎月の返済額を提示され「これぐらいなら払えそうだな」とふわふわした気持ちで契約してはダメなのである。支払いは住宅ローンの返済だけではないからだ。

 マンションには修繕積立金、管理費が毎月発生する。戸建てよりはわずかだろうが固定資産税もある。さらには毎月の光熱費もある。そして何より、マンション選びにおいては、資金計画と同程度かそれ以上に重要なポイントがある。

 営業担当は資金計画の話ばかりするだろうが、あなたは、その他の大切な要素すべてを確認してから、購入するかどうかの決断を下してほしいのだ。

マンション営業担当者の勢いに押されてしまわないために

 マンション営業担当者の即断即決を迫るテクニックは、戸建て営業担当の比ではない。資金計画に全力を傾けているのだから当然だ。だが、「なんだか私でも買えそう……」と、押し切られて購入することは避けよう。

 ここでは、マンション購入において、営業担当者に確認しておくべきポイントを紹介しよう。

1. 管理会社のレベル

こちらの管理会社は、他と比較して評判がいい点はありますか?

 これは本当に重要な話だと思ってほしい。戸建て住宅になくてマンションにあるものの一つがこの管理会社だろう。

 すぐに返答がないケースが多いだろうが、本当に評判が良い管理会社の場合は率先して営業マンがアピールしてくる。控えめな営業担当だとしても、このように質問をして何らかの具体的な内容が返ってくれば及第点だ。

 たいした答えがなければ【並レベルかそれ以下】と勘繰るべきである。

 しっかりしたマンションになれば、管理人が常駐する詰め所が入り口にあり、場合によってはコンシェルジュ的な役目を帯びた人間が常駐する。このようなことも含めて、マンションを管理する業者が必ず介在するのだが、中には質の悪い管理会社もあるので注意していただきたい。

 「マンションは管理を買え」という格言がある。管理レベルが低いと、共用部分の掃除が行き届かない、照明が切れてもしばらく放置されるなどの問題も発生しかねない。そうした時期が続くと、マンションの劣化が早まり資産価値の低下につながる。

 極端な事例では、居住者が毎月払う修繕積立金が、悪徳管理会社に使い込まれるという事態も考えられるのだ。

管理人の方はどんな人ですか?

 中古マンションや、すでに引き渡しが始まっている新築マンションであれば、管理人が決まっているはずなので、その人の人となりを聞いてみよう。ぶっきらぼうな対応をする担当者が詰所にいれば、気持ちも沈みマンション全体の雰囲気が悪くなるのは言うまでもないだろう。

 また、マンション管理人は、時には力仕事や高所での作業があり、最近では通信トラブルの相談なども考えられるため、理想を言えば60歳以下が望ましい。ただ、マンション管理人も高齢化に加え、なり手が少ないため、年齢よりもその人の業務遂行力を見た方がいいだろう。

 管理会社や管理人の質は本当に重要なのだ。そのため、マンション営業担当には管理会社のレベルを問う質問を必ずしてほしい。「ちゃんとした会社がやっていますから安心ですよ。」こんなあやふやな返答しかしないような営業担当者から買ってはダメだ。

2. 防音、遮音に関することは細かく質問する

防音・遮音の仕様はどうなっていますか?

隣の家との壁に隙間はありますか?

 戸建て住宅であってもお隣さんの犬がうるさい、あるいはいわゆる道路族が家の前を占拠し、夜な夜なパーティーを開くようなところにあなたは住めるだろうか。ところがマンションは、赤の他人と壁一枚で接しているのだ。

 最上階角部屋ならまだしも、一般住居であれば左右どころか上下まで他人さまとなる。ここで大きく問題になるのが騒音問題だ。

マンション騒音問題は重要だ
床や壁が薄いと、隣人の生活音が響くことに(出典:PIXTA)

 あなたが購入した部屋の上階に、未就学の子供を3人抱える家族が入居したとしよう。この親が常識を持ち合わせた人物であったとしても、子供たちが騒いだり走り回ったりすることは想定内の事象である。

