首都圏の新築マンション市場は販売戸数が減少し、人気の二極化が進行している。中古マンション市場も価格上昇が続く一方、成約件数が減少しており、地域ごとの差が大きくなっている。特に東京都心部では在庫の減少が顕著である。今月も2024年7月のデータをもとに首都圏新築・中古マンション市場を解説する。また注目のマンションは「ブランズタワー橋本」を紹介する。(不動産アナリスト・岡本郁雄)
首都圏の新築マンション市況【2024年7月データ】
最初に、2024年7月度の首都圏新築マンション市場を見てみたい。厳しいと言える状況だ。新規発売戸数は前年同月比で大幅に減少し、契約率は好不調ラインの70%を超えたものの、低水準にとどまっている。平均価格はエリアによって変動しており、新築マンションの売れ行きが二極化していることがわかる。
株式会社不動産経済研究所によれば、2024年7月度の新築分譲マンション発売戸数は、前年同月と比べ42.3%減少の1,496戸。契約率は70.9%となっており、2024年3月以来の70%台となった。
また、首都圏新築マンションの戸あたり平均価格は、東京23区の
首都圏の新築マンション市場動向2024年7月
新規販売戸数 | 1戸当たり平均価格 | ㎡単価 | 契約率 | |
2023年7月 | 2,591戸 | 9,940万円 | 144.9万円 | 74.8% |
2024年6月 | 1,662戸 | 8,199万円 | 121.8万円 | 66.4% |
2024年7月 | 1,496戸 | 7,847万円 | 120.3万円 | 70.9% |
首都圏の新築マンション市場動向(出典:不動産経済研究所発表「首都圏新築分譲マンション市場動向 2024年7月」)
販売在庫は5,300戸で、前月末よりも118戸の減少。2023年5月末の販売在庫は4,936戸だったので、昨年対比では増加している。なお、即日完売物件は「パークタワー大森」など5物件だった。
首都圏新築マンションの地域別の発売状況は下表のようになっている。
首都圏新築マンションの販売動向(2024年7月)
供給戸数(前年同月比) | 契約率 | 平均価格 | ㎡単価(前年同月比) | |
東京23区 | 609戸(-60.5%) | 78.0% | 1億874万円 | 167.0万円(-12.9%) |
都下 | 104戸(-30.2%) | 57.7% | 6,093万円 | 99.7万円(+18.7%) |
神奈川県 | 439戸(+84.5%) | 78.1% | 6,110万円 | 97.0万円(+10.4%) |
埼玉県 | 97戸(-50.5%) | 56.7% | 4,947万円 | 71.6万円(-2.8%) |
千葉県 | 247戸(-47.0%) | 51.8% |
5,344万円 |
76.6万円(+20.3%) |
(出典:不動産経済研究所発表「首都圏新築分譲マンション市場動向 2024年7月」)
エリア別の平均価格は、東京23区が1億874万円。東京都下が6,093万円、神奈川県が6,110万円、埼玉県が4,947万円、千葉県は、5,344万円。前年同月に都心高額マンションの供給が多かった東京23区は、前年同月比で-18.5%となっているが、その他のエリアは対前年同月比で上昇している。
また、契約率は地域によって異なり、好不調の目安となる70%を上回ったのは、東京23区と神奈川県となっている。供給戸数が減少する中で、新築マンションの売行きが二極化しており、物件の選別化が進んでいることがわかる。
下のグラフは、過去5年間の首都圏の新築マンション価格(平均価格)と契約率の推移を示す。先述の通り、契約率は好調ラインの70%をわずかに上回る結果となった。
続いて、中古マンション市場を見てみよう。
首都圏の中古マンション市況【2024年7月データ】
中古マンション市況は価格が上昇しているものの、成約件数が減少している。また、エリアによって在庫や価格の動きに大きな差があることから、市場は一部で活況を見せつつも、全体的には慎重な動きが見られる。
公益財団法人東日本不動産流通機構によれば、2024年7月度の首都圏中古マンション成約件数は、前年同月比1.3%減少の3,193件となっており14ヵ月ぶりに前年実績を下回った。
