「シエリアタワー中之島」の予想価格は？　総戸数364戸の大規模定借タワマンを徹底解説！

関電不動産開発による「シエリアタワー中之島」は、地上46階建て、総戸数364戸の大規模タワーマンションとして注目を集めている。水都・大阪の象徴「中之島」を望む堂島川のリバーフロントに建設され、交通アクセスや生活ロケーションも良さそうだ。2023年の第1期分譲では、契約150戸を超えるほどの人気ぶりだった。今後発表される価格を解説するとともに現地の様子もリポートする。（フリーライター・神納まお）

「シエリアタワー中之島」はランドマーク性が高いタワーマンション

 「シエリアタワー中之島」の特徴は以下の2点。

1. 1.総合的な生活ロケーションに恵まれた立地
   2.超高層でデザイン性が高く、エリアのランドマークになるタワーマンション
2.  

 「シエリアタワー中之島」の南側は、堂島川が流れており、両岸の堤防や遊歩道などを含めると100m以上距離が取れている。

　市街地なので近くに高い建物がないこともないが、いちばん近い西側の36階「クレヴィアタワー中之島」でも50ｍ以上の距離がある。市街地にしてはかなり開放感があるロケーションと言える。

　外観デザインは目の前を流れる堂島川のようにナチュラルな曲線を描く柔らかなカーブのエッジライン。屋上部にはライトアップされるティアラが設置される。

　そして「シエリアタワー中之島」の周りには生活に欠かせない施設が集中。このような片側に広い川が流れていて離隔されている立地では、川の景観の代わりに生活に必要な施設関係が離れがちになるものである。しかし、本マンションではそのデメリットがない。

「シエリアタワー中之島」の立地について

交通利便性

 「シエリアタワー中之島」を取り巻く駅は以下の通り。

　交通利便性も悪くない。最寄りのJR東西線・新福島駅徒歩4分、大阪駅へは1駅1分、大阪環状線、京阪、阪神も利用でき、2031年には地下鉄も開通予定だ。

　京阪の中之島駅からは、Osaka Metro四ツ橋筋ライン・御堂筋ラインへ乗り継げる。京阪電車中之島線の中之島駅から、Osaka Metro四ツ橋線のなんば駅へ11分、JR東西線「新福島」駅から、三ノ宮駅へ27分だ。

　また、公式ホームページや各種マンション情報サイトには出ていないが、実はこの周辺にはバスが多い。

　大阪シティバスは「堂島大橋北詰」や「玉江橋」の近くにあるが、中之島ループバス｢ふらら｣や、大阪メトログループの運行する「オンデマンドバス」もある。このエリアには「住友病院」や「JCHO大阪病院」といった大病院があるからだ。

 「シエリアタワー中之島」からは、大阪シティバスのほか、JR大阪駅西口から中之島周辺を巡回する中之島ループバス｢ふらら｣の利用も便利そうだ。

生活利便性

 「シエリアタワー中之島」は、ショッピング関連施設や病院、公園などの生活利便性が極めて充実している。

　スーパーなどの買い物施設が点在し、コンビニエンスストアは徒歩5分以内にファミリーマート、セブンイレブン、ローソンがそろい、スマホ決済などのポイントキャンペーンのタイミングによって使い分けられそうだ。

　教育施設については、

　ただし、小学校区は福島小学校の定員の関係で「市立上福島小学校」（徒歩7分）になるかもしれない。また、福島区内最大規模（41,307㎡）の広さを誇る「下福島公園」も徒歩5分。運動場やプール、トレーニングルームといった施設も備える。

　また、この辺りは病院が充実しているのが特徴だ。

　徒歩10分以内に大小の病院・クリニック16施設が集中している。ちなみに未来医療国際拠点「Nakanoshima Qross」とは、病院と医療開発研究センターで、一般財団法人未来医療推進機構が運営する。

　金融機関もメガバンクや地元銀行、郵便局が点在する。

 「シエリアタワー中之島」のある中之島エリアは大阪の文化エリアで、「大阪中之島美術館」や「国立国際美術館」「大阪市立科学館」などの文化施設が徒歩10分以内に集中している。

「シエリアタワー中之島」現地の様子は

　2024年1月下旬の取材時点では、現地はまだ高さ5階程度の状態。道路は南東側と西側、北側道路に接する3方道路だ。公式ホームページによれば完成時期は2025年12月予定、引き渡し可能年月2026年3月予定となっている。

　南側の広い前面道路の先は遊歩道と堂島川で開放感があり、車の通りも少ない。

　道路を挟んで西側には低いオフィスビル。

　敷地に面している北側の角は信号交差点。

　遊歩道は、散歩やランニングをする人たちを時折見かける。

　対岸はクルーズ港、レストランやバーが並ぶ「中之島バンクス」、大阪府立国際会議場やRihga Royal Hotel Osakaが見える。

　その東側の大阪市立扇町高等学校跡地付近は一帯が更地になっていて、土地区画整理事業の看板が出ている。

　現地付近を歩いてみると、南西側の堂島大橋北詰交差点のガソリンスタンドがあった一帯も更地になっており、なんらかの施設が予定されているのかもしれない。

　対岸の中之島バンクスから見ても、開放感が素晴らしいことがわかる。

「シエリアタワー中之島」の価格は？

 「シエリアタワー中之島」の1期販売価格は下記の通り。

階数	価格	平均坪単価
40階台	1億3000万〜3億円台	700万円以上
20階台〜30階台	6000万〜1億3000万円台	400万円
20階以下	5000万〜1億円台	300万円