 これを前提とした上で、どのような遮音仕様になっているのかは、マンション購入の上で最も重要なポイントの一つであることは説明するまでもないと思う。

 「スラブ厚」なる建築用語がある。簡単に説明するとコンクリートの厚みとなるのだが、このスラブ厚は厚ければ厚いほど遮音力が高まるのは当然の話だが、一般的に防音性が高いと言われているのは18cm以上だ。

 ただ、この厚みだけで勝負していた時代は過去の話で、今はスラブ厚に加えてさまざまな方法を駆使して遮音や防音対策を施すのが当たり前になっている。二重サッシの有無や間取り(隣の家との間に収納スペースがあるなど)、床や壁の素材や構造、防音の程度を表す遮音等級……確認する項目はいくつもある。

 この問題について言葉を濁すような営業であれば、たとえ立地が良いマンションであっても私はパスしたい。

【関連記事】>>新築マンションで気になる「音」のトラブル!壁や床の遮音性は、厚さと工法を確認しよう

3. 周辺の建物の建築予定について聞く

南側にマンションが建つ予定はありますか?  

マンションの日照問題
(出典:PIXTA)

 これはよくあるトラブルで、訴訟沙汰になるケースもたまに耳にする。南側が空き地で日ざしを遮るものがない部屋を購入した2年後に、その空き地でマンション建設が始まったらあなたはどう思うか。

 「そんな話聞いてないよ。」普通の人はこう考えるだろう。ただ、本当に建築計画がある場合、まっとうなマンション営業であればそのことはしっかり告知してくれる。

 しかし、念のためにあなたから営業に聞いてほしいのだ。

 営業がひとまず否定してくれればひと安心だが、問題は購入当初には本当に予定がなくても、その後に紆余(うよ)曲折があって、そこにマンションや高いビルが建つ可能性は当然ある。

 これは誰の責任でもないわけだが、南側に妙な空き地がある マンションを購入する場合は、もしこの土地にマンションが建ったらどの程度日照に影響するかを専門家に見てもらうことをお勧めしたい。

 極端な事例だが、埼玉県の某所に立つマンションは、引っ越し当時は日がさんさんと注ぎ込む明るいマンションだったのに、隣に同じ業者が施工したマンションがその後建築され、 日陰になるどころか、日中でも電気をつけないと室内が真っ暗になるという物件すら存在する。

4. 現地には昼夜両方訪問する

 立地が良いマンションは特にだが、地域の状況が昼と夜でガラリと変わるケースがあるので要注意だ。これは営業担当に確認するのではなく、自分の足を使って現地を見に行こう。

 駅に近かったりあるいは駅前に立っていたりするようなマンションだと、夜間に若者や酔客が大声を上げていることもある。そんなところには誰も住みたくないだろう。

 私の体験談を一つお話ししよう。都内の賃貸マンションだったが、山手線の駅に直結したマンションの20階に3年ほど住んだことがある。場所は一等地で、いろいろな電車が走るのを窓から眺められる立地だった。

 その物件、昼はさほど感じなかったのだが、夜の9時を過ぎると、電車が線路を通るたびにその走行音がすさまじい音で部屋の中に入り込み、まるですぐ部屋の真横を電車が走っているのではないかと錯覚するほどの騒音だったのだ。これが夜中の1時ごろまで続き、朝は4時台から山手線の始発が走り出す。

 昼は喧騒でごまかされていたが、夜になって辺りが静かになったことで騒音が激しいことに気づいたのだろう。賃貸マンションだったので「まあいいか……」で折り合いをつけることができたが、もしこれが分譲マンションだったらどうだろう。激しく後悔したに違いないと思う。

 こんなふうに、昼と夜とではまったく異なる様子となる場合があるので、建設予定地であれば予定地に、内見できるのであれば部屋の中まで入ってチェックした方がいい。家の中で過ごす時間が多いという人は、特に重要になるだろう。

まとめ

 分譲マンションを販売する営業担当者は、とにかく一刻も早く、あなたと資金計画の話をしようと考える。本文にも書いたように、銀行に返済する毎月の支払いだけに目を取られないようにしていただきたい。

 「マンションは管理を買え」とも書いた。また、その他の見落としてしまいがちな重要ポイントについても肝に銘じてもらい、営業担当の「即断即決してください!」という圧にのみ込まれないようにしよう。

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