成約価格は、前年同月比10.7%上昇の5,049万円。平均成約㎡単価も対前年同月比9.8%上昇の78.97万円となっている。成約㎡単価が前年同月を上回るのは、51カ月連続となる。また、2024年7月の新規登録物件の㎡単価は76.29万円となっていて、前月よりも2.0%上昇した。
首都圏の中古マンション市場動向2024年7月
成約件数 | 平均成約㎡単価 | 新規登録件数 | 在庫件数 | |
2023年7月 | 3,236件 | 71.92万円 | 17,131件 | 46,235件 |
2024年6月 | 3,259件 | 77.95万円 | 15,845件 | 44,722件 |
2024年7月 | 3,193件 | 78.97万円 | 15,661件 | 44,509件 |
首都圏の中古マンション市場動向(出典:東日本不動産流通機構発表「月例速報マーケットウォッチ サマリーレポート2024年7月度」)
2024年7月の新規登録件数は、対前年同月比で8.6%減少の15,661件。在庫件数は前年同月比で3.7%減少し、44,509件となっている。
下のグラフは、過去5年間の首都圏の中古マンション価格(成約㎡単価、在庫㎡単価)と在庫件数の推移を示す。在庫件数は、高水準のままだが緩やかに減少しつつある。
次に、地域別の中古マンション動向を見てみよう。
首都圏の中古マンション成約㎡単価(2024年7月)
東京23区 | 都下(多摩) | 横浜・川崎市 | 神奈川県その他 | 埼玉県 | 千葉県 | |
---|---|---|---|---|---|---|
成約㎡単価 | 118.43万円 | 55.79万円 | 62.34万円 | 45.86万円 | 44.16万円 | 40.72万円 |
前年同月比 | +14.9% | +9.0% | +1.1% | +9.0% | +0.1% | +7.2% |
前月比 | +3.4% | +0.6% | -2.4% | +0.2% | +4.8% | +0.4% |
(出典:東日本不動産流通機構発表「月例速報マーケットウォッチ サマリーレポート 2024年7月度」)
在庫の減少が目立つのが東京都心部だ。千代田区、中央区、港区の都心3区の在庫は、2023年7月度の3,169件から2,401件へと直近1年間で24.2%もの減少。成約㎡単価は、157.37万円から200.04万円へと大きく伸び27.1%もの上昇となった。
東京23区内ではすべてのエリアで在庫が減少傾向にあり、城東地区は-17.9%、城南地区は-11.4%、城西地区は-16.3%、城北地区は-16.2%の減少が見られる。一方で、多摩地区や埼玉県、千葉県、神奈川県などは在庫の増加傾向が続いている。
埼玉県、千葉県、神奈川県では、中古マンションの成約平均価格も大きな上昇は見られず、さいたま市が4,090万円、千葉県総武地区(市川市、船橋市、鎌ヶ谷市、浦安市、習志野市、八千代市)が3,198万円、川崎市が4,862万円。ファミリー層にも十分手が届く価格だ。中古マンションの需給バランスは、新築マンションの供給戸数や価格帯にも影響する。供給が活発な千葉市や東武東上線は、新築も中古も選択肢が豊富にある。
次に、今月の注目マンション「ブランズタワー橋本」を紹介する。
再開発が進行中! 橋本駅徒歩4分「ブランズタワー橋本」
橋本駅徒歩4分の場所に誕生する 29 階建て・総戸数458戸の新築分譲タワーマンション「ブランズタワー橋本」。その第1期1次の販売が2024年8月にスタートした。
環境先進マンションブランド「BRANZ(ブランズ)」のフラッグシップとして超高層ランドマークタワーが誕生。緑豊かな森と広場を整備し、豊かなライフスタイルを提案する。
「ブランズタワー橋本」の周辺エリアは、リニア中央新幹線の新駅(神奈川県駅※仮称)開業を見据えた約13.7haの大規模再開発(土地区画整理事業)が進行中。オフィス、インキュベーション施設、商業、福祉・医療機関など多彩な施設が計画されている。
JR東海からは、工事の遅れからリニア中央新幹線の開業時期が早くても2034年以降になるとの見解が示されている。橋本駅周辺にはアリオ橋本やミウィ橋本といった商業施設が集積しており、開発によって都市機能が高まれば街の魅力もアップするだろう。
