【大阪府の中古マンション価格推移】成約価格が売出価格を上回るエリアが増加! 市内中心6区では成約件数が落ち込む【完全版】

【大阪府の中古マンション価格推移】成約価格が売出価格を上回るエリアが増加! 市内中心6区では成約件数が落ち込む【完全版】
2026年9月14日公開(2026年9月14日更新)
服部盛昭:株式会社R-Scope 不動産ライター

 以下は2026年7月版の記事です。

大阪府の中古マンション価格推移の概要

 2026年7月の大阪府全体の中古マンション成約価格は3498万円で、前月の3697万円から-5.4%、前年同月比では-3.2%となった。成約件数も808件(前年比-3.6%、前月比-9.5%)と減少し、成約㎡単価も55.67万円/㎡(前年比-1.1%)と下落した。一方で新規登録件数は3419件(前年比+6.0%、前月比+1.1%)と増加が続く。

 成約価格、件数、㎡単価がそろって下落した大阪府全体に対し、大阪を6エリアに分けて見ると、内実はエリアごとに大きく異なる。とりわけ目を引くのが、6月に大きく開いていた成約価格と売出価格の差(いわゆる「ワニの口」)が、7月には多くのエリアで縮小方向に動いた点だ。

 ただしその中身は一様ではない。大阪市内中心6区や大阪府北部・堺市では売出価格の下落によってギャップが縮まった。一方、大阪市内18区では成約価格が急落したことで売出価格を上回っていた「売り手優位」の状況が消えかけており、大阪府東部・南部ではむしろギャップが拡大している。

 ギャップの縮小・拡大の方向は揃っておらず、エリアごとに異なる局面へ入りつつあるとみられる。

大阪市内中心6区:成約価格は5826万円(前年比-5.7%、前月比-2.1%)

大阪市内中心6区 マンション価格推移成約価格売出価格4000万円5000万円6000万円7000万円8000万円9000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/427/7

 大阪市内中心6区(北区・中央区・西区・浪速区・天王寺区・福島区)の7月の成約価格は5826万円(前年比-5.7%、前月比-2.1%)。6月の5953万円からさらに下がり、5月の過去1年の最高値6621万円からは2カ月連続の下落となった。成約件数は192件(前年比-16.5%、前月比-16.9%)で、6エリアのなかでも落ち込みが大きい。

 売出価格は7457万円(前年比+18.9%、前月比-10.7%)。前月の8350万円から大きく下げたものの、水準としては依然高い。この結果、成約価格との差(ワニの口)は1631万円となり、6月の2397万円からは縮小した。ただし縮小した理由は「双方が下がったなかで、売出価格の下げ幅のほうが大きかった」というだけであり、売り手の強気な値付けと買い手の実勢価格との距離が根本的に埋まったわけではない。

 もうひとつの注目点は築年数の動きだ。成約物件の平均築年数は20.06年で、6月の23.00年から一気に若返った。5月は20.01年だったため、6月だけ突出して築古物件の成約が増え、7月に元の水準へ戻ったとみるのが自然だろう。あわせて専有面積も56.25㎡(前年比-5.3%、前月比-4.0%)と6エリア中もっとも狭く、㎡単価の高騰を受けてコンパクトな住戸に成約が集中する傾向がうかがえる。

大阪市内18区:成約価格は2935万円(前年比+8.8%、前月比-7.8%)

大阪市内18区 マンション価格推移成約価格売出価格2000万円3000万円4000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/427/7

 大阪市内18区(中心6区を除く)の7月の成約価格は2935万円(前年比+8.8%、前月比-7.8%)。6月の3183万円(過去1年の最高値)から急落し、5月の3110万円をも下回った。成約件数は233件(前年比+9.4%、前月比-6.4%)で、5月・6月と2カ月続いた増加が7月に止まった格好だ。

 注目したいのは、成約価格(2935万円)と売出価格(2858万円)の差がわずか77万円まで縮まった点だ。6月はこの差が385万円あり、「市場に出てくる物件よりも高い水準で決まる」売り手優位の状態だったが、7月は売出価格がむしろ小幅に上昇した(前月比+2.1%)のに対し、成約価格の下落ペースがそれを上回ったため、その状態はほぼ消えた。

 新規登録件数は948件(前年比-3.7%)で、供給はやや持ち直している。大阪市中心部からの実需流入で押し上げられてきた18区の価格が、ここへ来て一服した可能性がある。

大阪府北部:成約価格は3372万円(前年比+6.1%、前月比-5.2%)

大阪府北部 マンション価格推移成約価格売出価格2000万円3000万円4000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/427/7

