【大阪府の中古マンション価格推移】市内の成約価格は17%以上の上昇も成約件数は減少、物件格差が明確に!【完全版】

【大阪府の中古マンション価格推移】市内の成約価格は17%以上の上昇も成約件数は減少、物件格差が明確に!【完全版】
2026年6月17日公開(2026年6月17日更新)
服部盛昭:株式会社R-Scope 不動産ライター

以下は、2026年5月の記事です。

大阪市内中心6区 売出価格と成約価格の差が2200万円超。良い物件が選ばれる市場へ

大阪市内中心6区 マンション価格推移成約価格売出価格4000万円5000万円6000万円7000万円8000万円9000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/4

 北区・中央区・浪速区・天王寺区・西区・福島区からなる中心6区は、4月の成約価格が6054万円で前年比+6.6%、㎡単価は103.66万円/㎡で同+7.0%と、いずれも前年を上回っている。前月の6195万円からは微減となったが、6000万円台の水準はキープしている。

 成約件数は207件で前年同月比-11.5%。3月も前年比-26.5%と落ち込んでいたため、2カ月続けて取引件数が大幅に鈍化した。

 中心6区で注目すべきは、売出価格との乖離だ。4月の売出価格は8331万円。成約価格6054万円との差は実に約2277万円になる。売り手は強気な価格で売り出しを続けているが、実際に成約に至るのは価格・立地・築年数といった条件が一定水準を満たした物件に限られているようだ。

 在庫として積み上がっていく高値物件が今後どう消化されるか、あるいは価格調整を余儀なくされるか、この乖離の行方が中心6区市況のポイントとなっている。

大阪市内18区 売出価格と成約価格がほぼ一致。実需エリアの健全な底堅さ

大阪市内18区 マンション価格推移成約価格売出価格2000万円3000万円4000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/4

 中心6区を除く大阪市内18区は、4月の成約価格が2767万円で前年比+5.9%、㎡単価は45.24万円/㎡で同+6.4%と、いずれも前年を上回った。直近3カ月の成約価格は2834万円→2847万円→2767万円と小幅に動いているが、水準としては安定している。

 成約件数は227件で前年同月比-5.4%。2月・3月・4月と3カ月連続で前年割れが続いており、取引件数の下落傾向は否めない。ただし、その実態は中心6区とは大きく異なるようだ。

 18区が中心6区と本質的に異なるのは、売出価格との関係だ。4月の売出価格は2757万円で、成約価格2767万円とほぼ同水準。その差はわずか10万円だ。売り出した価格に近い値段で実際に取引が成立しているということは、売り手と買い手の価格目線が合致しているということだ。価格の過熱感は中心6区に比べて小さく、堅調な取引が続いているエリアと見ていいだろう。

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大阪府北部 成約価格が売出価格を上回る逆転現象。「良質物件は高値で決まる」市況へ

大阪府北部 マンション価格推移成約価格売出価格2000万円3000万円4000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/4

 大阪府北部(豊中市・吹田市・茨木市・高槻市・箕面市など)は、4月の成約価格が3386万円で前年比+12.0%、㎡単価も45.31万円/㎡で同+11.5%と、大阪府内のエリア別では最も高い上昇率だ。

 成約件数は191件で前年同月比-5.4%と落ちた。件数は減っているものの、価格面の強さが際立っている。

 注目したいのは、専有面積と成約価格の組み合わせだ。北部の成約物件の平均専有面積は74.73㎡と、他エリアに比べて広い物件が多く取引されている。成約価格が3386万円、築年数が平均31.01年という数字は、「築古でも広くてニーズに合う物件なら高値で決まる」という北部ならではの需要構造だ。大阪市内の中心地にも好アクセスな北摂エリアを希望するファミリー向け住宅の需要が価格を下支えしていると予想できる。

 さらに際立つのが、売出価格との関係だ。4月の売出価格は3214万円で、成約価格3386万円を172万円下回っている。つまり、売り出された平均的な物件より「高値で売れた物件が多かった」ということだ。

 直近では2月3564万円→3月3274万円→4月3386万円と、3月にいったん下げた後に反発しており、条件の良い物件への需要集中が成約価格の平均を押し上げているとみられる。「良質な物件は高値でも決まる」市況が北部では顕著に表れている月だった。

大阪府南部(堺市除く) 成約価格が1463万円と前年比-0.5%で軟調が続く

大阪府南部 マンション価格推移成約価格売出価格1000万円2000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/4

 大阪府南部(堺市除く、高石市・松原市・羽曳野市・岸和田市・和泉市など)は、4月の成約価格が1463万円(前年比-0.5%)、㎡単価が20.11万円/㎡(同-1.9%)とほぼ横ばい。売出価格は1503万円で、成約価格との差は約40万円にとどまる。大阪府内で最もリーズナブルな価格帯のこのエリアでは、「高値追求」よりも「現実的な価格での確実な成約」が市場の主流だ。

 成約件数は55件で前年同月比+14.6%と増加した。直近では2月・3月・4月のいずれも55件で横ばいが続いている。

 売れる価格帯の物件が集まり、買い手もそれを受け入れているという意味で、南部の市場はマンションの適正価格化が進んでいるエリアといえるかもしれない。件数の安定が続くとすれば、価格が底を打つ展開も十分ありえるだろう。

大阪府東部 成約価格が前年比プラスも2カ月連続で下落

大阪府東部 マンション価格推移成約価格売出価格1000万円2000万円3000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/4

 大阪府東部(東大阪市・枚方市・寝屋川市・守口市・八尾市など)は、4月の成約価格が2231万円で前年比+15.2%。数字だけを見ると強く映るが、直近では2月2352万円→3月2313万円→4月2231万円と、2カ月連続で下落しており、足元では調整局面に入っている。4月の売出価格は2267万円で、成約価格との差はわずか36万円。売り手と買い手の価格目線は近いにもかかわらず、成約件数は減り続けている。

 成約件数は97件で前年同月比-11.8%と、大阪府内のエリア別では最も大きい落ち込みとなった。

 件数の減少と月次の価格下落が同時に続くとすれば、前年比のプラスが縮小していくのは時間の問題かもしれない。

堺市全域 成約価格が3カ月で500万円超急落。売り手と買い手が最もかみ合わないエリア

堺市全域 マンション価格推移成約価格売出価格1000万円2000万円3000万円24/124/424/724/1025/125/425/725/1026/126/4

 堺市は、4月の成約価格が2001万円で前年同月比-17.5%、㎡単価は28.04万円/㎡で同-19.2%と大幅な下落となった。成約件数も42件で前年同月比-25.0%と、件数・価格・単価のすべてが2桁の前年割れとなり大阪府内で最も厳しい数字が並んだエリアだ。

 中でも際立つのは、直近での成約価格の急落だ。2月2516万円→3月2436万円→4月2001万円と、わずか2カ月で500万円以上下落した。

 また、4月の売出価格は2509万円で、成約価格2001万円との差は約508万円にのぼる。売り手は2500万円前後の価格水準で売り出しを続けているが、実際に買い手がつく価格帯は2000万円近辺まで下がっており、この需給のミスマッチが取引量の縮小と価格の下落を同時に引き起こしているのかもしれない。売り手が価格見直しを進めない限り、成約件数の回復は難しい局面になっている可能性がある。

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