建物は、約10,000㎡の敷地に総合設計制度を活用した29階建ての超高層ランドマークタワーである。緑豊かな森と広場(「つながる森」と「つながる広場」)を整備し、環境先進マンション「BRANZ」のフラッグシップとして緑地スペースを確保している。
丹沢山地・多摩丘陵の自然の植生を踏まえた生態系のネットワークを結ぶ植栽計画により、公開空地に緑豊かな景観を創造する。
さらに、ZEH・低炭素建築物認定を取得し、2024年度のABINC認証(※)も取得予定である。また、非化石証書付の一括受電と太陽光発電による再生可能エネルギーの利用、平置き駐車場および自走式駐車場計35区画のEV充電設備対応、輸入車EVカーシェアの導入など、カーボンニュートラルを目指した超高層・環境先進タワー&ガーデンを実現する。
※ABINC認証は、生物多様性に配慮した環境づくりを行っている施設に与えられる認証。主にビルやオフィスの緑地管理が基準を満たしているか審査される。
自然や都市の景観に溶け込む外観ファサードや、2層吹き抜けのエントランスホールには、二重らせんのシンボリックなツリーを設置しており、本物件のコンセプトを象徴するデザインとなっている。
また、1階には医療モールがあり、2階にはロングテーブル、パーソナルスペース、リモートワーク対応の個室ブースなど、用途に応じた3つのスペースを設けたコワーキング・ラウンジを設置している。
パーティー利用やアートワークにも活用できるコミュニティ・ハウスや、大小2室のゲストルームも用意している。28階のスカイラウンジでは、ライブラリー&カフェバーが運営されており、約400冊の選書と食事やお酒を含むドリンクメニューが提供されている。
さらにコンシェルジュサービスに加え、株式会社ヤナセとの業務提携による輸入車EVカーシェア、株式会社モンベルの商品を導入した防災備品、住民同士のコミュニティ醸成サービス「GOKINJO」、地域情報コミュニケーションサービス「まちベル」、そして多摩美術大学との連携によるワークショップなど、さまざまなサービスが導入される予定である。
住戸プランニングは、カップルやファミリー層をターゲットにした多彩な間取りを用意。リビング・ダイニングの天井高は、22階相当の70Cタイプで約2.5m、28階相当のBtタイプで約2.6mありスッキリとしたプランニングだ。設備仕様は、ディスポーザーや洗面カウンターなど充実している。
第1期1次の販売価格は公式ホームページによると、4,098万円~2億4,888万円。最多価格帯は、4,300万円台・7600万円台・1億1,500万円台(※100万円単位)となっている。
橋本駅は、京王相模原線の始発駅。相模湖などの自然が身近で都市の利便と自然が楽しめるロケーションだ。第1期1次の販売戸数は39戸と戸数規模にしては控えめだが今後の動向に注目したい。
まとめ
2024年8月23日に公表された消費者物価指数全国2024年7月分は、総合指数が前年同月比2.8%の上昇となり、2%を超える水準が続いている。政策金利のさらなる引き上げは、今後の経済や物価、雇用の動向を注視してからになるだろうが、日銀は金融正常化に向けての姿勢は崩していない。
政策金利の変更をうけて、金融機関では普通預金の金利を0.1%にするなど預金金利引き上げの動きが相次ぐ。住宅ローン金利の引き上げ幅は小さく、金利負担は極めて少ないが政策金利の行方には注意が必要だ。これからのマンション購入には、返済計画を含めた長期的な視点が求められるのではなかろうか。
【関連記事】>>2024年版!新築マンション相場、価格、売れ行きを櫻井幸雄氏が解説!高倍率となった超人気マンションを一挙公開
ブランズタワー橋本(物件詳細はこちら)
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2026年6月
- 神奈川県相模原市緑区橋本二丁目336-1(地番)
- 京王相模原線「橋本」駅 徒歩4分、JR横浜線「橋本」駅 徒歩4分
- 間取り
- 1LDK~3LDK(予定)
- 専有面積
- 34.39㎡~119.23㎡(トランクルーム面積1.69㎡含む)(予定)