　特に堂島川側のリバーサイドビュー（東～南向き）は低層階でも眺望が取れるため価格が乗っていたようだ。けっして安いとは言えず、しかも定期借地権としては今までの感覚では明らかに高いように見える。

　それでも契約157戸のなかでも抽選住戸が多く出ているようだ。最高倍率は11倍、平均倍率は2倍だったという。その時もモデルルーム予約はすぐ埋まっていたようで、2024年春ごろからモデルルーム見学予約がスタートしても、まず当面は見学予約が困難な状態が続くかもしれない。

　大前提として、売り手サイド（「シエリアタワー中之島」の場合は関電不動産開発）が販売を急いでいないという事情がある。今まではなるべく早く販売して完成竣工時には完売を目指し、引き渡し時には資金を回収するというのがデベロッパーの常識だったが、明らかに相場が上がる現状では、販売を先送りにした方が高く売れるからだ。

　つまり、2期販売では1期販売よりも値付けが上がる可能性がある。

　周辺のタワーマンションでは「Brillia Tower 堂島」や販売前の「パークタワー大阪堂島浜」などがあるが、いずれも平均坪単価は600万円を下回らなくなっており、「シエリアタワー中之島」が定期借地とはいえ、全体平均でも400万円は下回らないだろう。低層階でも400万円に迫るかもしれない。

　とはいえ大阪屈指の都心オアシスといえる中之島で堂島川リバーサイドという立地条件、生活ロケーションの良さ、ランドマーク性の高い外観デザインなどを総合すると、割高とはいえないかもしれない。

　大阪市のタワーマンションの中でもトップクラスの条件がそろった「シエリアタワー中之島」は2期販売もかなりの倍率になる抽選住戸が続出するかもしれない。

「シエリアタワー中之島」のプランは？

 「シエリアタワー中之島」のプランは全体的に間口が広いプランがラインアップされている。公式ホームページでも公開されているプランはいくつかあるが、エントリー者限定サイトで公開されている先行プランからいくつかピックアップしてみた。

Jtype 2LDK 住居専有面積65.19㎡ 西角住戸

　リビングダイニングキッチンスペースは隣の洋室のパーティションパネル次第で広く使え、ダイレクトウインドー。キッチンサイドに納戸。

Ktype 3LDK 住居専有面積76.00㎡ 南東向き住戸

　中住戸ながら間口10m以上のワイドスパン。リビング・ダイニングと続き洋室で広さ約17.9帖としても利用できる。

　ほか洋室にウォークインクロゼット、玄関にもシューズインクロゼット、キッチンサイドに「大型納戸」を備える。

Otype 3LDK 住居専有面積86.71㎡ 北側角住戸

　リビング・ダイニングが広く、ダイレクトウインドウが開放的で迫力ある眺望が期待できる。洋室2カ所にウオークインクロゼット、玄関にはシューズインクロゼット。バルコニーもワイドだ。

Vtype 4LDK 住居専有面積100.71㎡ 北向き角住戸

　100㎡を超える4LDKプラン。間口の広さを生かしすべての洋室がバルコニーに面する。リビング・ダイニングにダイレクトウィンドー。

スペックについて

 「シエリアタワー中之島」はオール電化（施工主が関西電力グループ）に加え、高効率な設備とゼロカーボン電気の導入、さらに高断熱性能の実現により「実質CO₂ゼロエネルギーマネジメントシステム」を取得、2022年度グッドデザイン賞を受賞している。

 「実質CO₂ゼロエネルギーマネジメントシステム」とは、マンション全体におけるCO₂排出量の実質ゼロを実現する関電独自のエネルギーマネジメントシステムのことだ。実質CO₂フリーの 「ゼロカーボン電気」を、高圧一括受電方式を経由し、オール電化でマンション全体に供給することでそれが実現する。

　さらに施工するスーパーゼネコン・大林組独自の超高層制振構造システム「デュアル・フレーム・システム（DFS）」を採用。このシステムは、揺れ方が異なる2つの構造体（心棒・住宅棟部）を制振装置で連結し、地震エネルギーを吸収して建物の揺れを小さくする。1000年以上前から立ち続ける法隆寺の五重塔と似たシステムだ。長周期地震から直下型地震まで幅広い領域で地震の揺れを制御する。

　共用施設は下記の通りで、住戸は6階から。

38階・39階	パーティーサロン・プレミアムサロンルーム、スカイラウンジ
4階・5階	駐輪場、ミニバイク置き場
3階・4階	リバーサイドラウンジ、リバービューテラス
3階	ルーフガーデン、フィットネススタジオ、コワーキングルーム、ゲストルーム2室
1階・2階	カーゲート、アクア＆グランドエントランス

まとめ

　2期分譲も人気がありそうな「シエリアタワー中之島」。住むには絶好のロケーションに、広く使いやすそうなプランばかりで、欲しい住戸が抽選で買えなくなる事態もあり得るだろう。今から複数のフロアとプランで検討を進めておくことをおすすめしたい。

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