 大阪府北部(淀川以北の大阪市外エリア(池田市・箕面市・豊中市・吹田市・茨木市・高槻市など))の7月の成約価格は3372万円(前年比+6.1%、前月比-5.2%)で、3月は3274万円、4月は3386万円、5月は3401万円、6月は3557万円と、前月比で3カ月連続の上昇が続いていたが、7月で止まった。成約件数は169件(前年比-9.6%、前月比-5.1%)で、6月の178件からさらに減っている。

 売出価格は3081万円(前年比+5.5%、前月比-2.3%)で、成約価格が291万円上回る。6月の404万円からは差が縮んだが、依然として売り手優位な市場のようだ。

 北部エリアで際立つのは築年数の開きだ。成約物件の平均築年数は30.02年なのに対し、売出物件は36.08年で、その差は6年だ。6エリアのなかでもっとも大きい築年数ギャップであり、築古の売り物件が市場に滞留する一方、実際に成約しているのは相対的に築浅の物件に偏っていることが考えられる。

 千里中央や高槻・茨木といった主要駅周辺の利便性の高い物件から優先的に決まっていく傾向は、当面続きそうだ。

大阪府南部:成約価格は1511万円(前年比+15.5%、前月比-4.1%)

大阪府南部 マンション価格推移成約価格売出価格1000万円2000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/427/7

 大阪府北部(淀川以北の大阪市外エリア(池田市・箕面市・豊中市・吹田市・茨木市・高槻市など))の7月の成約価格は3372万円(前年比+6.1%、前月比-5.2%)で、3月は3274万円、4月は3386万円、5月は3401万円、6月は3557万円と、前月比で3カ月連続の上昇が続いていたが、7月で止まった。成約件数は169件(前年比-9.6%、前月比-5.1%)で、6月の178件からさらに減っている。

 売出価格は3081万円(前年比+5.5%、前月比-2.3%)で、成約価格が291万円上回る。6月の404万円からは差が縮んだが、依然として売り手優位な市場のようだ。

 北部エリアで際立つのは築年数の開きだ。成約物件の平均築年数は30.02年なのに対し、売出物件は36.08年で、その差は6年だ。6エリアのなかでもっとも大きい築年数ギャップであり、築古の売り物件が市場に滞留する一方、実際に成約しているのは相対的に築浅の物件に偏っていることが考えられる。

 千里中央や高槻・茨木といった主要駅周辺の利便性の高い物件から優先的に決まっていく傾向は、当面続きそうだ。

大阪府東部:成約価格は2371万円(前年比+7.7%、前月比+3.0%)

大阪府東部 マンション価格推移成約価格売出価格1000万円2000万円3000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/427/7

 大阪府南部(大和川以南、堺市を除く。岸和田市・泉大津市・河内長野市・羽曳野市・富田林市など)の7月の成約価格は1511万円(前年比+15.5%、前月比-4.1%)だった。成約件数は59件(前年比+20.4%、前月比-7.8%)で、4月55件、5月37件、6月64件、7月59件と、ここ数カ月の振れ幅がきわめて大きい。母数の小さいエリアだけに、数件の動き方次第で前月比が大きくぶれやすい点には注意したい。

 売出価格は1383万円(前年比-12.1%、前月比-11.1%)で、成約価格との差は128万円。6月はわずか20万円しかなく、売り手の希望価格と買い手の実勢価格がほぼ一致していたが、7月は売出価格が二桁で下落したことでギャップが広がった。

 売出物件の築年数は34.08年で、成約物件の32.08年より2年ほど古い。北部と同様、新規登録物件よりも実際に成約した物件の方が相対的に築浅となっている。

堺市全域:成約価格は2323万円(前年比-9.3%、前月比-3.2%)

堺市全域 マンション価格推移成約価格売出価格1000万円2000万円3000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/427/7

 大阪府東部(淀川以南・大和川以北の大阪市外エリア。門真市・守口市・枚方市・東大阪市・八尾市など)の7月の成約価格は2371万円(前年比+7.7%、前月比+3.0%)となった。成約件数は106件(前年比+19.1%、前月比-1.9%)で、6エリアのなかで前年比がプラスを維持している数少ないエリアだ。

 売出価格は2224万円(前年比+5.9%、前月比-1.0%)で、成約価格との差は147万円。6月の58万円からは広がったが、中心6区の1631万円と比べればなお小さい部類に入る。

 ㎡単価は33.99万円/㎡(前年比+7.9%)と上昇しており、成約価格も前年比+7.7%となった。成約件数も前年比+19.1%と増えていることから、7月は価格・取引件数の双方が前年同月を上回る動きとなっている。築年数は成約31.01年に対し売出33.07年と、北部ほどではないものの、新規登録物件の方がやや築古となっている。

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