- 総戸数
- 458戸
- 売主
- 東急不動産株式会社(売主)
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
Yahoo!不動産詳細へ
※データは2024年9月25日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
※主要売主33社の総戸数200戸以上の物件をランキング対象とする。人気倍率の計算方法はこちら。
販売目前※の人気新築マンション
1位URAWA THE TOWER(物件詳細はこちら)
19.2倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2026年4月中旬
- 埼玉県さいたま市浦和区高砂一丁目1000番
- JR湘南新宿ライン「浦和」駅徒歩3分、JR京浜東北線「浦和」駅徒歩3分、JR高崎線「浦和」駅徒歩3分、JR宇都宮線「浦和」駅徒歩3分
- 間取り
- 1LDK~4LDK
- 専有面積
- 40.43~120.19㎡
- 総戸数
- 291戸
- 資料請求
- 5592件
- 売主
- 野村不動産、大和ハウス工業、三菱地所レジデンス
- 施工会社
- 前田・斎藤・タカラ共同企業体
Yahoo!不動産詳細へ
2位リビオシティ文京小石川(物件詳細はこちら)
7.5倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2026年11月下旬(予定)
- 東京都文京区小石川4丁目70番17(地番)
- 東京メトロ丸ノ内線「後楽園」駅徒歩12分他
- 間取り
- 1LDK~4LDK
- 専有面積
- 35.89~95.57㎡
- 総戸数
- 522戸
- 資料請求
- 3900件
- 売主
- 日鉄興和不動産、東京建物、中央日本土地建物、住友商事
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
Yahoo!不動産詳細へ
3位リビオタワー品川(物件詳細はこちら)
5.0倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2026年5月上旬(予定)
- 東京都港区港南3丁目7-2(地番)
- JR山手線「品川」駅港南口徒歩13分他
- 間取り
- 1LDK~3LDK
- 専有面積
- 42.10~130.24㎡
- 総戸数
- 815戸
- 資料請求
- 4100件
- 売主
- 日鉄興和不動産、関電不動産開発、九州旅客鉄道、京浜急行電鉄、中央日本土地建物
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
Yahoo!不動産詳細へ
4位CITY TOWER THE RAINBOW(物件詳細はこちら)
4.6倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2027年8月中旬予定
- 東京都港区海岸三丁目14番18(地番)
- JR山手線・京浜東北線「田町」駅まで徒歩14分他
- 間取り
- 1LD・K~3LD・K
- 専有面積
- 42.77~140.00㎡ ※他に一部住戸には専有トランクルーム/3.07~3.59㎡がございます。(合計専有面積42.77~143.59㎡)
- 総戸数
- 264戸
- 資料請求
- 1204件
- 売主
- 住友不動産
- 施工会社
- 西松建設株式会社 関東建築支社
Yahoo!不動産詳細へ
5位シティテラス下丸子(物件詳細はこちら)
3.4倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2026年2月中旬予定
- 東京都大田区下丸子四丁目65番1の一部(地番)
- 東急多摩川線「鵜の木」駅まで徒歩7分(ブリーズコート)・徒歩8分(エアーズコート)他
- 間取り
- 1LD・K+2S〔サービスルーム(納戸)〕~4LD・K
- 専有面積
- 67.33~82.73㎡
- 総戸数
- 233戸
- 資料請求
- 785件
- 売主
- 住友不動産
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
Yahoo!不動産詳細へ
6位リーフシティ市川 ザ・タワー(物件詳細はこちら)
2.2倍
- 価格
- 3,800万円〜1億9,700万円
- 完成時期
- 2026年12月下旬(予定)
- 千葉県市川市市川南2丁目89番1他
- 総武本線「市川」駅徒歩7分
- 間取り
- 1LDK~4LDK
- 専有面積
- 42.70~129.90㎡
- 総戸数
- 672戸
- 資料請求
- 1493件
- 売主
- 三井不動産レジデンシャル、野村不動産、三菱地所レジデンス
- 施工会社
- 株式会社長谷工コーポレーション
Yahoo!不動産詳細へ
7位アトラスタワー小平小川(物件詳細はこちら)
2.0倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2026年5月下旬予定
- 東京都小平市小川西町4丁目3001番(地名地番)
- 西国分寺線「小川」駅1分
- 間取り
- 1LDK~4LDK
- 専有面積
- 53.97~87.11㎡
- 総戸数
- 218戸
- 資料請求
- 432件
- 売主
- 旭化成不動産レジデンス
- 施工会社
- 戸田建設株式会社東京支店
Yahoo!不動産詳細へ
※データは2024年8月28日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
販売中の人気新築マンション
1位パークシティ高田馬場(物件詳細はこちら)
4.8倍
- 価格
- 1億290万円〜1億8,190万円
- 完成時期
- 2025年5月下旬竣工予定
- 東京都新宿区高田馬場4丁目844番4他
- 山手線「高田馬場」駅徒歩7分他
- 間取り
- 3LDK
- 専有面積
- 64.64〜82.52㎡
- 総戸数
- 325戸
- 来場者数
- 1091人
- 売主
- 三井不動産レジデンシャル
- 施工会社
- 佐藤工業株式会社
Yahoo!不動産詳細へ
2位プロミライズ青葉台(物件詳細はこちら)
3.0倍
- 価格
- 3,000万円〜6,700万円
- 完成時期
- 2025年9月予定 (サウスコア(B2ブロック)、イーストコア(Cブロック)、ステーションサイド(Dブロック))
- 神奈川県横浜市青葉区桜台40番1(サウスコア(B2ブロック))、39番(イーストコア(Cブロック))、28番(ステーションサイド(Dブロック))(地番)
- 東急田園都市線「青葉台」駅徒歩14分
- 間取り
- 1K~3LDK
- 専有面積
- 31.50~70.62㎡
- 総戸数
- 281戸
- 来場者数
- 780人
- 売主
- 横浜市住宅供給公社、URリンケージ
- 施工会社
- 五洋建設株式会社
Yahoo!不動産詳細へ
3位プラウドタワー小岩フロント(物件詳細はこちら)
1.7倍
- 価格
- 未定
- 完成時期
- 2025年11月下旬
- 東京都江戸川区南小岩六丁目2354(地番)
- JR総武線「小岩」駅徒歩3分
- 間取り
- 1LDK~3LDK
- 専有面積
- 55.76~85.36㎡
- 総戸数
- 358戸
- 来場者数
- 472人
- 売主
- 野村不動産、MIRARTHホールディングス、清水建設
- 施工会社
- 清水建設株式会社
Yahoo!不動産詳細へ
4位アトラスシティ千歳烏山グランスイート(物件詳細はこちら)
1.0倍
- 価格
- 7,500万円〜1億2,700万円
- 完成時期
- 【風ノ棟】2025年7月下旬(予定) 【杜ノ棟】2025年7月下旬(予定)
- 東京都世田谷区給田三丁目944番11【風ノ棟】東京都世田谷区給田三丁目944番1【杜ノ棟】
- 京王線「千歳烏山」駅徒歩9分他
- 間取り
- 2LDK~4LDK
- 専有面積
- 51.30~85.46㎡
- 総戸数
- 248戸
- 来場者数
- 196人
- 売主
- 旭化成不動産レジデンス、丸紅都市開発
- 施工会社
- 大末建設株式会社
Yahoo!不動産詳細へ
※データは2024年8月28日時点。最新情報は公式サイトをご確認ください。
マンション相場の仕組みと調べ方を解説!
価格が上がっているのはなぜ?
マンション価格は、コロナ禍以降の3年間で大きく上昇
2022年度の首都圏新築マンション発売戸数は、前期(3万3,636戸)比12.1%減少の2万9,569戸。平均価格は、前年度比8.6%上昇の6,288万円となり、年度ベースで過去最高値を大きく更新した。
なお、東京23区は前年度比0.7%減の8,236万円となっている(参考:不動産経済研究所発表の「2022年度首都圏 新築分譲マンション市場動向」)。
中古マンション価格の上昇も続いている。2022年度の首都圏中古マンションの平均成約価格は、前年度比10.0%上昇の4,343万円。1㎡あたりの単価は、11.7%上昇の68.55万円となっている(東日本不動産流通機構発表の「年報マーケットウォッチ2022年度」)。
コロナ禍前の2019年度の首都圏新築マンションの平均価格は、5,980万円。東京23区は7,286万円だった。コロナ禍以降の3年間で首都圏平均で5.0%、東京23区では13.0%超も上昇したことになる。
こうした新築・中古マンション価格の上昇は長期間にわたっている。不動産市場価格の動向を表すものとして国土交通省が作成しているデータに「不動産価格指数」がある(下図)。
不動産価格指数の推移
2010年を100として指数化したもので、マンション(区分所有)、戸建て住宅、住宅地など種別ごとに公表している。
2022年5月末時点のマンション(区分所有)の不動産価格指数は、全国で188.6、東京都で185.6となっており大きく上昇していることがわかる。
一方で、他の不動産価格指数を見ると戸建て住宅は、全国で116.5、東京132.7、住宅地は、全国111.1、住宅地123.5とマンション(区分所有)と比べ上昇幅が小さい。
ではなぜ、マンション(区分所有)と戸建て住宅でこのような価格差が生まれたのであろうか。相場形成の要因について考えてみたい。
なぜマンション価格は上がっているのか?
オープンなマーケットでは、価格は需要と供給によって変動する。比較的堅調なマンション市場を支えているのは、低金利下でマンションを購入する30代から40代の1次取得層(初めて物件を購入する世帯主)だ。
2022年の新築マンション購入者のうち30代・40代の占める割合は、68.2%と約7割を占める(参考:「2022年首都圏新築マンション契約者動向調査(株式会社リクルート)」。
また、共働き比率の増加もマンション需要を後押しする。令和4年就業統計基本調査によれば、育児をしている者に占める有業者の割合は、85.2%であり10年前の71.1%より大きく上昇している。
こうした傾向は、新築マンション購入者動向にも表れており、2022年新築マンション購入者の既婚世帯の共働き比率は、73%となっている。
一方、新築マンションの供給戸数はピーク時よりも大きく減少している。不動産経済研究所のデータによれば、首都圏の供給戸数のピークは、2000年の9万5,635戸。直近の7年間は4万戸を下回っており、2022年は2万9,569戸と3万戸を割り込んだ。リーマンショック前の2007年の6万1,021戸と比べると50%未満の水準だ。
供給戸数が減っているのには理由がある。一つは、都市の市街化が進む中でマンション供給に適した用地が減っていること。かつては、工場や倉庫跡地、社宅跡地などが資産の見直しで市場に放出され、大規模マンションなどに生まれ変わった。
そうした事業用地の転用が一巡し、近年は事業化に調整を要する再開発や建て替えプロジェクトが目立つようになっている。
もう一つの要因が建築費の上昇だ。建築費は、人件費や原材料費、輸送費などに影響される。もともと上昇トレンドにあったが、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻によってより顕著になった。
一般財団法人建設物価調査会発表の2023年8月度の集合住宅RCの建築費指数は、工事原価が124.0。この指数は、2015年平均を100としており、2020年平均は104.2だった。工事費がこの3年間で大きく上昇していることを示唆する。
新築マンションの原価の多くは、土地原価と建物原価が占める。建築費の上昇は、土地が比較的安く、建物原価の割合が高い郊外エリアなどの事業性に影響を与え、供給戸数を抑制する。そして需要に対して十分な供給戸数がなければ価格上昇につながっていく。
新築マンションと中古マンションを並行して検討している人は、2022年は54%に上る。従って、新築マンションの需給動向は、中古マンションの需給にも影響している(参考:「新築マンション契約者動向調査(株式会社リクルート)」)。
日本は、長期間デフレ下にあり大きな課題であったが、2023年7月度の消費者物価指数の全国総合指数は、前年同月比で3.3%上昇とインフレ基調にある。
ガソリン価格の上昇や人件費アップなど建築費を押し上げる要素は今後も多い。また、インバウンド需要の回復などにより都市部の用地取得競争も激しくなっている。原価が上昇しても需要が弱ければ価格は上昇しにくいが、今後の価格動向には注意が必要だ。
マンション相場を調べるには?
ここ数年は、マンション価格が大きく上昇したこともあり、マンション相場を把握することが難しくなっている。取引価格の目安にもなる地価公示が発表されている土地価格と異なり、マンション価格は個別性が強く、一般の人が理解するのは容易ではない。では、どうやって相場を把握するのか。
まず、新築マンションについては、売り出し中の物件の公開されている価格から調べることができる。最近では、販売住戸の価格をすべて開示するマンションもあり把握しやすくなった。
また、正式価格発表前の予定価格の場合は、反響件数を獲得するため最低価格や最多価格帯をやや低めに設定するケースが多い。例えば、3LDKタイプの最多価格帯が5,900万円台とあれば、中心価格帯は、6,000万円台以上と思ってよいだろう。
・地価LOOKレポート
将来の新築マンション価格動向の参考になるのが「地価LOOKレポート」(主要都市の高度利用地地価動向報告)だ。地価LOOKレポートとは、四半期ごとに地価動向を把握し、先行的な地価動向を示したもの。対象地区は、三大都市圏、地方中心都市などで、特に地価動向を把握する必要性の高いところとなっている。
不動産鑑定士が情報を収集し、結果を国土交通省が集約し、公表している。中心市街地のマンション価格は、土地価格が占める割合が高いのでマンション価格動向を知るヒントになる。
▪マンションレビュー
中古マンションデータなら、ワンノブアカインドが運営する「マンションレビュー」がおすすめだ。全国の100万棟を超えるマンション・アパートが登録されており、会員登録すればマンション名を入力するだけで、今のマンション相場や住戸ごとの推定価格をリサーチできる。情報の更新頻度も高く、プロから見た実感相場にも近い印象だ。
中古マンションの新築時からの上昇率、中古物件の販売価格の履歴や賃料相場なども確認でき、相場の推移や賃貸する場合の利回りなども計算できる。専有面積や方位、階数などの入力で住戸の推定相場も算出され、便利である。 「中古マンションランキング」では、人気マンションの相場をエリアごとにチェックすることができる。また、有償であるが、過去に分譲されたマンションの新築時の価格表もデータで入手可能だ。
現地へも足を運ぼう
新築マンションや中古マンションの相場を知ることは、納得感のあるマンション選びをするための重要なポイントだ。そして、3000物件以上のモデルルームや現場を見た筆者の意見として一番のおすすめは、モデルルームの見学や現地を回り自分の目で確かめること。
「百聞は一見に如(し)かず」とは、マンション選びにも言えることで、相場が把握できるだけでなく、モデルルーム見学で本当は、どんな暮らしがしたいかもイメージできる。納得のあるマンション選びのためには、相場を確認するだけでなく実際の現場を回ることが大切だろう。
↓↓ダイヤモンド不動産研究所の中古マンションランキングはこちら↓↓
- 中古マンションランキングエリア一覧
-
◆10年後の価格まで予想! 中古マンション価格相場
注目記事>>新築・中古マンション市場動向は? 注目物件や在庫状況など最新市況を不動産アナリストが解説
◆新築マンション人気ランキング |